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2016年1118日放送 午後1000分~NHK-FM

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番外編『乃木坂46のピノキオ!!』

原案:秋元真夏、樋口日奈、伊藤純奈

脚本:北阪昌人

★参考:タンク、マスクマン

出演

秋元真夏、樋口日奈、伊藤純奈、山寺宏一

あらすじ

ここは、とある国の、とある森。しゃべる不思議な丸太に出会ったゼペットじいさんは、他のみんながこの丸太を無気味に思い、捨てようとするところを引き取り、1体の人形を作りました。ゼペットじいさんが人形に付けた名は「ピノキオ」。ちょっと生意気なピノキオは、そばにいたコウロギの忠告も聞かずに…。

人物相関図

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ナレーション:ここは、とある国の、とある森。ゼペットじいさんは、不思議な丸太に出会いました。みんなが気味悪がったのも無理はありません。その丸太は、しゃべったのです。


ピノキオ:おいおい、おいらを勝手に、捨てたりするなよ、おいらは、ちゃんと生きているんだから。おい、じいさん、頼むよ、おいらをなんとかしてくれ!


ナレーション:なんだか不気味なので、みんなが捨てようとするところを、ゼペットじいさんは、


ゼペットじいさん:おいおい、捨てるなんてことをしないでください。わしがひきとります。どうか、捨てないでください。


ナレーション:ゼペットじいさんは、その丸太を引き取って、人形をつくりました。


ゼペットじいさん:ようし、おまえの名前は、ピノキオだ。

ピノキオ:ありがとう、じいさん、でもピノキオなんて、なんかだっせぇ名前。

ゼペットじいさん:そういうな、ピノキオ。


ナレーション:ちょっと生意気なピノキオのそばには、コウロギがいました。


コオロギ:ねえねえ、ピノキオさん、おじいさんを困らせちゃダメだよ。

ピノキオ:うっせえんだよ、コオロギのくせに、おいらに意見すんじゃねえよ!

コオロギ:ボクの言うことをきいてないと、とんでもない目に合うよ。

ピノキオ:じょうとうじゃねえか、おいらはなあ、世界中にたったひとつの意志を持った人形なんだよ、誰にもとやかく言われたくねえよ。妖精さんに言われたんだよ、ちゃんとしてれば、人間にしてあげるってさあ。コオロギは、すっこんでろよ! はははは!


ナレーション:こうして、ちょっと勘違い気味のピノキオがたどる、運命とは・・・。


ナレーション:ここは、ゼペットじいさんの家。おじいさんは、なけなしのお金を工面して、ピノキオに洋服を着せ、学校におくりだしました。


ゼペットじいさん:いいか、ピノキオ、学ぶってことは、人間にとっていちばん大事なんじゃあ。学ぶ心を忘れたら、たちまち、落ちてしまう。

ピノキオ:わかってるって、じいさん、いっつも同じ話ばっかしてるぜ。行けばいいんだろ、学校に、いくよ、いつか人間になるために。


ナレーション:相変わらず、ピノキオは生意気な口をきいていました。ピノキオの肩の上にのっているコオロギは、


コオロギ:おいおい、だから言ってるじゃないか、おじいさんにそんな口をきいちゃダメだ。目上のひとには、ちゃんと敬語を使わなきゃ。

ピノキオ:敬語?そんなもん、どうでもいいんじゃね? ああ、かったるい、マジでかったるい。学校、めっちゃ行きたくねえ。ああああ、行きたくねえ!


ナレーション:そんなピノキオの前に、一匹の大きな黒い猫が現れました。


猫:にゃ~ん、そこのイケメンさん。

ピノキオ:ん? おいらのことかい? 猫さん。

猫:イケメンといえば、おまえさんしかいないんじゃにゃいかしら。にゃ~ん。

ピノキオ:まあな、おいらは、鼻が高いし、背筋がシャンとしてるしなあ。

猫:ぶっちゃけ、学校に行くより、もっと楽に学べる場所、あたし、知ってるのよう、にゃ~ん。

ピノキオ:え? 楽に学べる?

