2014年6月

【みえDE川柳】 お題:じめじめ

天 じめじめとしてるポストの中までも/久実さん

宮村典子先生 梅雨最中、じめじめ満載の句。「ポストの中までも」には、物理的なじめじめに、作者の心理的なじめじめ状態が投影されている。
もしかしたら、作者が出そうとしている手紙は、とても気の重い内容なのかも知れない。
「してる」が気になるが、リズムを考慮しての策だろう。さらりと書いて思いの深い作品である。

 

地 ナメクジがくつろぐ植木鉢の裏/アラレさん

宮村典子先生 なめくじが「くつろぐ」という措辞(言葉の使い方)に感心。じめじめという言葉を使わず(題を読み込まず)に、「じめじめ感」を上手に表現している。意外な着想は川柳を生かす力。この感覚を大事にしてほしい。
くつろげる場所、あなたにもありますか?と問われているような気もする。

 

人 紫陽花を発光させる梅雨の空/豊後ぶんごさん

宮村典子先生 あじさいは咲き始めの白っぽい青色から、徐々に色合いと濃さを変えていく。まさに七変化である。その変化を「発光させる」と表現したのは作者の感性。梅雨の季節だからこそあじさいのすてきな風情に出会えるのだ…と詠む、作者のプラス思考に共感する。

 

<入選>

紫陽花の色香に迷うカタツムリ/あさか舞さん

じめじめの畑でみみず恋をする/大和撫子さん

じめじめを相合傘がはね返す/しゅうさんさん

部屋干しでシャツも嫉妬も生乾き/颯爽さん

なにもかもうやむやのまま雨止まず/西口勝久さん

じめじめを日帰りの湯に捨てに行く/竹島晃さん

みなネアカうちに除湿機いりません/磯の香りさん

 

宮村典子先生  宮村典子先生

今月の課題「じめじめ」は作りにくかったかも…と心配していましたが、なかなかユニークな作品があり安心しました。
ただ「あじさい」「カタツムリ」「部屋干し」「除湿機」「ナメクジ」「じめじめ…」を使った同想句も多くありました。
そんな中、それぞれからの発想、気付きに意外性があり、心象句また、明るく楽しい気持ちをうまく表現した句が今月の入選10句です。観賞して、今後の作句の参考にしてくださいね。

投稿者:みえ~るくん | 投稿時間:18:50 | 過去の入選作 |   | 固定リンク


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