壱のツボ 絣(かすり)の柄は精緻のきわみ
奄美大島。鹿児島市から南西におよそ350キロメートル。 |
この島で、いつどのようにして大島紬が誕生したのか、確かなことはわかっていません。 |
このほど東京銀座に専門店もオープンしました。 |
お客さん 「さらっとしてて少しぐらいの雨だとそのままで平気なんですね。光沢もありますし、私は好きで一番たくさんもってます。」 |
まずは「織り」に注目です。 大島紬の細やかな模様。 |
大島紬は今も手織りで作られています。 |
織られる前の縦糸をよくご覧下さい。 ひとつ目のツボ、 |
江戸時代初頭。琉球王国に属していた奄美は突如薩摩藩の侵攻を受け支配下に置かれます。 |
精緻な柄を作るために考え抜かれたアイデアがあります。 |
機織りの原理を応用し、絹糸に木綿の糸を締め込んでいきます。 |
白く染め残したい部分だけに機で木綿糸を締め込んでいきます。 |
明治の頃、それまで培われてきた、かすりの技術を集大成した技です。 |
弐のツボ 奇跡の黒に泥の力
続いては色に注目。 |
一般的な黒の染料と比べてみると・・・ |
染料には、奄美大島に生息するテイチ木と言われる木を使います。 |
テイチ木の幹から作ったこの液体に、泥を加えると独特の黒になるといいます。 ふたつ目のツボ、 |
こちらはテイチ木の幹を発酵させた染料。 |
田んぼの底に沈んだ泥を良くかき混ぜ・・・ |
まるで泥で洗うように十分に浸します。 |
糸が黒くなっています。 |
この作業を繰り返す事120回あまり。 |
参のツボ 島の情景を身にまとう
最後は柄に注目です。 3つ目のツボ、 |
大島紬の図案作りを専門とする図案師、池水秀敏さん。 池水 「本来の泥染、自然のものですよね。 |
奄美の民謡・島唄の歌い手、松山美枝子さん。ステージでは必ず大島紬を着て歌います。 |
二人は同じ大島紬を共用しています。 |
平田 「伝統的かなって。昔から着てるから慣れちゃってます。」 |
先人たちが自然の情景、暮らしの情景に目をこらして見つけ、心のままに図案にしてきた柄。 |
渋みがあり、風格がある大島紬。憧れですよね~。おしゃれで落ち着いた大人の女性が似合う着物、と思っていました。
でも、10代の女性でも似合うものなんですね!とってもかわいらしく着こなしていて、驚きました。おばあさまと孫で大島紬を共有するなんて素敵(すてき)です。
2人並んで歌う姿から、大島の風土そのものを纏(まと)う誇りと喜びが伝わってきました。
私は大島を訪れたことはないのですが、土地の香りや雰囲気までもが、着物から感じられるような気がしました。
魅力ある物って、こういう物のことなんですね。
楽曲名 | アーティスト名 | 使われた場所 (番組開始後) |
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Moanin' | Art Blakey & The Jazz Messengers | 0分2秒 |
All The Things You Are | Paul Desmond & Gerry Mulligan | 1分47秒 |
Speak Low | 松本茜 | 3分47秒 |
Lookin Up | Jim Hall & Pat Metheny | 4分40秒 |
The Drum Thing | John Coltrane | 6分11秒 |
Sidewinder | Turtle Island String Quartet | 8分37秒 |
Crossroad | Turtle Island String Quartet | 10分20秒 |
Single Petal of a Rose | Marcus Roberts | 11分3秒 |
You'd Be So Nice To Come Home To | Paul Chambers | 13分47秒 |
Carioca | Hampton Hawes | 14分50秒 |
Nica's Dream | Kenny Burrell | 15分40秒 |
'Round Midnight | Thelonious Monk | 17分30秒 |
The Moon Is A Harsh Mistress | Charlie Haden & Pat Metheny | 19分10秒 |
Whisper Not | Lee Morgan | 21分27秒 |
Monk's Dream | Makoto Ozone & Gary Burton | 23分40秒 |
The Very Thought Of You | J.J.Johnson | 24分40秒 |
Solitude | Marcus Roberts | 26分30秒 |