【みえDE川柳】 お題:猫
捨て猫のぬくもりがある段ボール/おくだよしさん
段ボールの捨て猫というのだから、おそらく生まれて間もない子猫なのだろう。何匹かいるのかもしれない。作者は捨て猫を抱き上げたのだと思われる。そのとき段ボールのぬくもりに気付き猫をそのまま連れて帰ったのか、はたまた飼うのは難しいと戻そうとしたときに段ボールのぬくもりに気付いたのか。いろいろなドラマが想像できる。
小さな猫にも段ボールに残るほどのぬくもりがあり、それは生きている証しとも言える。「ぬくもり」という触覚に訴えた句に、何だか切ない気分にさせられた。
跡継ぎの手腕見守る招き猫/福村まことさん
招き猫の句はたくさんあったし、川柳でよく使われる素材でもある。招き猫は客や金運を招いていると言われ、それを念頭に置いた句が多いが、この句のおもしろいのは「跡継ぎの手腕」を見守っているというところ。外だけを見ているのではなく、家の中までも見守っている招き猫なのである。
昨今、個人経営では、事業自体が順調でも後継者不足のため廃業せざるを得ない場合もあるらしい。幸いここは跡継ぎに恵まれた。招き猫とともに先代も、跡継ぎの手腕を見守っていることだろう。
縁側の猫が多忙を不思議がる/なるほどマンさん
ペットの代表ともいえる猫と犬だが、犬が人間に忠実で役立つ存在なのに対し、猫にはのんびりと気ままなイメージがある(昔はネズミを捕るという重要な仕事もあったが)。そんな立場の、しかもぽかぽかと暖かい「縁側の」猫なのだから、忙しい忙しいとあくせくしている人間を「不思議がる」のも当然のことである。ひょっとしたら昨今のリモートワークの普及で、猫はこの思いをいっそう強くしているのかもしれない。猫の視点で人間を見ているところがおもしろい。
<入選>
ネコにしか見えぬがトラ年の賀状/火の鳥さん
猫なじみやっと新居も体を成す/夜半亭あぶらー虫さん
椅子取りに負けて書斎に猫の席/近江菫花さん
手を挙げたばかりに招き猫にされ/ムギさん
ヒーローに猫背はちょっと似合わない/童心さん
二回目は効果の薄い猫だまし/茶飯士さん
猫の目に花盗人の手が凍る/佐佐木雀区さん
日溜まりを猫と分け合う木のベンチ/やんちゃんさん
ボス猫の欠伸で終わる猫会議/あそかさん
猫舌がグルメリポート苦戦する/オクラの花さん
橋倉久美子先生
462句ものご投句をいただきました。ありがとうございます。
猫は犬とともに最も身近な動物と言っていいと思いますが、その特性をとらえた「猫ならでは」の句を選びたいという気持ちで、選に臨みました。多くの句が猫をうまく使っていましたが、1割ほど、猫でも犬でもいいのでは?と思うような句もありました。他の言葉に容易に置き換えられることを「動く」といいますが、題の言葉は動かないようにしてください。
先月の選評で丹川先生が、題詠の作句にあたって気を付けるべきこととして、「字結び」について説明されています。今月の「猫」という題では、「猫舌」「猫背」「猫だまし」などは字結びかとも思いましたが、日常でよく使ったり川柳味を出しやすかったりする言葉でもあり、句としておもしろいと思ったものを入選としています。ご承知ください。
投稿者:NHK津放送局 | 投稿時間:18:50 | 過去の入選作 |
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厄をはじき去る!松阪のさるはじき
こんにちは!キャスターの大橋和綺です(^^)/
先日、松阪に伝わる厄よけの民芸品
「さるはじき」を作っているお店を訪ねました!


このバネの部分をはじくと、
真っ赤な猿が跳ね上がる仕掛けになっていて
厄を”はじき” ”去る(猿)”と、
厄よけの意味が込められています。
お店に入ると…

時計がたくさん!!
実はこちら、時計屋さんなんです。
家族で経営しながら、
3月上旬の初午大祭が近くなるこの時期には、
作業を分担して、さるはじきを作っています。
初午大祭はおととし・去年に続き、
今年も新型コロナの影響で規模を縮小し、
ご祈祷のみの開催と決まりました。
それでも、
毎年のように買い求めたいという人のために
作り続けています!

