壱のツボ 明朝体は筆使いを味わえ
その源は、かつて主流だった活版印刷の現場にあります。 |
活字はかつて、一文字一文字、職人によって彫られていました。 |
極小の金属に彫り込まれた文字は、それ自体が一つの芸術品。 |
書体デザイナーの小宮山博史さんに伺いました。 小宮山 「ローマン体っていうのはヨーロッパでもアメリカでも使いますよね。それは基本的には横線が細く縦線が太くて人間の筆遣い、ストロークがそのまま残っている。明朝体も同じように縦線が太くて横線が細くて。人間の書くストロークがそのまま残ってる。つまり、ユニバーサル」 |
明朝体が本格的に日本にもたらされたのは、明治の初め。その後、日本の活字として整えるための開発が進められます。 |
弐のツボ デジタルで甦(よみがえ)る昔の味わい
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数年前から広告などでよく使われている「丸明(まるみん)オールド」というフォントをデザインした片岡朗さん。 片岡 「そのクラシックな形、過去の字形のすぐれたものをなるべく受け継ぎたいというところで、書体制作は僕の中では伝統文化。それに少し時代の新しい感性をのせた」 |
片岡さんは、コンピュータを使い、ユニークなアイデアを実践しました。 |
参のツボ 主役になった文字を楽しむ
デザイン評論家の柏木博さんに伺いました。 柏木 「写真植字の場合は、レンズを変えていけばどんどん拡大できるし、変形レンズを入れれば変形もできる。非常に自在」「日本のグラフィックデザインが世界的に知られるようになるのは60年代半~70年代なので、写真植字が盛んに使われるようになった時期とちょうど重なっている」 最後のツボ、「主役になった文字を楽しむ」 |
こちらは「第八回産経観世能」という能の舞台のためのポスター。イメージされているのは、絢爛(けんらん)たる色彩の能装束。 |
田中は、日本の伝統に現代の息吹を吹き込むため、独自のフォントを作り上げました。シンプルで力強い文字は、「田中明朝」と呼ばれました。 |
このコラムのホームページの字は、何の書体かな?ふだん、気にならないことが気になり始めますよね(笑)。いやー、フォントの世界がこんなに奥深く、美にあふれているとは知りませんでした。書類をまとめたり、年賀状を作ったりする時、私達はふだんの生活の中で何気なく それぞれの用途にあったフォントを選んで使っているんですね~。さり気なく暮らしの中にある美、その魅力を堪能しました!
楽曲名 | アーティスト名 |
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Cherokee | Sonny Clark |
Prelude De “TOMBEAU DE COUPERIN” | Larry Coryell |
Sweet Honey Bee | Lee Morgan |
The Phantom | Duke Pearson |
Purole Haze | Jim Hall |
Out There | Eric Dolphy |
Dream | Pied Pipers |
Sombre Guitar | LTJ X-Perience Feat. Jackson Sloan |
Rhythm-a-ning | Kronos Quartet |
Dexia Isso Pra La | Miguel Angel |
Corcovado | 菊地 成孔 |
Bolero | Larry Coryell |
So What | Miles Davis |
The Look Of Love | 菊地 成孔 |
The Typewriter | Maurice Abravanel conducting The UTAH SYMPHONY ORCHESTRA |