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いよいよ開業 LRTのイロハをおさらい

  • 2023年08月25日

全国で初めて、すべての線路を新設したLRTが、8月26日に開業します。
区間は、JR宇都宮駅と芳賀町の工業団地を結ぶ14.6キロ。
国内で新しい路面電車が開業するのは、富山県の今の万葉線以来、75年ぶりです。
運賃や運行ダイヤなど、基本的なことをまとめました。

「次世代型路面電車」のLRT

LRTは、英語の「Light Rail Transit」の略称。
従来の路面電車よりも床が低く、振動や騒音を抑えた新しいタイプの公共交通機関です。

高齢者や車いすの人なども乗りやすい「バリアフリー」の設計で、バスに比べて大勢の乗客を運ぶことができ、時刻表通りに訪れることが利点です。

欧米では、二酸化炭素を排出しないことなどが評価されて多くの都市で導入されていて、国内では富山市などで運行しています。

初乗りは150円  交通系ICカードも利用可 

新たに開業するLRTの初乗り運賃は150円。
乗車距離に応じて50円ずつ高くなり、上限は400円です。

交通系ICカードを使ってLRTと路線バスなどを乗り継いだ場合は、運賃を割り引く制度も導入されています。

栃木県初の交通系ICカード 「totra」

宇都宮市などが利用を呼びかけているのは、栃木県内で初めて導入された交通系ICカード totra です。

totra は県内の広い範囲の路線バスで利用できるほか、JR東日本の Suica の機能も備えていることから、全国の交通機関や加盟店で、買い物をすることもできます。

機器は各車内に設置

LRTの車内に設置された機器に totraSuica などで触れることで、運賃を支払うことができます。 

運行ダイヤは早朝から深夜まで

運行ダイヤは、宇都宮駅を発着する新幹線の時間帯に合わせられました。

  • 平日は、午前4時台~深夜0時台
  • 土日祝日は、午前5時台~午後11時台

運行の頻度は、平日、朝夕の通勤通学の時間帯に多くなります。

  • 平日の午前6~9時と午後5~7時は、約8分間隔
  • 平日のそのほかの時間帯と土日祝日は、約12分間隔

「宇都宮駅東口」から、終点「芳賀・高根沢工業団地」までの所要時間は48分です。 

将来的な快速の運行も見据えて、路面電車では全国初となる追い越し車線も整備されました。
運営会社の「宇都宮ライトレール」は、「利用者の声を聞いた上、来年春のダイヤ改正で、運行本数の増加や快速の導入を検討していきたい」としています。

開業初年度から黒字見込み

宇都宮市が発表している事業の収支計画によりますと、1日あたりの利用者数は、通勤客を中心に
平日は1万6300人あまり休日は5600人あまりを見込んでいます。

そして開業初年度は、5億円あまりの運賃収入を得て、約1900万円の黒字になると見積もっています。

さらにLRTが市民に定着した4年目には約1億5000万円の黒字に。
開業前の人件費などによる「累積損失」は、9年目の2031年度に解消できると試算しています。

建設などにかかった684億円の事業費は、半分を国からの補助で賄います。
残りの半分を宇都宮市と芳賀町で負担し、県も83億円を上限に支援することにしています。

さらに西側に延伸の計画も

宇都宮市は今後、市内中心部の西側に向けてさらに延伸させることを計画しています。

中心市街地を通り抜けて、教育会館付近まで約5キロの区間を「整備区間」。
さらに大谷地区まで約3キロの区間を「検討区間」としています。

このうち「整備区間」は2026年に工事を開始、2030年代前半に開業を目指す方針です。 

電力はすべて再生可能エネルギーを活用

LRTの電力は、市内のごみ処理施設などから得られる再生可能エネルギーで、すべてを賄う計画です。

LRTは、宇都宮市が出資して設立された電力会社「宇都宮ライトパワー」から、電力の供給を受けることにしています。

この会社は、市内のごみ処理施設で行うバイオマス発電で得られた電力や、市民の太陽光発電による電力などを買い取って供給するということです。

宇都宮市の担当者は「公共交通機関の電力を地産地消で賄うのは、世界でも類を見ない取り組みなので、環境に優しい都市の実現をアピールしていきたい」としています。

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