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創業280年の京都の呉服問屋。
絞り染めにはどんな技法があるのでしょうか。 |
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こちらの反物。
地の部分は色を大きく染め分ける「桶絞り」という技法が用いられています。 |
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白い花は、複雑な模様を作る「帽子絞り」という技法。 |
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細かな斑点模様は「鹿の子(かのこ)絞り」です。
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こちらの着物には、石垣に桜が咲き乱れる大胆な絵柄があしらわれています。 |
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その石垣を描くのは、傘が開いたような模様を作る「傘巻(かさまき)絞り」と呼ばれる技法です。 |
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技法によって絞りの職人は分業化されています。 |
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放射状の柄を作り出すため、まず、糸で模様の輪郭線を縫って引き絞り、根もとから糸を固く巻き上げていきます。 |
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これを染料液の中に浸して染めます。 |
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糸をほどくと、傘が開いたような柄、糸の巻き方ひとつで、微妙に染まり方が変わり、模様に二つと同じものはありません。 |
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村上「計算できない上がりになる。同じものは二度とできへんし、それが絞りの手仕事の魅力のひとつ。」
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絞り染め鑑賞、最初のツボは
「無限に広がる模様を楽しめ」
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こちらは、京都嵯峨野の竹林を描いた作品。
多彩な色遣いで竹林の奥行きまで感じさせます。 |
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使われているのは2種類の技法。
わずか2種類の技法を細かく使い分けることでこのような凝った模様が染め出されます。 |
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数ある絞り染めの中で、最も手間が掛かると言われているのが鹿の子(かのこ)絞りです。 |
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ひとつの振り袖に、16万とも、18万ともいわれる小さな絞りが一粒ずつ絞り上げられています。
あまりにぜいたくなため、江戸時代には度々、禁制品となりました。 |
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50年にわたって鹿の子絞りを手掛ける中川弘美さんです。 |
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指先で生地をつまんで4つに折りたたみ、絹糸を巻いて絞ります。
ひとつの粒はわずか2ミリ。 |
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振り袖一枚分の粒を作るためには一年以上かかるといいます。 |
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中川「一粒一粒に心込めてやっておりますからなんぼもできしません。一時間に100粒くらいしか絞れませんのでね。」 |
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絞りの技法は、そのどれもが無限に広がる宇宙を作り出すのです。 |