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2016年71日放送 午後1000分~NHK-FM

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『この夏の挑戦~昆虫ハンター編』

原案:高橋朱里、西野未姫、込山榛香、川本紗矢

脚本:北阪昌人

★参考:こにゃんにゃん仮面、でんぽー

出演

高橋朱里、西野未姫、込山榛香、川本紗矢、山寺宏一

あらすじ

かごを持って世界中の山や森、川や海に出かけ、まだ誰も捕まえたことがない虫を追い求める昆虫ハンター、ハルカ込山。伝説の巨大テントウムシ、テントウムチュを捕まえるため、テレビ局のカメラマン・高橋朱里造、現地ガイド・サーヤとともに、ブラジルの奥地、アマゾン川を上流にさかのぼった密林の中を探索していた。果たして、ハルカ込山たち一行は伝説のテントウムシに会えることができるのか?

人物相関図

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物語が読める ♪


ナレーション:ここは、ブラジルの奥地、アマゾン川を上流にさかのぼった密林の中です。生い茂る木々を払いのけながら歩いているのは、探検家のようないでたちの、虫かごを持った綺麗な女性。


込山:私、ハルカ込山は、昆虫ハンターだ! 今日も、虫かごを持って、世界中の山や森、川や海に出かけ、まだ誰も捕まえたことがない虫を追い求める!


込山:この夏、私は決めていた。伝説の巨大テントウムシ、テントウムチュを捕まえてみせる! 直径1メートルにも及ぶ、その大きなテントウムシは、人間の言葉を理解できるという。私は、密林の奥深くへと歩みを進めた。この危険な旅に同行してくれるのは、テレビ局のカメラマン、高橋朱里造さん。


高橋:おいらが、決定的な瞬間、ぜったい撮ってみせるでやんす。まかせるでやんす。


込山:そして、現地ガイドのサーヤ。


サーヤ:ハイ、ワタシニ、オマカセクダサイ、ゼッタイ、ミツケル、テンムチュ、ミツケル!ワタシニ、オマカセクダサイ。

込山:ああ、会いたい、テントウムチュに!

テントウムチュ:ムチュ! テントウムチュ!

込山:え?き、聴こえた。空耳なのか?

テントウムチュ:ブーンブーン、テントウムチュ!! ムチュ!


ナレーション:さて、ハルカ込山は、伝説のテントウムシに会えることができるのか?


ナレーション:密林の中を歩く、昆虫ハンターのハルカ込山、カメラマンの高橋、そして現地ガイドのサーヤたち一行。森はどんどん深くなり、奇妙な鳴き声の生き物があたりに増えていった。


込山:ねえ、サーヤさん、

サーヤ:ナンデスカ、

込山:ほんとうにこの先にいるんでしょうか?テントウムチュは?

サーヤ:イルデスヨ、ワカリマス、ニオイ、シマス。

高橋:匂い?くんくん、ただ木の匂いしかしないでやんす。

サーヤ:テントウムチュ、マカロンと、紅茶、スキナンスヨ。

込山:マカロンと紅茶が好き? ずいぶんしゃれてるなあ。

サーヤ:ア、ココデ、ヒトツ、注意シテオキマス。

込山:注意?

サーヤ:もし、テントウムチュに遭遇(ソウグウ)シタラ、気をツケテクダサイ。

高橋:気をつけるって、まさか、人間を襲うでやんすか?

サーヤ:ソウデヤンス。

高橋:え?

サーヤ:もし、アッテシマッタラ。

込山:会って、しまったら?

サーヤ:ジャンプ、シテクダサイ。

込山:ジャンプ?

サーヤ:その場で、ジャンプ!し続ける。

高橋:ジャンプするでやんすか。

サーヤ:テントウムチュは、そのジャンプのリズムで、相手が敵かどうか、判断スルノデス。


ナレーション:一行が、ダイナミックに流れ落ちる滝に近づいたときだった。


サーヤ:チカイ、テントウムチュ、チカクニイル。

込山:え? ほんとに?


ナレーション:現地ガイドのサーヤは、マカロンと紅茶を持って、ゆっくり茂みに近づきました。


ゴリラ:むほおおおっほ、うがあああっほ、

サーヤ:きゃあああ!

高橋:なんでやんすか?

込山:ご、ゴリラだぁ!!

一同:うわあああああ、

ゴリラ:おおおおおおおおっほ、むっほ。

込山:あっ!


ナレーション:ハルカは、木の根っこに足をとられ、倒れてしまった。逃げる、サーヤ、そしてカメラマン高橋。


込山:ねえ、みんな、逃げないで、私を置いて、逃げないで!!

