年間二千万人が訪れる観光地、浅草。 |
壱のツボ 極彩色は“張り”の美学
毎年5月、100万人を超える人が訪れる浅草神社の三社祭の神輿(みこし)は、江戸ならではのある美学を端的に伝えています。 |
江戸時代、歌舞伎などを上演する小屋が立ち並んでいた猿若町は、古来芸能とかかわりが深いとされた猿をあしらった神輿。彫刻は鮮やかな色で塗られています。 |
猿若町会の小川さんです。 小川 「どこいっても猿若の神輿は良いなと、担ぐ人が大勢来る。自慢じゃないけど一番ですね。この三社ではね」 さらに雷門西部町会の浜崎町会長、浅草中町会の鍋田さんも口をそろえて。 浜崎,鍋田 「うちの神輿が一番だ」 といいます。 |
江戸時代の戯作者、山東京伝は、江戸っ子は「粋と張りを本領とするもの」と定義しています。 一つ目のツボは、 |
三社祭の神輿は、元来浅草神社の社殿を模したもの。社殿は浮き彫りの彫刻や、壁画で飾られた装飾的なもの。 |
形のにぎやかさと、色彩の華やかさ。それは各町会が競って神輿を作るうちに、さらにエスカレートしてゆきました。 |
雷門西部町会の自慢は、浅草寺雷門に置かれている風神雷神を表した彫刻。 |
数十年に一度、作り直すたびに装飾はにぎやかなものになっていったと言います。 鍋田 「本当に1年に一回楽しいお神輿に命がけと言っても良いくらいの話なんじゃないですかね。浅草の人たちはそういうものを大事にしていると思います」 |
三社祭を訪れることがあれば、豪華な神輿に隠された、各町会の「張り」の心意気に思いをはせてみてはいかがですか。 |
弐のツボ 江戸文字は反骨の遊び心
落語の興業でにぎわう浅草の演芸ホール。 二つ目のツボは、 |
江戸文字は、歌舞伎の興行に使う文字として誕生しました。 |
寄席文字を手がける書家の橘右之吉さんです。 橘 「押さえつけられるのがどうしても町人にとってあまりおもしろくないことだったんで、言ってみれば町の人たちの反骨といいますか。幕府に対する向こう気をみせたみたいな部分がそこにはあったんじゃないかと思うんです」 |
江戸の庶民が反骨の心を託した江戸文字は、200年の時を超えて、今も浅草の街角に江戸情緒を添えているのです。 |
参のツボ 幇間(ほうかん)は『計らい』の美学
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浅草寺の北は料亭や居酒屋が軒を連ねるかつての花街。 |
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玉八 「お座敷に遊びに来たお客様が一番のびのびと解放して遊べるように我々が計らうということです。それが一番大事なこと」 「計らう」とはつまり、客が心地良いよう計算し、心を砕くこと。幇間には、江戸時代から受け継がれてきた「計らい」の美学が生きているのです。 三つ目のツボ、 |
出しゃばらず、出なさすぎず、さり気なく席を盛り上げる。こうした玄人の心意気が、江戸一番の繁華街、浅草で生まれた、「計らい」の美学なのです。 |
大型連休中、浅草に行ってきました。お目当ては番組でも紹介していた「どじょう鍋」。一緒に行った友人が作家・池波正太郎のファンで、「食通としても有名だった彼が“愛した味”をどうしても食べてみたいの!!」ということで同行することに。駅を出て、まず目に飛び込んできたのが、人、人、人の長蛇の列。みな入店を待っている方たちでした。連休中なので予想はしていたのですが、想像以上の大盛況。店の前には紺色のはっぴに、ねじり鉢巻き姿の70代くらいの男性がいて、テキパキとお客を誘導していました。その姿は“江戸っ子”そのもの。期待を胸に、待つこと40分。名前を呼ばれてやっと入ると、そこには200年以上前から変わらない「入れ込み座敷」が現れました。畳の上に何本も横たわる、長さ5メートル・幅30センチ程の細長い板。この板がテーブル変わりなのです。美の壺で知り得たこの座敷についてのうんちくを語り、冷酒でキューっとしながら、鍋の到着を待ちました。そして・・・、待ちに待った「どじょう鍋」の登場。一気にテンションが上がります!どじょうは一匹まるごと入っているから、頭の部分は見ない方が良いと事前に言われていましたが、そんなことは全く気にならないほどおいしいものでした。文豪も愛した鍋に感動したわたしたち。女二人、これからも老舗(しにせ)の味巡りを続けようと誓い合いました。
楽曲名 | アーティスト名 |
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Moanin' | Art Blakey & The Jazz Messengers |
Marciac Fun | Wynton Marsalis |
Two Bass Hit | Dizzy Gillespie & The Double Six Of Paris |
It's Alright With Me | Curtis Fuller |
True Blue | Tina Brooks |
Prayer | Miles Davis |
Winterset | Donald Byrd |
The Big Top | Wynton Marsalis |
Stella By Starlight | 松本 茜 |
E.F.F.P.H | Wilbur Harden |
Bibbidi-Bobbdi-Boo | Louis Armstrong |
Marciac Moon | Wynton Marsalis |
Humoresque | Roy Smeck |
Galloping Comedians | Jerry Murad |
Loose Duck | Wynton Marsalis |
Stumbling | Stephane Grappelli & Martial Solal |
When I Grow Too Old To Dream | Nat King Cole |