壱のツボ パティナを愛(め)でよ
これは200年たった家具。 |
それだけではありません。木が波打っているのがわかりますか? |
また、パティナは、人が暮らしの中でつけた手あかや汚れによって、さらに表情が豊かになってゆきます。 |
こちらは虎斑(とらふ)と呼ばれる木目の模様。 |
イギリス人が特に愛するパティナをご覧いただきましょう。150年前、マホガニーで作られたテーブル。元は赤みを帯びているマホガニーが、金色に変化を遂げました。 |
弐のツボ 時を超える構造美
ウィンザーチェアのデザインに隠された強さの秘密はどこにあるのでしょうか? |
長年英国調の家具を作り続けている、池田素民さん。 池田 「イスに姿勢よく座っている時には、力というものは上から下へかかります。でも背中に寄りかかって座る人がいるかもしれないし、中には肘掛に寄りかかって座る人がいるかもしれないですよね」 |
背もたれにも秘密があります。縦棒一本一本に注目してください。同じように製材しても木の癖によって、どうしても角度に微妙な違いが出てしまいます。 |
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木材のつなげ方にも、強度を生み出す工夫がみられます。 |
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木は元の太さに戻ろうとします。その力が、容易にぬけない強さをもたらすのです。 |
強さを追い求めた細工の跡が、造形の見事なアクセントとなっています。 |
参のツボ 装飾に王たちの歴史あり
イギリスでは、王が変わるごとに時代を象徴する装飾が考えだされたのです。 蜷川 「君主が変わるという事は、やはり新しい治世になるというですね。なるべく新しいものを打ち出したいということもありますし、王位が変わることに家具の装飾が変わるという事が非常に多くあります」 英国家具鑑賞 三のツボ、「装飾に王たちの歴史あり」 |
エリザベスの次に即位したジェームズ1世。 |
1660年に即位したチャールズ2世。芸術に強い関心をもった王です。 |
装飾の形は、王の趣味だけでなく木材の輸入事情とも関係しています。 |
オークに続くのはウォールナットの時代。 |
どっしりとしていて気品があり、凛とした雰囲気を持つ英国家具。椅子に座ったこちらの背筋までが、ぴーんと伸びそうなたたずまいですよね。
私は家具を選ぶ時に、ついつい新しい物に目がいってしまいがちなのですが、おじいさんおばあさんから譲り受け、何代も家具を使い続けているイギリスの方の生活がとても素敵だなと感じました。それまで使ってきた人達の思いが込められ、家族の歴史を表すものですよね。また、装飾の形がそれぞれの時代のイギリスの王の思惑が込められていた、というのもうなずけました。
まさに、家具に歴史あり!と感じた回でした。
楽曲名 | アーティスト名 |
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It Could Happeen To Me | Buddy DeFranco |
Credo of Ballymaoda | Therese Schroeder-Sheker |
Alison's Uncle | Cannonball Adderley |
Prelude To A Kiss | Horace Silver |
Just Friends | Jimmy Smith |
I Must Know | Peggy Lee |
I Should Care | Duke Jordan |
Ferdinando | Buddy DeFranco |
Green Sleeves | Paul Desmond |
Planctus Pellegrin | Therese Schroeder-Sheker |
I Can't Stop Dancinng | Richard "Groove"Holmes |
Mother Nature's Son | Joel Frahm with Brad Mehldau |
Show Eyes | Buddy DeFranco |
Assumpta est Maria in coelum | Therese Schroeder-Sheker |
Nothern Lights | Duke Ellington |
My Romance | Trouvere Quartet with Toshiyuki Honda |
Maiden Voyage | Bobby Hutcherson |
Maria | Branford Marsalis |
Anthem To A New Land | Oscar Peterson |
Fanfare | Duke Ellington |