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準備始まる 思川の流しびな(小山市)

あっちこっちとちぎ
  • 2023年06月13日

 

ことしは、NHK宇都宮放送局が開局して80年です。そこで、みなさんともっとつながっていこうと水曜日の「あっちこっちとちぎ」のコーナーでは、県内25の市と町をすべて訪ね、その地域の魅力をお伝えしていきます。6回目は小山市伝統行事の準備の様子を取材しました。

(宇都宮放送局キャスター 長井ゆめの)

夏の風物詩 思川の流しびな

2019年の様子

小山市の夏の風物詩、「思川(おもいがわ)の流しびな」。毎年7月の第一日曜日に行われ、紙でできた人形を小舟に乗せ、願いを込めて思川に流すという伝統行事です。
この行事で使われる「流しびな」の制作が、およそ1か月前から始まっています。こちらでは、思川の流しびな保存会のみなさんが、ひとつひとつ丁寧に手作業で制作しています。

思川の流しびな保存会のみなさん

流しびなづくりを体験!

教えてくださったのは、思川の流しびな保存会の会長、諏訪ちひろさんです。
流しびなづくりを40年以上続けている諏訪さんでも、1体作るのに30分ほどかかるそうなので、今回は、和紙の着物を着つけるところから体験させていただきました。

人形は、「下野しぼり」という、市の無形文化財に指定されている伝統的な技法で加工された「下野しぼり和紙」で作られています。
このことから人形は、「下野人形(しもつけひとがた)」といいます。
「下野しぼり和紙」は、表面のしぼり目の凹凸により光の反射が変わるため、ふつうの和紙と比べて、金色の部分がより輝いて見えたり、柄が立体的に見えたりします。
また、布のように柔らかな手触りで、丈夫で色褪せにくいのも特徴です。独特の風合いがとても素敵ですよね。

(左)ふつうの和紙                            (右)下野しぼり和紙          

下野人形に着物を着つけたら、次は帯を締めます。帯も、着物と同様にさまざまな色・柄のものがあり、とても迷ってしまいましたが、着物が赤なので、映えるような水色の帯を選びました。

すべて下野しぼり和紙 選んだのは一番左の水色

ぎゅっと強めに引っ張ります。下野しぼり和紙は丈夫なので、これくらいでは破れません。
結び目をきれいに締めるのがとても難しかったです。

最後に髪の毛をかぶせ、船に乗せたら完成です!
いかがですか?
ちょこんと船に乗った人形がとてもかわいらしいですよね。自分で心を込めて作ると、より愛着がわきます。
今回体験させていただき、1体作るのにとても時間がかかることがよくわかりました。
ことしはこの流しびなを200体用意するそうです。何十年も作り続けている方々の技術力の高さに驚きました。

受け継いでいきたい地域の伝統

ことしで64回目を迎える「思川の流しびな」。大切に受け継がれてきた小山市の伝統行事や伝統工芸をこれから先も絶やさぬよう、伝え続けていきたいといいます。

思川の流しびな保存会 諏訪ちひろさん

「思川の流しびな」は、昔からの伝統行事というだけでなく、子どもたちや家族、友人同士で素晴らしい時間を過ごしてもらうための行事でもあるので、ここ小山市にずっと残していきたいです。

「第64回 思川の流しびな」は、
7月2日(日)午前10時から、小山市役所西側の思川観晃橋下思川左岸で行われます。
浴衣で来場の先着50人に流しびながプレゼントされるほか、当日は会場での販売も予定しているということです。ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
ちなみに、思川に流した人形は、その後回収し、神社で清はらいをするそうです。最後の最後まで大切にされているんですね。

思川の流しびな保存会のみなさんと
  • 長井ゆめの

    宇都宮放送局 キャスター

    長井ゆめの

    栃木県さくら市出身。
    A型、几帳面です。(自称)

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