コオロギ:ピノキオ、だまされちゃダメだよ、楽に学べる場所なんか、ないって。学ぶってことは、地道で辛くてきつくて、だからこそ意味が、あ、ああああああ~~~


ナレーション:ピノキオは、コオロギを指でつまんで、放り投げてしまいました。


ピノキオ:猫さん、気に入ったよ。連れていってくれよ、その、楽に学べるっていう場所に。

猫:そうこなくっちゃねえ。さあ、ついてくるにゃあ。


ナレーション:猫が連れて行ってくれたのは、お菓子の国。建物も、道も、並木道も、ぜーんぶ、お菓子でした。


猫:どうだにゃ? ここで好きなだけ暮らすがいいにゃあ。

ピノキオ:え? あのさ、これ、食っていいの? マジで、食べちゃっていいの?

猫:どうぞ。好きなだけ、食べるにゃ~ん。

コオロギ:ダメだ! ピノキオ、それを食べちゃ、ダメだぁ!

猫:ったくもう、うるさいコオロギだこと。ついてきたのかい? あっちにいってにゃさい! えい!

コオロギ:わあああ~~~!


ナレーション:猫は、コオロギをくわえて、遠くに放り投げました。


猫:邪魔者はいなくなったにゃあ。さあ、お食べにゃあ。

ピノキオ:ああ、うんうん、うまいな、これ、うん、うまい。ん? ん? あああ? ああああ?


ナレーション:ピノキオは、ロバに姿を変えてしまいました。


コオロギ:大変だぁ! ピノキオがロバになっちゃった!!

猫:にゃははっは、これでまた一頭、ロバちゃんの出来上がりっと。親方に売りにいかなきゃ。にゃ~ん。


ナレーション:急いでその場から逃げだしたピノキオは、湖の水面にうつった自分の姿を見ました。


ピノキオ:ああ、なんてことだ、せっかくゼペットじいさんに助けてもらった命なのに、なまけようと思ったせいで、こんな姿になっちゃった。ああ、ごめんなさい、ごめんなさい、もう二度と、楽な道は選びません。お願いです。もとの姿に戻してください!


ナレーション:そうピノキオが心から祈ると、湖から女神が現れました。


女神:ピノキオや、ピノキオやあ、

ピノキオ:ああ、女神さま。

女神:今の言葉に、嘘はないか?

ピノキオ:はい。嘘は言いません。

女神:嘘をつくと、顔が大きくなるぞ、

ピノキオ:え?

女神:じゃなかった、嘘をつくと・・・えっと、耳がでかく、じゃないなあ、えっと、

ピノキオ:あの、鼻、じゃないっすか?

女神:そうそう、鼻が伸びますよ~。では、質問です。いいですか、YesかNoで、答えなさい。「私は、正直、釣り師だと思う」

ピノキオ:えっと・・・No!

女神:はい、鼻が伸びた~!

ピノキオ:Yesです、Yes!

女神:はい、鼻、ひっこんだ!

ピノキオ:よかった~。

女神:ピノキオ、もう二度と、嘘をつかないと約束するなら、元に戻してあげましょう。

ピノキオ:お願いします! 元の姿に戻してください!! もう二度と、嘘はつきません!


ナレーション:こうして、もとの姿に戻ったピノキオは、コオロギと合流し、ゼペットじいさんが待つ家を目指しました。


ナレーション:森を歩いていると、目の前に一匹のキツネが現れました。


キツネ:おいおい、そこの素敵なイケメンさん。

ピノキオ:え? キツネさん、それっておいらのことかい?

キツネ:あんたしかいないじゃないかコーン!

コオロギ:ピノキオ! 相手にするんじゃない!

ピノキオ:なんだい? おいらはね、これからゼペットじいさんのところに帰るんだ。

キツネ:それよりも、いいこと、教えてあげるコーン!

ピノキオ:え? いいこと?

キツネ:早く人間になって、おじいさんを喜ばしてやりたいんだろ?

