訪れた人を笑顔にし、夢の世界へと誘ってくれる遊園地。起源は18世紀末、フランス革命時に空き家になった豪邸を改造したものだと言われています。 |
壱のツボ 動物にファンタジーを見よ
東京都練馬区にある遊園地には、昨年『機械遺産』に認定された『カルーセル・エルドラド』という名のメリーゴーラウンドがあります。
黄金郷を意味する「エルドラド」。 |
遊園地の文化史を研究している中藤保則さん。 中藤 「19世紀終わりから20世紀にかけてアールヌーヴォーという様式が流行りました。ちょうどそのころがカルーセルの全盛期に当たっていて取り入れられたのです。ですから、遊戯機械であると同時にひとつの芸術作品と言ってもいいと思います」 |
花や植物などに見られる曲線を有機的にデザインした、アールヌーヴォー。 馬車、柱、天井とあらゆる部分に取り入れられています。 |
このメリーゴーラウンドには、馬以外にも「ブタ」が乗っています。 米澤 「ブタって、ドイツでは捕まえると幸運という意味があるそうなんです」 実は動物たちは、それぞれのメリーゴーラウンドが持つテーマを象徴していました。 |
栃木県小山市にある、フランス生まれの珍しい2階建てメリーゴーラウンド。 |
このメリーゴーラウンドの一番の特徴は、首の動くロバ。ロバは、フランスの童話では魔法によって変身させられてしまう特別な動物です。 |
東京都港区の水族館には、ちょっと変わったメリーゴーラウンドがあります。 |
青い照明で照らされたメリーゴーラウンドは、深い海の世界。 |
製作した高殿修さんに、どんな思いを込めたのか聞きました。 高殿 「実際にはできないことを疑似体験出来るっていう面白さ。異次元空間として考えられないようなイルカに乗ったりオットセイに乗ったりするというような事を、海の中でも出来たら楽しいだろうなと思って作りました」 メリーゴーラウンドの動物たちは、それぞれの物語へと導く案内人だったのです。 一つ目のツボは、 |
弐のツボ ジェットコースターに曲線美を見よ
スリルを味わうジェットコースターには、コースが生み出す『曲線の美』があります。 |
限られた敷地の中でスリルを生み出す緩急をつけたコースレイアウトは、さまざまなラインが入り組んだ「曲線美」を生み出しています。 |
製作に携わった森幹夫さん。 森 「いろんなコースのエレメント(要素)があり、それをたくさん組み合わせたものがこのコースラインなんです。結果的にそのことが乗っている方だけでなく、見ている方でも楽しんで頂けるような美しいレイアウトを作っています」 |
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次は、神奈川県にある日本初の海上走行型のジェットコースター。 |
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埼玉県にある、日本で数少ない木製ジェットコースター。 |
傾斜の部分を見てみると、下り始めは密度が薄く、最も重力がかかる下の部分は、密度が濃くなっています。 |
世界中のジェットコースターに乗ってきた宮田珠己さんに、木製コースターの魅力を聞きました。 宮田 「乗らずにただジェットコースター全体の構造物を見るだけでも、とっても美しい構造物だと思うんです。ものすごく大きい構造物なのに繊細。1つ1つの線を見ると滑らかさとか、よく考えられた構造にうっとりします」 |
三重県にあるのは、世界最大級を誇る木製コースター。 |
住宅1000軒分もの木材を使用した、繊細な工芸品のような名品です。ジェットコースターは、独自の曲線美を生み出していました。 二つ目のツボは、 |
参のツボ 夜景を彩るライティング
1980年代の博覧会を機に登場した巨大観覧車は、今では街を象徴するモニュメントになっています。 福井 「日本と違って、欧米の観覧車はすごく回転が速いんです。海外ではスリルを楽しむもの、日本では安全で眺望を楽しむものという違いがあると思います」 |
横浜の景観の一部になっている、観覧車。 |
一方大阪にある観覧車が知らせてくれるのは、翌日の天気。 |
最後はビルの上に作られた、世界初のビルトイン型の観覧車です。 |
子どものころ、メリーゴーラウンドやジェットコースターは“苦手”でした。乗り物酔いがひどかったからです。でも遊園地へ行くとついうれしくなって、「酔うかもしれない」という不安をどこかへ追いやり、華やかな装飾が施された「木馬」に乗ってしまうのです。ですが・・・、笑顔でいられるのはそこまで。遊具が動き出すといつも目が回り、ぐったりしていました。ジェットコースターもしかりです。妹の手前、見えを張って乗るのですが、「キャー」という叫び声を上げる余裕もありません。降りてくるころには顔面そう白、ベンチで休まなければなりませんでした。そんな私が安心して乗れたのは「観覧車」。揺れが少なく、ゆったりとしたスピードは酔う心配がありません。さらに、普段はなかなか見られない“高いところからの景色”も魅力でした。車や人が小さく見えて、まるで模型の街を眺めているようでワクワクしたものです。
そう言えば、もう何年も遊園地に行っていないことを思い出しました。乗り物酔いを克服した今こそ、「遊園地」を心から楽しめそうです!
楽曲名 | アーティスト名 |
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The Petie Waitz | The Band Organ At Seabreeze Park On Lake Ont |
He Loves and She Loves | Zubin Mehta, New York Philharmonic |
Manoir de mes reves | Benjamin Schmidt |
Emma Goldmans Wedding | Shivitz All-Stars |
黄昏のメロディ | キヨシ小林 |
Sanguine | Richard Galliano |
Jazz Goes To Siwash | Mel Lewis Sextet |
Five For Fun | High Five |
Americas | Dominique Fillon |
Facing West | Pat Metheny |
When I Fall in Love | Bob Mintzer |
One for My Baby | Chris Botti |
影絵遊び | Salle Gaveau |
Drop Me off in Harlem | 秋吉敏子 |
Ecaroh | Turtle Island String Quartet |
Echoes | MJQ |
Muskrat Ramble Fox | Heinz Krestscmar Und Sein Orchester |