■■■ 書家・紫舟のページ ■■■

■「美の壺」題字ができるまで

NHKの美術番組班から、「まったく新しい美術番組をつくる!」、と題字依頼を受けました。

一般的に、「NHK」「美術番組」ときくとやや楷書気味な行書の美しい書を想像します。が、「まったく新しい!」「BGMにはジャズ!」などの斬新さを知り、…それならまったく新しい美の壺だけのオリジナル書体をつくろう!と思い、おおよそ500種類くらいの書体を生み出し、お互いに意見を出し合いました。そうして最終的に選ばれたのが現在の題字です。


■道具

<題字を書いた筆>

とても上質な羊毛の長い毛の筆です。とても柔らかく毛が長いため、自分の意志や技量が筆先にまで到達しないことが、いつもおもしろいなぁと思っています。


<普段使用している硯「中国端渓の硯(すずり)」>

端渓にもいろいろ種類がありますが、現在掘られているものの中では最高の麻子杭(ましこう)の硯。端渓の中で一番墨がおりやすく粒子が最も細かく 磨(す)ることができるそうです。硯に水を落とし指で下から上へ硯の面をなでるとクククっとひっかっかる=目がたっている。きめが細かく谷が深い。それは、墨に とってほかの硯とは比べ物にならないほど最高であるという証。この硯は、特別に日本のしにせ墨屋(呉竹社)が中国にオーダーし全工程検品した品で、書家が実用 に使うため石の質を最も重視し使いやすい形に仕上げてもらっています。


■プロフィール

題字:紫舟(書家)


photo by 井出恒雄
6歳より書をはじめる。書の本場奈良を三年間経験しのち東京へ。
書の文字を表現する力は世界に通用すると信じハリウッド映画の題字を目指す。

●主な作品の提供先
・NHK美術番組「美の壺」題字 掛軸 文字一式
・朝日新聞毎週書の連載「いい名」
・浜崎あゆみミュージックフィルム「月に沈む」題字
・世界遺産東大寺の東大寺整肢園壁画
・ロンドン京懐石「生-umu-」ネーミングロゴ(ミシェラン受賞)
●海外
国際芸術祭「ベネチアビエンナーレ2005企画展」
●受賞 
・第32回AU芸術国際ベネチアビエンナーレ選抜展 ディ・マウロ賞受賞
・第35回AU現代芸術国際展 嶋本昭三賞受賞
●ホームページ
http://www.e-sisyu.com(クリックするとNHKを離れます)