ピノキオ:ああ、そうだよ。

キツネ:だったらさあ、ほら、海に飛び込めばいいんだコーン!

ピノキオ:え? 海に?

キツネ:海に飛び込めば、一瞬で人間になれるんだぜ。

ピノキオ:一瞬で?

キツネ:うん。努力、なんてもんは、暇人がするもんだ。一瞬でなれるんだ、そっちのほうがいいだろ? ココココーーン!

コオロギ:ピノキオ、そんなわけないじゃないか!!


ナレーション:ピノキオは、少し迷って・・・。


ピノキオ:そっか、一瞬で人間になれるなら・・・そっちのほうがいいよな。そのほうがおじいさんも、喜ぶよな。

コオロギ:やめるんだ! ピノキオ!!


ナレーション:ピノキオは、海に飛び込んでしまいました。


ピノキオ:おじいさん! おいら、人間になるからね!!


ナレーション:果たして、ピノキオはちゃんと人間になれるのでしょうか?


ナレーション:コオロギや女神の言うことをきかず、またしてもキツネの誘惑に負けたピノキオは、海に飛び込んでしまいました。


ピノキオ:うわああああああ!


ナレーション:そのころ、ゼペットじいさんの家に戻ったコオロギは・・・。


コオロギ:おじいさん、

ゼペットじいさん:うわ、コオロギがしゃべった!

コオロギ:大変なんだよ、ピノキオがね、今度はキツネにだまされて、海に飛び込んでしまったんだ。いくら木でできているからって、海の中に入ってしまったら、もう二度と自分の力で陸にはあがれないんじゃないかな。

ゼペットじいさん:そいつは、大変じゃあ。すぐに助けにいかなくちゃ。

コオロギ:ちょっと待った! おじいさん、泳げるの?

ゼペットじいさん:泳げる泳げないの問題じゃないんじゃよ、わしには、あの子を助けることしか、頭にはないんじゃ。

コオロギ:どうしてそこまでするんだい?

ゼペットじいさん:それはなあ、あの子がわしに生きる力をくれたからじゃあ。わしは、自分の子どもは持てないと思っておった。じゃが、あの子がそばにいてくれるようになって、まるで息子ができたようにうれしかったんじゃ。幸せをくれたあの子に、わしは恩返し、したいんじゃあ。


ナレーション:ゼペットじいさんはすぐに準備をし、海へ出発しました。


コオロギ:おじいさん、ちょっと待って!

ゼペットじいさん:ピノキオ、わしの大切なピノキオ! 待っててくれ!


ナレーション:ゼペットじいさんは海に飛び込みました。


コオロギ:ええい! 仕方ない!


ナレーション:コオロギも海に入りました。


ナレーション:深い海の中で、ゼペットじいさんが見つけたのは・・・。ピノキオではなく、大きな大きなクジラでした。


クジラ:うああああ、なんだ、あそこにプカプカ浮いているのは、ええい、のみこんじゃいますよ~。

ゼペットじいさん:うわあああああああ!

コオロギ:うわあああああああ!


ナレーション:ゼペットじいさんとコオロギは、クジラに飲み込まれてしまいました。クジラのおなかの中でゼペットじいさんが出会ったのは、なんと・・・


ゼペットじいさん:おおおお、ピノキオ!

ピノキオ:あ、あれ? おじいさん!

コオロギ:こんなところで会えるとはなあ。

ピノキオ:コオロギまで。

ゼペットじいさん:おお、無事じゃったんじゃなあ、よかった、ああ、よかった。

ピノキオ:苦しいよ、おじいさん、そんなにきつく抱きしめちゃ。

ゼペットじいさん:わしは、なあ、うれしいんじゃよ、またおまえに会えて。

コオロギ:っていうかさ、だいたい、ピノキオが楽なほう楽なほうに行こうとするから、こういうことになるんだ。

ピノキオ:ああ、わかってるよ、コオロギさん。

コオロギ:努力しないで、楽して手にいれたもんなんて、あっという間に泡になって消えちまうぜ。苦労して手にするから、尊いんだよ。

ピノキオ:わかったよ、コオロギさん。って、あれ? おじいさん? どうしたの?

