OnAir

2017年224日放送 午後1000分~NHK-FM

放送一覧

『わるいご、いねが?』

原案:小栗有以、倉野尾成美、太田奈緒、谷川聖

脚本:北阪昌人

★参考:ベーコン、ポッポ

出演

小栗有以、倉野尾成美、太田奈緒、谷川聖、山寺宏一

あらすじ

秋田県の西、日本海に突き出た男鹿半島。この地方に伝承されているナマハゲは、厄を払い、怠け者を正す、神様の使い。秋田県出身の谷川聖には、秘密があった。何を隠そう、彼女の家族は、ナマハゲ。そう、ナマハゲの家系に生まれたのだ。
ずっとずっと隠し通してきた聖だが、高校の卒業旅行で、小栗有以、倉野尾成美、太田奈緒と一緒に秋田のナマハゲ伝承館を訪れることになり…。

人物相関図

  • ストーリー&キーワード募集
  • メンバーへの質問募集
  • 感想を送る

物語が読める ♪


谷川:私、谷川聖には、ある秘密があった。何を隠そう、私の家族は、ナマハゲ。そう、私は、ナマハゲの家系に生まれた。ちっちゃい頃からじいちゃんに言われてきた。

じいちゃん:おい、ひじ、ええが、自分がナマハゲであることさ、ぜったい、さとられちゃ、いがんぞ。それが、バレたら、おめえは、この世では、生ぎでいがれなぐなるべさ。

谷川:私は、ずっとずっと隠し通してきた。でも・・・。

小栗:ねえねえ、卒業旅行、どこにいこうか?

太田:高校生活も終わりだしね、一泊二日でいいから、どっかいきたいね。

倉野尾:そうだ、私、行きたいところ、あるんだけど、

小栗・太田:どこどこ?

倉野尾:ひじの生まれ育った場所、秋田!

小栗・太田:いいね!

谷川:まだ、寒いよ、雪も残ってるし。

倉野尾:いいじゃん、いいじゃん、

太田:ああ、ああ、だったら私、あそこ行きたい!

小栗・倉野尾:どこ?

太田:なまはげの館!

谷川:えええ?

太田:一年中、ナマハゲの実演をやっていたり、伝承館があって、いろんな顔のナマハゲがたっくさん、展示されてるって、聴いたことある。あのフォルム、なんか芸術って感じでよくない?


小栗:いいね、ナマハゲ。決まり文句は「悪い子は、いませんか?」

太田:そうじゃないでしょ、「悪い子供は、ゆるさんぞ~」

倉野尾:もうみんな下手すぎるんですけど、こうでしょ、「悪いお子さんたち、悪さしてると、このナマハゲさんが」

谷川:違う! 違う! こうでしょ! 「悪いご、いねが~!!」

小栗・太田・倉野尾:う、うまい! さすが!(拍手)

谷川:やば、つい、本気出ちゃった~。

小栗:さすが、本物は違うね。

太田:ほんものって、ゆいゆい、それじゃまるで聖がナマハゲみたいじゃん、

一同:ハハハハハハハ、

谷川:こうして、私たちの卒業旅行は、ナマハゲを訪ねる旅になったわけで・・・。

谷川:あああ、大丈夫かな? 私。

谷川:秋田県の西、日本海に突き出た半島が、男鹿半島だ。この地方に伝承されている、ナマハゲ。わらを身にまとった恐ろしいお面の鬼? 実際は、子どもを怖がらせるためのものではなく、厄を払い、怠け者を正す、神様の使いだ。

小栗:へえ、これが、ナマハゲの館かあ・・・。うわ、すごいねえ、いろんなナマハゲがいっぱいいる。

倉野尾:あ、こっち、可愛い! ねえねえ、一緒に写真撮りたい!

太田:いいね、なんか可愛いね。ほら、聖も一緒に、入ろうよ。

谷川:あ、うん。

谷川:そこにいたナマハゲは、展示のためじっと動かないけど、実は、じいちゃんで。

じいちゃん:久しぶりじゃな、ひじ、

谷川:ちょっと話しかけないで。

じいちゃん:おめえも、そろそろあれだな、ナマハゲの修行さ、するときが、きだな。

谷川:今、そんなこと言わないで。

小栗:どした? 聖、なに、ブツブツ言ってるの?

谷川:ん? なんでもない。

倉野尾:じゃあ、写真、撮るよ!

じいちゃん:わるいご、いねが!