こちらは店主の息子、中野良樹さん。
猿を通す棒の部分を作っています。
なたで竹を割り、カッターナイフで
直径5ミリほどに細く、丸く削っていきます。

こちらは店主の良一さん。
さるはじきの1番の肝、バネ作りを担当。
竹を薄く削ってバネを作ります。

バネを薄くしすぎると、
はじいたときに折れてしまい、
厚くしすぎると、
はじくのに力が要るものになってしまいます。
良一さんは、はじきやすいバネの薄さを
触った感覚や見た目で見極めているそう。


仕上げに、
店主の妻の潮美さんが飾りつけを担当。
この作業で、
さるはじきがぐっと見栄えよくなります。
中野さんのところでは、
いろいろな種類のさるはじきを作っています。

こちらは地元の松阪木綿で作った猿のさるはじき!


なんと!時計修理の器用さを活かして
こんなに小さなものも!

こんな時期だからこそ、「厄をはじき去る」
さるはじきを届けたいという店主の中野良一さん。
ご協力頂き、ありがとうございました!
投稿者:大橋和綺 | 投稿時間:16:15 | 大橋和綺 |
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【旬食!みえ】 なばなのパスタ ジェノベーゼ風
料理監修:三重調理専門学校

《「なばなのパスタ ジェノベーゼ風」》
《材 料(4人分)》
パスタ 300g
塩 適量
《ソース》
なばな 300g
水 150ml
パルメザンチーズ 60g
ソース 松の実 40g
おろしにんにく 20g
塩 小さじ1
オリーブオイル 150ml
粉チーズ 適量
〈作り方〉
①パスタを袋の表示どおりにゆでる。(太めの麺がおすすめ)
②パスタをゆでている間に、ソースを作る。
沸騰したお湯に塩となばなを入れて2分ほどゆで、氷水にさらす。
③なばなを絞って水を切り、3センチほどの長さに切る。
※あとで飾りに使う分を少しとっておく
④ミキサーにゆでたなばなと水を入れて、なめらかなペースト状にする。
⑤パルメザンチーズと松の実を加え、細かく砕く。
⑥おろしにんにくと塩も入れ、塊がなくなるまでミキサーにかける。
⑦ミキサーにオリーブオイルを2回に分けて入れ、よくなじませたらソースの完成。
⑧パスタとソースをよくからめ、お皿に盛りつける。
⑨飾りのなばなをのせて、粉チーズを散らしたら出来上がり。
投稿者:NHK津放送局 | 投稿時間:12:00 | 旬食みえ レシピ集 |
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オ―タマのもっかい会いたいin木曽岬町
今回訪れたのはトマトのまち、木曽岬町。
トマトの生産量は県内1位!
31軒の農家がハウス栽培をしています。

今回お世話になったみなさんです。
まちのトマト博士こと水谷幹さん。

以前お会いしたときからトマトで木曽岬を盛り上げたいと
地域に貢献されています。
昔ながらの土耕栽培を続けている
黒宮俊明さん(右)・時子さんご夫婦。

幹先生一押しの若手農家、服部達哉さん。

達哉さんはトマト農家の3代目。10年前に脱サラして
農家を継ぎました。
達哉さんのハウスは最新技術を取り入れていて
水分や肥料、室温などコンピューターで管理しています。

続いてトマト農家の女性たちが集まったグループです。

トマトの天ぷら、トマトごはん、などなど
農家さんならではの料理を用意してくれました。

当時もお世話になった服部磨美さん。

明るく優しいお人柄は変わっていませんでした。
地元で人気の喫茶店店主、三輪英希さんと妻の尚子さん。

お店では英希さんが考案したトマト尽くしのメニューが楽しめますよ。

今も昔も変わらず、まちの皆さんがトマトを
大切に思っていらっしゃるのがよく伝わってきました。

木曽岬のみなさん、ありがとうございました。
~スタッフ編~
アート担当ゆかちんです。

いつもゆかちんがかわいいイラストや字幕を作ってくれています。
よ~く見ると、オータマのイラストが
今回はトマト仕様にバージョンアップ!
撮影隊はトマト大好きメンバーでした。

大重カメラマン(右)、新里音声&照明マン(右から2人目)。
編集は、
趣味は山登り、トマトはちょっと苦手な
川村編集マンでした。

次回もお楽しみに!
投稿者:太田磨理 | 投稿時間:17:33 | 太田磨理 |
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「おさんぽ!みえ」志摩市のきんこ
こんにちは♪ キャスターの高橋美帆です。
1月19日(水)放送の「おさんぽ!みえ」では、
志摩市の特産品きんこを作っている方々を訪ねました。

