“テディベア”とはクマのぬいぐるみの別名。 |
つぶらな瞳と突き出た鼻。ふわふわの毛並み。 |
多くは手足と首が動かせ、お好みのポーズをとらせることができます。 |
“テディ”という名は第26代アメリカ合衆国大統領、セオドア・ルーズベルトのニックネームから付けられたもの。 |
以後100年以上にわたって世界中の人々に愛されてきたテディベア。 |
壱のツボ 座っているからこそカワイイ
テディベアのコレクター渡邊克彦さん。 渡邊「座るのが大事な要素と思う。四本の足で動くクマのままじゃここまで愛されなかった、と思う。」 |
野生のクマは直立したりおしりを地面につけて座ったり人間のような姿勢をとります。座ったポーズのクマのかわいさに目をつけたのです。 |
1902年、ドイツのメーカーが作った最も初期のテディベアです。 |
この座った姿勢を子どもたちはどう感じるのか。幼児教育の視点からテディベアを研究している永井理恵子さんです。 永井「幼児期の子どもはすべてのものに命があるととらえ、クマのぬいぐるみは座ったり立ったり私たちと同じようにしてくれるので、仲間であると感じるのです。長めの手が前に出ている姿勢は人間の子どもが母親に「抱いて」とねだるポーズに似ています。」 |
手を前に出して座る姿勢が子どもをいかにひきつけるのか。 |
またこのポーズは抱きやすい形でもあります。 |
テディベアの座る姿勢はその後、さまざまな動物のぬいぐるみにまねされました。どんな動物でもこの姿勢にすると親近感がわきます。 |
弐のツボ 柔らかさで癒やしてくれるファーストフレンド
毛並みの柔らかいテディベア。欧米では日本以上に子どもたちにとってかけがえのない存在です。日本で暮らすフランス人のラポートさん ラポート「ヨーロッパでは小さいうちから親子が別々の部屋で寝ます。そして子どもにテディベアをあげるのです。夜ベッドに入るとき、テディベアがいれば子どももさみしさを感じないでしょ。初めてのお友達ですね。ファーストフレンド。」 |
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テディベアはその柔らかい毛並みで子どもたちに安心感を与えてきたのです。 二つ目のツボ、 |
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テディベアの毛並み、素材はモヘアが基本とされてきました。モヘアとは細くて柔らかなアンゴラやぎの毛を毛羽立たせて織り込んだ布。 |
ラフィット「子どもたちがテディベアから“安らぎ”を感じてくれるようにと、モヘアの柔らかさを大切にしてきました。」 |
テディベアの生みの親と言われる創業者のマルガレーテ・シュタイフは「こどもにこそ最良の物を」という信念から高級品だったモヘアを採用しました。 |
加藤「国内で作った方が安いので、日本でテディベアが普及してたくさんの人々に親しんでもらいたかった。」 日本製のモヘア生地は本場・ドイツ以上の柔らかさを出そうとモヘア糸を6パーセント多く織り込み、毛割りという糸をほぐす作業で柔らかさを追求しました。 |
加藤さんたちの開発したモヘア生地はテディベアとして日本の家庭に広まります。 |
世界各国でもモヘアをさまざまに使いこなしたテディベアが生まれました。こちらは1910年代にフランスで作られたとされるテディベア。赤いモヘアがところどころ抜けてしまっています。長い間なでられて愛されたことを物語ります。 |
参のツボ 無表情なフォーエバーフレンド
多くのテディベアの顔にはこれといった表情がありません。20世紀初頭の古いものから無表情です。100年以上愛されてきたテディベア。 |
教育学者の永井理恵子さん。 永井「表情が一見普通である、笑ってもいないし泣いてもいないふざけてもいない。こういう表情に私たちが持ついろいろな感情を入れて行きやすい。時にはクマのぬいぐるみが子どもになったり、母親になったり、その時に自分の心の中に必要としている人間としてクマはさまざまな存在に変わることができるのです。」 |
テディベア作家の坂田裕行さん。クールで淡々とした無表情を追求し18年間、製作を続けてきました。 |
坂田「黒目ですので光の反射を考えます。常に目の傾きを気をつけています。あまり強い反射じゃない方が好きですね。自己主張のない、持つ人の心情に合わせたようなテディベアがいいと思います。」 テディベアは無表情だからこそどんな時でも持ち主の気持ちを受け止めてくれる、と坂田さんは考えます。 |
伊豆テディベア・ミュージアム。 |
あなたをじっと見つめるテディベアの顔。 |
街を歩いていると、可愛い“クマ”グッズを愛用している人を良く見かけます。手のひら大のぬいぐるみをカバンにつけていたり、小銭入れがクマの顔だったり。携帯ストラップは小指くらいの大きさで、ピンクやブルーなどカラフル。本物のクマは私たちにとって恐い存在ですが、雑貨のデザインにはなぜか多く使われ、愛されているキャラクターがたくさんありますよね!
「クマ」と言えば、私には忘れられない思い出があります。山道で出会った、足跡を見つけたというわけではなく、その“アクセント”にまつわる記憶なのです。
新人アナウンサーのころ、長野県の軽井沢にクマが出て、ゴミをあさって住民が困っているという内容のニュースを読んだことがありました。私はこのとき、“ク”にアクセントを置き、頭高(あたまだか)に「“ク”マ」と読みました。何の疑問も持たず、アクセント辞典を引かなかったのです・・・。放送終了後、上司が血相をかえてスタジオに入ってきました。「古野!クマは“ク”にアクセントを付けるのではなく、“マ”に付けるんだ。目の下に出来るクマと同じ音なんだぞ!」と怒られました。それからというもの、たとえ自信のある言葉であっても、必ずアクセント辞典を引くようにしています。(「美の壺」は30分番組なので、毎回、たくさんのアクセントを必死で調べています・・・。)
楽曲名 | アーティスト名 |
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Look For The Silver Lining | The Three Suns |
Darling Lili | Henry Mancini |
Sweet And Low | The Three Suns |
Have You Met Miss Jones ? | Paul Smith |
St.Thomas | Jim Hall /?? Ron Carter |
The Morning After | Chico Hamilton Quintet |
Dusty Springfield | Blossom Dearie |
Fit As A Fiddle | The Three Suns |
Everybody's Jumpin' | Dave Brubeeck |
You Look Good To Me | Oscar Peterson |
Nica's Dream | Horace Silver |
So Many Stars | Earl Klugh |
My Romance | Maureeen O'hara |
You Leave Me Breathless | Milt Jackson / Frank Wess |
NOS.2 | Chick Corea |
Milestones | Turtle Island String Qauartet |
Dream | The Pied Pipers |
Lover's Gold | The Three Suns |
Plink, Plank, Plunk | The Three Suns |