谷川:なに、ポーズとっでるの、じいちゃん。

じいちゃん:いいでないか。めっだにねえがら。

小栗:うわ、うまく撮れてるね。このナマハゲ、超リアルなんですけどぉ。

太田:ほんと、ヤバイ!

倉野尾:なんかよ~く、見ると、生きてるみたいだね。

谷川:もうだいたいよく見たからさ、そろそろ、出ようか、ここ。

小栗:ええ? もっと見たいよぉ。

太田:なんか実演があって、太鼓とか叩いてくれるらしいよ、

倉野尾:ええ? マジ、見たいんですけど。

谷川:いや、もういいでしょ、十分でしょ。

谷川:実は、さっきから体の異変に気がついていた。たくさんのナマハゲに囲まれると、私の中のナマハゲが、目を覚ます、ああ、ああ、体がだんだん変化して、着ている服が、だんだん、ワラになっていく・・・。

小栗:あれ? ひじり、そういえば、こんなレトロなコート着てたっけ?あ、なんか毛糸が出てるよ・・・とってあげるね、って、これ・・・ワラ?

谷川:あ、ああ、ちょっとトイレ、行ってくるね。

倉野尾:あ、私もいく!

谷川:え?

太田:じゃあ、あたしも、

谷川:え?

小栗:それなら、私も、

谷川:なに? あ、ああ、急に行きたくなくなった。いいよ、みんな行ってきなよ。

小栗:変なの。

谷川:ひとりになって、展示ガラスに写る顔を見て驚いた・・・。顔が・・・赤い。しかも、ああ、牙が・・・。え? 髪の毛が、ドレッドヘアーになっていて、

谷川:わああ、わあああ、ぐわあああああああ!

小栗:ひじり? あれ・・・。どこにいっちゃったのか?

谷川:わるいごは、いねが?

小栗:わ! びっくりした! いきなり、ナマハゲがっ!

谷川:ゆいゆい、

小栗:え? なんで名前知ってるの、このナマハゲ。

谷川:ゴーヤチャンプルーを頼んで、ゴーヤ残す、わるいご、いねが!!

小栗:え? だって、ゴーヤが苦手で・・・。

太田:ああ、ゆいゆい、なに? ナマハゲさんと友達になったの?

谷川:なお! わるいご、いねが?

太田:え? なんで名前、知ってるの?

谷川:海鮮丼頼んで、海鮮、全部、残す、わるいご、いねが!!

太田:ひええ、なんで知ってるの? 海鮮系が苦手で、

倉野尾:みんな、お待たせ~。やだ、生ナマハゲ!

谷川:なる、わるいご、いねが!?

倉野尾:ええ?名前知ってるの?

谷川:なんでも、なるなる言ってる、わるいご、いねが!!

倉野尾:ええ? だって、それは・・・。

谷川:わるいご、いねが!

小栗・太田・倉野尾:きゃああ。追いかけてくるんですけど・・・。

谷川:いやいや違う違う、追いかけてるんじゃなく、あのね、ナマハゲを嫌いにならないで、ナマハゲはみんなの味方、神様の使い、ねえ、みんな!

小栗・太田・倉野尾:ああああ、助けて~!

谷川:待って! 私は、谷川聖!

小栗・太田・倉野尾:ええ?

谷川:みんな、足を止めてくれた。

谷川:みんな、黙ってて、ごめん、私、実はナマハゲなんだよね。正直にいったら、嫌われるかなあって思って、言えなかった。

小栗:ひじりのバカ!

谷川:え?

小栗:そんなことで嫌いになるなんて、私たちを甘くみないで。私たちは、どんなひじりだって、大好きだよ。

太田:そうだよ。私だって、実は、京都・鞍馬の天狗だし、

谷川:天狗?うわ、鼻が伸びた!

倉野尾:私は、熊本のガラッパ、まあ河童の一種ね。

谷川:うわ、頭にお皿がっ!

小栗:私もね、実は、妖怪なの。やまんば。フォルムは似てるでしょ、ナマハゲと。

谷川:えええええ?っていうか、ナマハゲは妖怪じゃないんですけどぉ!

小栗:まあ、かたいこと言わないで!

谷川:こうして、私たちは、それぞれの姿に戻って、雪の中を駆けだした。

一同:イエイ!!

じいちゃん:いやあ、ひじ、いがった、いがった! じいは、うれしいぞ。

谷川:楽しいね!自分らしくいるって、楽しいね! ああああ、わるいご、いねが!!

収録後のワンショット

Page Top