きんこはもともと干したなまこのことで、
それに形が似ていたため、こう呼ばれるように
なったといいます。
伊勢志摩で古くから、海女さんのおやつなどとして
親しまれてきました。

きんこ作り40年のベテラン、森川まさるさんです。

志摩に嫁いできて初めてきんこを食べ、
とてもおいしかったことから、
自分でも作ってみたいと思ったそうです。
20年前には専用の加工施設を立ち上げ、
今は7人の仲間と一緒にきんこを作っています。

きんこの原料は、隼人芋(はやといも)と呼ばれる
さつまいもの一種。

中は明るいオレンジ色で、やわらかいのが特徴です。
このオレンジ色が見えるまで芋の外側をそぎ落とし、
あく抜きをします。

大きな窯で煮た後、4時間ほどかけて蒸らします。
窯から上げたら、均等な厚さに切って、天日干し。

おいしいきんこを作るためには、10日から2週間かけて
じっくり乾燥させることが大事だそうです。
森川さんたちは6年ほど前から、
芋を使ったお菓子作りにも取り組んでいます。

これまでに100種類以上のお菓子を考えたそうで、
今はそのうち20種類ほどを作っています。
さらに森川さんは、
生産者を育てるため志摩市が開いている講座で
指導にもあたり、
受け継がれてきた製法を若い世代にも伝えています。
ご協力いただいた森川さん、みなさん、
ありがとうございました!

投稿者:高橋美帆 | 投稿時間:15:02 | 高橋美帆 |
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南伊勢町の旅【太田磨理】
去年12月、南伊勢町を訪れたときの様子を
「ウイークエンド中部(ういちゅ~旅)」や
「まるっと!みえ」内で放送しました。
南伊勢町は海の幸、山の幸に恵まれた食材の宝庫です!
まずは海のお宝、冬が旬のヒオウギ貝。
貝殻をパクパクと動かすので
地元ではアッパッパ貝と呼ばれ親しまれています。

この貝を専門に扱う濱地武さん・三保子さんご夫婦。

町外にはあまり出回らないという
南伊勢町のソウルフードを全国に広めようと、
アッパッパ貝を使ったさまざまな料理も
考案されています。

お二人の仲の良さと絆の強さが印象的でした。
これから県内をキッチンカーで走って
アッパッパ貝の魅力を伝えたいということです。
キッチンカーで流すテーマソングも制作中
だそうですよ。
かわって、山のお宝はみかん!

内瀬地区で育つみかんは「内瀬みかん」と
呼ばれています。
農園を案内してくれた田所一成さん。

田所さんは温州みかんのほかにも
高級みかんの「せとか」を育てて
銀座のフルーツ店に卸していて
なんと1個1600円の値がつくそう。
みかんに愛情をたっぷり注いで
大切に育てていらっしゃるのが
よく伝わってきました。
そして、放送で紹介できませんでしたが
南伊勢町でお世話になったみなさんです。


コロナが落ち着いたら
南伊勢町をのんびり旅してみてはいかがでしょうか♪
投稿者:太田磨理 | 投稿時間:13:04 | 太田磨理 |
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"椋本の大ムク"里帰り【太田磨理】
津市芸濃町椋本には「椋本の大ムク」と呼ばれる
大きなムクの木があります。

国の天然記念物に指定されていて
”椋本”という地名の由来になったといわれる木です。
高さは約18メートル!そして樹齢は1500年以上!!
地域のシンボルとして愛されています。
この大ムクを後世に残していこうと、
先月、岡山県で育てられた後継樹の苗木が
椋本神社の境内に植えられました。

苗木は1メートル30センチくらいまで
育っていました。
椋本神社の駒田良介宮司は
「この苗木が、この土地の人とともに
未来永劫(えいごう)続いていくことを
願っています」と話してくれました。
また、苗木を育てた森林総合研究所林木育種センター
関西育種場の添谷稔場長は「苗木を里帰りさせられて
ホッとした」と、笑顔を見せていました。

(右から駒田宮司、添谷場長、
関西育種場の堀口和真さんと山本あゆみさん)
(ちなみに右奥は大重カメラマンです。)
いつかはこの苗木が2代目大ムクとして立派に育ち
地域のシンボルとして皆さんに親しまれるように
なってほしいですね。
投稿者:太田磨理 | 投稿時間:12:44 | 太田磨理 |
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