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ツイードは、スコットランドで誕生し、その後上流階級の紳士が着る普段着として広まります。 |
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そして、ツイードは今も、進化をつづけています。羊毛以外も織り交ぜて新しいツイードの美が生み出されているのです。 |
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今から100年前のこと。 |
壱のツボ 派手な色の組み合わせで渋い模様を作る
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ツイードは、一見するととても地味な色や柄です。 久保 「こうやって生地を見ていただくと、万華鏡のように何色の色糸も使って、この色が出ているという、人間が作った織り物の中でも、奇跡に近いと思うんですね。」 |
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ツイードならではの色彩美を、岩手で追及した人がいました。 ひとつ目のツボ、 |
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ツイード独特の色は、どう生みだされるのか、その秘密は、糸作りにありました。 |
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織り物作家 大久保芙由子さん 大久保 「色をまぜていくことによって自然の色になっていくと私は思います。自然の色を着たいと思ったんだとおもう。」
色を巧みに混ぜ合わせると私たちの身の回りにある自然の色に近づくというのです。 |
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ツイード発祥の地スコットランド 石田 「釣りだったり狩猟だったりすると、自然の中に溶け込む色がいいわけです。ある意味迷彩色になって動物から発見されにくい色になるのがベストなわけで。スコットランドだったりイングランドだったり、土地の風景になじむ色というのを目的に作られています。」 |
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岩手の及川全三も、天然の植物を染料として駆使しました。 |
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自然の恵みを使うことによって、岩手ならではのツイードが完成したのです。 |
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及川のふるさと、岩手県花巻市。 菊池 「金属で、チェーンで織ったようなイメージ。くさびかたびらみたいに見えますけれども、実はラメを編んで作っています。」 |
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メタリックな輝きを見せる銀のラメ。純白のシルク。きらびやかな色が新たなツイードの美を生みだしています。 |
弐のツボ なじむまで、三年間の我慢
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ツイードは、買ったばかりの時には、とても着心地が悪いこともあるといいます。丈夫な布である分、新しいうちは固くて体になじみにくいのです。 久保 「最初は1年目は1年生で着にくいんですね。でまあ年とともに着こんでいって、自分のものになっていくという、最低そうですね、最低3年くらいはかかると思いますね。」 ふたつ目のツボ、 |
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ツイードはもともと、寒さの厳しいスコットランドで、漁師や農民が屋外の作業着として作ったものでした。 石田 「もともとツイードのジャケって要は野良着なんですね。いろいろな作業をするときに、寒さから身を守るために織っていた。当然大変丈夫に作らないといけないです。」 |
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ポケットや背中につけられるプリーツ。これも最初は固い生地を着やすくするための工夫です。人間の運動に考慮され、野外での使い勝手を追求してたどりついたデザイン。 |
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テーラー 水落卓宏さん 水落 「どんどん着ていただいて、着こむことによってジーンズのようになじんできて、自分らしい洋服を自分で作っていくっていうようなものが、本当にツイードなんかには魅力として大きい部分なんじゃないかと思っています。」 毎日のように着ることで育てていく、ツイードでそんなおしゃれを楽しんでみませんか。 |
参のツボ 紳士なら、とっておきの一着を仕立てよ。
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岩手の人々にとって、故郷が守り育てたツイードは、思い入れの深いものです。 |
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人生の節目に自分のツイードを作り、直しながら一生大事に着ていく、岩手の人たちに伝わるツイードの着こなし方です。 3つ目のツボ、 |
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それからおよそ80年。岩手には、本場スコットランドでさえ失われつつある手仕事が今もいきづいています。 関 「岩手の人って根気が強いんじゃないですか。諦めないでずっとその仕事を守り続けるという気持ちの方が、多いんでないでしょうか。」 |
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心をこめて作られたツイードは、時に世代をこえて受け継がれます。川島弘也(こうや)さんは、12年前には父親、3年前には叔父から、かたみとしてジャケットを受け継ぎました。 |
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右は、学校の先生で一緒に野山を散策したお父さんのジャケット、真ん中は、川島さんを優しく見守ってくれた叔父さんのジャケット、一番左は、30年前、川島さんが結婚するとき父親からプレゼントされたものです。 |
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25年前に作った小倉さんのツイードが、仕立て直されました。着る人とともに、ひと冬ひと冬年を重ねていくツイードのジャケット。岩手の人たちにとって、単なる防寒具をこえた大切な存在なのです。 |
ジャケットや、スカート、ワンピース。
自分のクローゼットを改めて見ると、ツイードの服がいくつもあります。
ツイードの帽子や靴、バッグなどの小物も。
今はたくさんのツイードのファッションアイテムがありますよね。
暖かくておしゃれだし、糸の組み合わせによって雰囲気も違ってくるし、カジュアルにもフォーマルにも使えるところが素敵です。
でも、もともとは外で作業をするための洋服だったんですね!
丈夫な生地であることがうなずけますね。
ラメ糸が入っていたり、異素材を組み合わせたりと、現代も進化を続けているツイード。ツイードはお値段がそれなりにするのも、今回の番組を見ると納得してしまいました。
番組で登場した方のように、大切に直して長年に渡って代々着続けることが出来るのも魅力ですね。
男性も女性も、お気に入りのツイードを着て、寒い冬を楽しく乗り切りましょ!
楽曲名 | アーティスト名 | 使われた場所 (番組開始後) |
---|---|---|
Milou | Stephane Grappelli | 0分55秒 |
Green Chimneys | Wynton Marsalis | 0分13秒 |
I'll Take Romance | Paul Smith | 1分37秒 |
Daahoud | Phineas Newborn Jr. | 2分55秒 |
Love Is A Many Splendored Thing | Nat King Cole | 4分30秒 |
Autumn Leaves | Cannonball Adderley | 6分27秒 |
Skating In Central Park | Bill Evans & Jim Hall | 10分27秒 |
Seven Steps To Heaven | Miles Davis | 12分55秒 |
Claire | Stephane Grappelli | 14分8秒 |
Steeplechase | Hampton Hawes | 14分45秒 |
Prisoner Of Love | Lester Young | 15分50秒 |
Have You Met Miss Jones | Paul Smith | 18分57秒 |
Embraceable You | Eark Klugh | 21分32秒 |
Dinner For One,Please,James | J.J.Johnson | 23分30秒 |
Bittersweet | Carlie Haden & John Taylor | 25分30秒 |
When I Grow Too Old Dream | Nat King Cole | 27分0秒 |
Tiger Rag | Stephane Grappelli | 28分17秒 |