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2016年520日放送 午後1000分~NHK-FM

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『甘噛みドラキュラ』

原案:渡辺美優紀、白間美瑠、太田夢莉

脚本:北阪昌人

★参考:AKBの全員神おし、ゆーじ

出演

渡辺美優紀、白間美瑠、太田夢莉、山寺宏一

あらすじ

大阪のなんばにある、NMB女子高校では、保険の先生・渡辺美優紀が赴任してから生徒たちが大人しくなり、その評判に校長も喜んでいた。しかし、父兄から不思議な問い合わせが寄せられるようにもなっていた。それは、「生徒の首筋に、軽く噛まれたような跡がある」というもの。果たして、このNMB女子高校に、ドラキュラはいるのか?!

人物相関図

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ナレーション:ここは、大阪のなんばにある、NMB女子高校。白衣を着た保健室の先生、渡辺美優紀が、校長室に呼ばれています。


校長先生:ああ、入りたまえ、

渡辺先生:失礼します。

校長先生:ああ、渡辺先生、忙しいところ、すまないねえ。

渡辺先生:いえ。

校長先生:いつも生徒の健康のためにがんばってくれて、ありがとう。評判、いいよ。すこぶる、いい。渡辺先生が我が校に赴任してくれてから、生徒がなんだか大人しくなったというか、言うことを聞くようになったというか。

渡辺先生:いえ、それは、校長先生の教育哲学が浸透したからではないでしょうか。

校長先生:あははははは、ったくもう、私をおだててどうする。

渡辺先生は、心を釣るのが、うまい。

渡辺先生:いえ、私は思ったままを言っただけで。

校長先生:ああ、ありがとう。

渡辺先生:で、わたくしをお呼びになった要件は?

校長先生:おお、そうだった、そうだった。いや、保護者から、問い合わせがあってなあ、別に気にすることはないとは思うんだが、

渡辺先生:なんでしょうか?

校長先生:ある生徒の首筋に、軽く噛まれたような跡があるってね、甘噛みっていうのかなあ、母親から電話があったんだが、実は他にも似たような電話が最近あったもので、先生なら何か知っているかと・・・。

渡辺先生:さあ、心あたり、ありませんが、

校長先生:そうですか、まあ、何かわかったら、教えてください。

渡辺先生:で、その生徒、首筋を甘噛みされて、何か変わったことは?

校長先生:ん?いや、それがなあ、なぜか、すこぶるいい子になったらしい。

あはははっは、なんじゃそりゃってかんじだよなあ、あははは、

渡辺先生:そうですか。では、失礼いたします。


ナレーション:そのとき、校内の廊下では、白間美瑠と太田夢莉が話していました。


白間美瑠:ドラキュラ?

太田夢莉:そうそう、吸血鬼。

白間美瑠:あはははは、ゆーり、マンガの観過ぎやって。

太田夢莉:違うってみるるん、ほんとにほんとだって。

白間美瑠:ウチの学校にドラキュラが出る? あははは、マジ、ウケる。

太田夢莉:でもね、それがねえ、なんだか甘噛みらしいのよ。

白間美瑠:ええ? なにそれ。

太田夢莉:ちょこっとしか噛まないんだって。血もね、あんまり吸わないんだって。

白間美瑠:変なの。

太田夢莉:そう、変なの。

白間美瑠:あ、向こうから歩いてくるの、保健室の渡辺先生、

太田夢莉:あああ、どうしよう、私、めっちゃ好きなんだよね。髪が、さらさらしてて、肌が白くて、美人で、どこか影があって、スタイルよくて、

白間美瑠:あの先生が来てから、みんなよく保健室に行くようになったよね?

太田夢莉:私なんか、好きすぎて、かえって行けないんだよね。

渡辺先生:こんにちは。

白間・太田 こんにちは!


太田夢莉:きゃああ、話しちゃった!!


ナレーション:果たして、このNMB女子高校に、ドラキュラはいるのでしょうか?


太田夢莉:ねえ、みるるん、つきあってよ、保健室。

白間美瑠:ひとりで行けるやろ。

太田夢莉:ダメ、緊張して、ひとりで会えない、渡辺先生に。

白間美瑠:じゃあ、やめたら?

太田夢莉:頭痛いし。お薬ほしいし。午後、試験あるじゃん。

白間美瑠:仕方ないなあ、じゃあ、つきあったるわ。

太田夢莉:ありがとう!ああ、なんかドキドキしてきた。

渡辺先生:はい、どうぞ。

白間美瑠:あ、失礼しまぁす。あの、太田が、頭が痛いって、

渡辺先生:ああ、そう。ここに、かけて。

太田夢莉:は、はい!

