竹内源造

-竹内源造-
2017年4月5日放送

建物の壁や床を塗る時などに使うこてと呼ばれる道具。このこてを用いて作った絵、「こて絵」の名人と呼ばれた竹内源造の作品を紹介します。源造は、射水市の旧小杉町を拠点に活躍し、立体感にあふれたダイナミックなこて絵をいくつも残しています。その魅力をご覧下さい。

竹内源造の作品 双竜
竹内源造の作品 1
竹内源造の作品 2

壁から今にも飛び出さんばかりの立体的なこて絵の数々。絵というより彫刻を思わせる迫力ある作品です。

明治から昭和にかけ活躍した左官の名工・竹内源造

作ったのは、明治から昭和にかけ活躍した左官の名工・竹内源造です。

竹内源造が使用したおよそ百種類ものこて

若い頃から才能を認められた源造は、自分が使いやすいよう加工したおよそ百種類ものこてなどの道具を使って、表情豊かな多くの作品を生み出しました。

射水市竹内源造記念館 前田 二三夫館長

射水市竹内源造記念館 前田 二三夫館長
「勉強よりも左官が好きで家に帰っても鏝を持ったり図面を見たり、15歳の時東京・帝国ホテル(初代)の貴賓室の鏝絵作りに従事名工としての名を上げていきました。」

竹内源造記念館

竹内源造記念館

射水市旧小杉町には、源造の技が刻まれた建物が今も残っています。昭和9年に建てられた旧小杉町役場です。洋風モダンなこの建物、正面玄関の車寄せを中心に左右対称の構造で威風堂々としたたたずまい。現在は「射水市竹内源造記念館」で国の登録有形文化財になっています。

アカンサスと呼ばれる植物模様

正面中央の屋根の下にはアカンサスと呼ばれる植物模様、この西洋風のデザインも源造が手がけたものです。

玄関から見える源造の最高傑作 双竜

玄関から中に入ると、源造の最高傑作が迎えてくれます。

源造の最高傑作 双竜

源造の最高傑作 『双竜』

長さ17メートルにも及ぶ日本最大級のこて絵『双龍』です。完成まで数年かかったと伝えられています。

源造の最高傑作 双竜 2

砺波市の土蔵から移設されたこのこて絵、波の間を豪快に泳ぐ二匹の龍は、どこかユーモラスな表情で見るものに迫ってきます。

源造の最高傑作 双竜 3

射水市竹内源造記念館 前田 二三夫館長
「重厚感、非常に厚みがある。厚くなればなるほど重力に負けて土、壁が落ちやすくなる。いろいろな工法を使いながら肉厚に盛り上げていく、その腕が非常に良かったということで、これだけの大作が出来たのではないか。」

竹内源造の作品 鳳凰 1

源蔵が手掛けた作品たち

当時、議場として使われていた部屋

こちらは当時、議場として使われていた部屋です。

竹内源造の作品 鳳凰 2

建設当初から残る鳳凰のこて絵は、壁から50センチも飛び出しています。

竹内源造の作品 唐獅子牡丹 1

竹内源造の作品 唐獅子牡丹 2

竹内源造の作品 唐獅子牡丹 3

竹内源造の作品 雲に鶴 1

竹内源造の作品 雲に鶴 2

竹内源造の作品 雲に鶴 3

竹内源造の作品 恵比寿・大黒 1

竹内源造の作品 恵比寿・大黒 2

竹内源造の作品 なまこ壁 1

竹内源造の作品 なまこ壁 2

前田 二三夫館長
「世界中どこでも壁はあるが、壁を塗るだけでなく模様、絵、絵柄を入れて造形する。飽きのこないすばらしいもの。」

こて絵体験

記念館ではこて絵の技術を体験できる

記念館ではこて絵の技術を体験できる 2

記念館では、訪れた人が実際にこて絵の技術を体験することが出来ます。

こて絵文化を守り伝える

こて絵文化を守り伝える

小杉駅周辺には半世紀前から残るこて絵とともに、新しく作られた、さまざまなこて絵の看板があります。

さまざまなこて絵の看板

商店主たちがこて絵文化を守り伝えていこうと個性豊かな看板が訪れた人たちを迎えてくれます。

前田 二三夫館長
「より一層、鏝絵文化を全国へ発信し、楽しみながら歩ける街に変わりつつある。ぜひ来ていただければと思います。」

地元の高校生と訪れた人たち

竹内源蔵が残した全国に誇るべきこて絵の数々。こて絵の技術とともに後世に受け継がれていく富山の宝です。

~取材後記~

竹内源造記念館では実際にこて絵の技術に触れるいくつかの体験メニューを用意しています。私が体験したのは、型紙を使って土壁の材料を塗り、竜の模様を浮かび上がらせるというものでした。簡単そうに見えましたが、こてで土の混ざった材料を塗ることだけでも思った以上に難しかったです。

源造のこて絵は、壁土で土台を作った上にしっくいなどを塗り、仕上げていく作品が多いのですがそれでも、何度も塗り重ねて、鏝むらのない立体的なこて絵を作り上げることがいかに難しいか、実際に体験してみてその一端を感じることが出来ました。

商店街のこて絵看板以外にも、射水市の旧小杉町では、3年前から毎年地元の中学生が、こて絵の作品作りに取り組むなど、町ぐるみでこて絵文化を守り伝えていこうという思いを強く感じました。

-リポート NHK富山 牧野 雅光-

インフォメーション

射水市竹内源造記念館

所在地 |富山県射水市戸破2289番地

※NHKサイトを離れます

その他のリポート

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