いま、かつてないほど自転車が見直されています。身近で便利、健康的で環境にもやさしく、経済的な自転車。 多くの自転車はフレーム中心部の三角形によってその性格が決まります。 |
壱のツボ “三角形”に機能美あり
自転車をこぐときに、ハンドル、サドル、ペダルの三点に力がかかります。 |
今中 「サドルの高さが1ミリ2ミリ違うだけで力の発揮するポイントが変わってくる。1ミリ低くなると、踏み出して2~3回転で分かるし、競技のパフォーマンスに影響します。」 |
さらに三角形には構造上、重要な役割があります。 |
東京大学で構造力学の専門家 青木教授に聞きました。 青木「三角形は三つの辺の長さで形が決まる。一度形が決まると、構造としても非常に変形しにくい強い構造が三角形です。」 人間の力を3点で受け止め、しかも変形しにくい丈夫な形が三角形だったのです。 一つ目のツボは、 |
弐のツボ 曲線にこめた遊び心
歴史の中でさまざまな進化を遂げてきた自転車。 |
こちらは19世紀後半、クラシック自転車の黄金期に誕生したオーディナリーと呼ばれる自転車。 |
自転車職人、池田さんはオーディナリーに似た自転車を作りました。 |
池田 「オーディナリータイプの自転車は今では考えられないくらい運転が難しい。過去の産物になったこの形は、ある完成された造形美を感じます」 さらにオーディナリーの独特な形は19世紀末、大流行したアール・ヌーボーの曲線が取り入れられているものもあります。 |
自転車文化センター 学芸員 谷田貝 「自転車は非常にシンプルな構造をしているので、いろんな部分にデザイン的な工夫ができます。オーディナリーも完成された形として、デザイン的な工夫がされた自転車です」 |
タイヤやフレームなど、むき出しの構造にデザインが取り入れられ、自転車の美は進化してきました。 2つ目のツボは、 |
最近、女性雑誌でも盛んに自転車の特集が組まれ、おしゃれアイテムとしてもますます注目されています。 |
参のツボ 色も形も自分流に乗りこなせ
雑誌編集者 井上 「最近はファッションの一部として自転車に乗っている人が多い。ライフスタイルとしてのかっこよさが自転車の人気に反映されています」 さらに最近では、異なるタイプの自転車のパーツを組み合わせることも流行しはじめています。 |
|
自転車デザイナーの新井さんと平塚さんは、形や色をアレンジして世界に一台しかない自転車を生み出しています。 |
|
新井 「自転車をただの移動手段として考えて乗るのと、アレンジして乗ったときの気分は全然違う。同じ一時間移動する間もそれだけで楽しくなります」 |
|
平塚 「デザインしておもしろい自転車を作るけども、そのまま乗っていただかなくても構いません。一番は自転車を楽しんでくれる人がいる方が大事だと考えます」 |
デザイナーが作ってくれた自転車。 |
タイヤの色だけで、こんなに印象が変わります。 |
自転車に、自分だけの表現を託して街を走ってみては、いかがでしょうか? 参のツボは、 |
自転車で通勤している人たち、いわゆる“自転車ツーキニスト”が増えていますね。朝日を浴びてさっそうと走る姿はまぶしいくらいにカッコイイ!車体の色に合わせたヘルメットやバックのコーディネイトはオシャレで憧れます・・・。ですが、私は自転車に乗るのが苦手です。道行く人をよけるのにもハンドル操作がおぼつか無く、転ぶような気がして、乗っては降り、乗っては降りを繰り返してしまうのです。こんな私でも、高校時代の途中までは自転車通学をしていました。当時は今とは真逆。むしろ得意で、ハンドル操作にも自信を持っていたくらいです。それがある日を境に苦手意識を持つようになったのでした。
その朝は補習があったため、一分・一秒を争う気持ちで自転車を必死にこいでいました。12月の寒い日。出掛けに“手袋”をはめていましたが次第に暑くなり、途中で外すことに。かなり急いでいましたから、横着にも自転車に乗ったまま片方ずつ手袋を取っていたところ・・・。「ガッシャーン!」道路のくぼみに車輪がはまって転倒。体に衝撃を感じて目を開けたら、顔はアスファルトの上。体を起こすと散乱した自分の荷物が見えました。手足には多少すり傷がありましたが、「大きく転んだわりに傷が少なくて良かった」と思っていたのです。荷物を拾っていると、通勤途中の会社員の方が私の自転車を起こそうとしてくれていました。「すみません、ありがとうございます。」と笑顔で歩み寄ったところ、その方は私を見て、「君、すごいことになっているよ」と、こわばった顔で一言。(このときの表情は今でも忘れられません!)慌てて鏡を見て、ぼう然としてしまいました。鼻のてっぺんから鼻のした、唇、口の下、あごにかけて“一本の縦ライン”のようにすりむいた顔がうつっていたのです。幸い、顔に傷が残ることはありませんでしたが、数ヶ月間は顔の半分をガーゼとマスクで覆って過ごしました。それからというもの、すっかり自信を無くし自転車恐怖症を克服しきれていないままです。自転車ツーキニストの皆さん、どうか気をつけて自転車ライフを楽しんで下さいね。
楽曲名 | アーティスト名 |
---|---|
Theme TRAFIC | Charle Dumont |
Over On 4th Street | Pat Metheny |
Route 66! | Nat King Cole |
Donna Lee | Jaco Pastorius |
Summertime | Jim Hall / Pat Metheny |
NOS.7 | Chick Corea |
Maiden Voyage | Mark Muphy |
I'll Remember April | Charlie Parker |
Us Three | Horace Parlan |
The Days Of Wine And Roses | Bill Evans / Toots Thielemans |
Polovtsian Dance | Alex Riel |
Trafic | Charle Dumont |
A Night In Tunisia | Art Blakey And The Jazz Messengers |
Loud Minority | United Future Organization |
Tristeza | Salvador Trio |
What Am I To You ? | Norah Jones |