渡辺先生:・・・熱はないようね。


太田夢莉:うわ、渡辺先生の白い柔らかい手が、私の額に・・・。ああ、どうしよう、幸せすぎるんですけどぉ。


渡辺先生:いちおう、はかっておきましょう。あ、あなたは、いいわよ、もう。

白間美瑠:え?

渡辺先生:太田さん、少し、ここで休ませるかもしれないから。

白間美瑠:は、はあ、

太田夢莉:ああ、みるるん、ありがとね。

白間美瑠:うん、じゃあ、

太田夢莉:じゃあ、


太田夢莉:渡辺先生と二人きりだぁ。うわあ、なんだろう、先生、いい香りがする。


渡辺先生:微熱が、あるようね。そのベッドで少し休みなさい。

太田夢莉:いえ、あの、大丈夫です。薬をいただければ、

渡辺先生:それを決めるのは、私の仕事よ、夢莉さん。

太田夢莉:え?私の名前を?

渡辺先生:さあ、このお薬を飲んで、横になりなさい。

太田夢莉:はい。


太田夢莉:お薬を飲むと、なんだか眠くなった。夢を見ているような、ふわふわした気持ちになって・・・。どれくらい、眠ったんだろう。


渡辺先生:もう、大丈夫ね。

太田夢莉:はい。ありがとうございました。


太田夢莉:なんだろう・・・心がしずまったような、ホッとしたような気持ちになった。教室にもどると、


白間美瑠:お帰り、ゆーり、

太田夢莉:ああ、みるるん、

白間美瑠:あれ?

太田夢莉:ん?

白間美瑠:ゆーり、首筋に、なんか跡がついてる。

太田夢莉:え?


太田夢莉:それは、かすかな跡だったけれど、まるで、誰かに軽く噛まれたような跡だったわけで・・・。


白間美瑠:ドラキュラ・・・。

太田夢莉:まさか・・・。

白間美瑠:私ね、さっき、保健室に、スマホ、置いてきたの。動画を撮ったままにして。

太田夢莉:なにいってるん、みるるん、渡辺先生が吸血鬼だって言いたいの?

白間美瑠:怪しいのよ、みんな保健室に行くと、おかしくなるから。妙に大人しく元気がなくなって。さあ、保健室に、取り戻しに行こう、一緒にきて。

太田夢莉:えええ?

渡辺先生:はい、どうぞ。

白間美瑠:あ、渡辺先生、すみません、さっき、あの、

渡辺先生:忘れ物、でしょ? スマホ。

白間美瑠:そ、そうです。

渡辺先生:これ?

白間美瑠:そ、それです。

渡辺先生:いけない子ねえ。

白間美瑠:え?

渡辺先生:太田、そこのドア、閉めて。

太田夢莉:え? あ、はい。

渡辺先生:知ってしまったのねえ。

白間美瑠:あ、ああ、えっと、

渡辺先生:そうよ、そのとおりよ、私はドラキュラ、あははははは。見なさい、動画を、再生しなさい、はははは、

太田夢莉:渡辺、先生、

渡辺先生:あなたたちはねえ、少し血の気が多いのよ、だから私がときどき、甘噛みして、ちょっぴり吸ってあげてるの。何も悪い事なんかじゃないのよ、大人しくなる、勉強に身が入る。ね? いいでしょう。そして私も新鮮な血が吸える。あはははは、ハッピーじゃない?

白間美瑠:でも、

渡辺先生:そう、でも、秘密を知ってしまったあなたがたは、もう甘噛みではすまさないわよ。さあ、覚悟しなさい!

白間・太田 きゃああああ!

校長先生:そこまでだ、渡辺先生!

渡辺先生:え?

校長先生:もう終わりにしよう、渡辺先生。

渡辺先生:うううう、くやしい。ここでうまくやっていけると思ったのに・・・。

白間・太田:あああ、渡辺先生が・・・コウモリになった!

校長先生:待て! 逃げるな!

太田夢莉:渡辺、先生・・・私、あなたになら、全部吸われても、よかった。


ナレーション:もし、あなたの学校で、誰かの首筋に甘噛みの跡を見つけたらそれは、甘噛みドラキュラの仕業かも、しれません。


渡辺先生:甘噛み、するわよ。

収録後のワンショット

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