ゼペットじいさん:あああ、ああああ、

ピノキオ:うわ、すごい熱だ。

コオロギ:体もびしょぬれだし、なんとかクジラのお腹から脱出しないと・・・。でもなあ、どうしたらいいか・・・。

ピノキオ:あっちに、電気ウナギがいたんだ!

コオロギ:どうするんだ?

ピノキオ:そうだな、あの作戦しかないな、

コオロギ:作戦?


ナレーション:ピノキオは、捕まえた電気ウナギを体につけて・・・。


コオロギ:なにやってんだよ! そんなことしたら、ピノキオ、燃えちゃうぞ!

ピノキオ:燃えていいんだよ。

ピノキオ:うわ、火が、火がついた!

コオロギ:ピノキオ!


ナレーション:ピノキオの体が燃えると、モクモクと煙が出ました。クジラのおなかの中から沢山の煙が出てくると・・・


クジラ:うわ、なんか、うわなんかお腹のあたりがなんかやな感じ、でっかいくしゃみが出そう、だって煙いから、は、は、は、ハックショーーーーーン!

コオロギ・ピノキオ・ゼペットじいさん:うわあああああああ!!


ナレーション:クジラのくしゃみに、コオロギ、ピノキオ、そしてゼペットじいさんは、吐き出されました!


ナレーション:浜辺に打ち上げられた、ピノキオはすっかり黒い炭になっていました。


ピノキオ:ううん、あああ、


ナレーション:すると、波間から、女神が現れました。


女神:ピノキオ、ピノキオ、起きなさい。

ピノキオ:ううん・・・。あ、女神さん。

女神:自分を犠牲にしておじいさんを救おうとした行い、立派でした。

ピノキオ:おじいさんは? ゼペットじいさんは?

女神:無事ですよ、あっちの浜辺で寝ています。

ピノキオ:よかった・・・。

女神:ピノキオ、おまえはまだまだ自分に甘いところがあります。でも、

ピノキオ:え?

女神:おまえを人間にしてあげます。

ピノキオ:女神さま!

女神:いいですか? 努力を続けなさい。ひとのために働きなさい。おまえには、まだまだやらねばならぬことがあります。いいですか? ひとは自分ひとりだけで幸せにはなれないのです。誰かと分かち合う、そこに幸せがあります。

ピノキオ:はい! 女神さま。


ナレーション:そうして、ついに人間の男の子になったピノキオは、ゼペットじいさんと対面しました。


ゼペットじいさん:おお、おおおお、夢じゃないのか、ここにピノキオがおる、人間になった、ピノキオがおる!

ピノキオ:おじいさん、おいら、がんばるよ。

コオロギ:その言葉、忘れるなよ。

猫:にゃ~ん、おいおい、ピノキオさん、こっちにおいで、楽な道を歩きましょう、にゃあ。

キツネ:コーーン! ピノキオ、ほら、こっちに来なって、楽しいことがまってるぜ。コーーン!


ナレーション:猫とキツネは相変わらず、ピノキオを誘惑してきます。でも、ピノキオは?


ピノキオ:そっちになんか、いかないよ。

コオロギ:って言いながら、興味津々じゃないか?

ピノキオ:そ、そんなこと、ないよ!

コオロギ:あ、鼻が! うわあ、ピノキオの鼻が伸びた!

ピノキオ:ええ? マジ?

コオロギ:って、嘘ぴょん。

ピノキオ:おどかすなよ。

コオロギ:さあ、明日から、ちゃんと学校に行くんだよ。

ピノキオ:ああ、わかったよ。


ナレーション:こうして、ゼペットじいさんと、ピノキオとコオロギは、いつまでも、仲良く暮らしました。


ピノキオ:おじいさん、ありがとう!

ゼペットじいさん:わしこそ、ありがとう。

収録後のワンショット

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