サーヤ・高橋 うわああ、助けてくれ~!


込山:気がつくと、誰もまわりにいなかった。ゴリラも、ガイドもカメラマンも。


込山:不気味な静寂があたりをつつんでいた。私が、目の前に転がっているマカロンを拾おうとしたそのとき、


テントウムチュ:ムチュ!


込山:同時にマカロンを拾う手が、


込山・テントウムチュ:え?ムチュ!?


込山:そこに突然、巨大なテントウムシがいた。体長、およそ、1メートル。六本の足がバラバラに動いている。背中には、4つの星があった。


テントウムチュ:ムチュ!ムチュー!!


込山:私が手にしたマカロンをよこせといっているようだったので、マカロンをあげると、


テントウムチュ:ムチューーーー!(食べる)むしゃむしゃ。


込山:いきなり食べ始めた。


テントウムチュ:ム、ムチュー!


込山:ま、まずい!テントウムチュは、また、何か食べるものはと探す目で、私を見た。


テントウムチュ:ム、ム、ム、ムチュー。


込山:近づいてくる・・・。怖い・・・。そうだ、こんなときは・・・。



(回想)
サーヤ:ジャンプ、シテクダサイ。

込山:ジャンプ?

サーヤ:その場で、ジャンプ!し続ける。

高橋:ジャンプするでやんすか。

サーヤ:そのジャンプのリズムで、相手が敵かどうか、判断スルノデス。


込山:そうだ、ジャンプだ!


私は、その場で、とびはねた!

込山:えい!えい!えい!


ナレーション:ジャンプするハルカ込山を見た、テントウムチュは、


テントウムチュ:ムッチュ! ムッチュ! ムッチュ!


ナレーション:ハルカの動きに合わせて、自分もジャンプを始めた。


込山:私のジャンプに合わせている、私が速く飛べば!

込山:えい!えい!えい!

テントウムチュ:ムッチュ!ムッチュ!ムッチュ!

込山:速い! ゆっくり高く飛べば、え~い! え~い! え~い!

テントウムチュ:ムウ~ッチュ!ムウ~ッチュ!ムウ~ッチュ!

込山:そっか、こうやってキミは、私を知ろうとしているんだね。


込山:私は、楽しくなってきた。ジャンプは得意だ。いつまでだって飛んでいられる。


込山:ははははは、

テントウムチュ:アハハハハハムチュ、


ナレーション:そこに戻ってきたサーヤとカメラマン高橋は、ハルカとテントウムチュが楽しそうにジャンプしているのを見て驚いた。


サーヤ:オオオ、オオ、スバラシイデス!

高橋:まるでダンスを踊っているようでやんす。

込山:ははははは、

テントウムチュ:アハハハハハムチュ、


ナレーション:そう、それは、まさしく友情のダンス。


込山:ははははは、

テントウムチュ:アハハハハハムチュ、

サーヤ:イツマデ ヤッテンデスカ? コイツラ。

高橋:まあ、そっとしておくでやんす。これはとんでもない映像でやんすよ。

込山:ははははは、

テントウムチュ:アハハハハハムチュ、


込山:私は、気づいた。初めて会う生き物と、心を通い合わせるためには、心を開き、無心になって、飛んでみることが、大事なんだってこと。同じリズムを刻む。そうすれば、きっと仲良くなれる!


高橋:ハルカさん、この映像が流れれば、あんたは、世界一有名な昆虫ハンターでやんすね?

込山:え?


ナレーション:ハルカは、ジャンプをやめた。


込山:この映像が流れれば、たくさんのひとがこのテントウムチュを探しにやってくるよね?

サーヤ:ツカマエテ、ミセモノニシタラ、ニンキデルヨ。オオモウケね、はははは。


ナレーション:ハルカは、テントウムチュをじっと見つめた。


テントウムチュ:ムチュ!!

高橋:どうしたでやんすか?

込山:やだな、

高橋:え?

込山:この子を見世物にするの、やだな。やめよう、この映像を出すのは。

サーヤ:オーノー!ナゼ?ホワイ!?

高橋:ったくもう、しょうがないなあ、おいらもね、ハルカさんがそういうんじゃないかと思ってたでやんす。

込山:朱里造さん・・・ありがとう。


ナレーション:こうして、別れのときがきた。


込山:じゃあね、テントウムチュ。

テントウムチュ:ムチュー!


ナレーション:密林に降り注ぐ太陽が、二人を光でつつみこむ。


込山:元気でね、テントウムチュ!

テントウムチュ:ムチュ~~!!!

収録後のワンショット

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