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南海トラフ巨大地震で徳島が断水したら?災害時の水はこう守る

  • 2024年06月03日

南海トラフ巨大地震で徳島県はほとんどの世帯で断水することが想定されていますが、水道管の耐震化率は全国平均を下回る状況です。
災害時に水を守る取り組みを取材しました。

頻発する地震災害 徳島の水道の現状は

ことし1月の能登半島地震

1月の能登半島地震では水道管が大きな被害を受け、石川県で一時、約11万戸が断水しました。5月1日時点でも珠洲市や輪島市を中心に約3800戸余で断水が続き、住民は不自由な生活を余儀なくされています。

上下水道施設の耐震適合率

南海トラフ巨大地震が起きた場合、徳島県では、給水人口の97%に断水の影響が出ると想定されています(内閣府の令和元年の想定)。しかし、県内で給水人口が5001人以上の上水道事業を行っている18の自治体のうち、主要な水道管の耐震化適合率が全国平均の42.3%を上回っているのは4つだけです

資材高騰・人手不足で進まない耐震化 

徳島市中心部の道路で進む水道管の工事

徳島市は阪神・淡路大震災の後、新たな水道管の整備を進めてきました。今年度も約16億円を投じて耐震化を進めることにしています。

徳島市上下水道局水道整備課 渡美広 課長
「国は、このような主要な水道管路、基幹管路の耐震適合率を令和10年に60%に引き上げるという計画を立てています。」

いま整備を進めているのがこちらの水道管。

新しい水道管

地震で被害を受けやすい接続部分を特殊な構造で強化しています。地震で揺れても、接続部分が前後に6センチずつ動いて揺れの影響を和らげ、水道管が抜けるのを防ぎます。

可動式の接合部

しかし、市内の水道管はあわせて約1100km。資材の高騰や人手不足の影響で、1年間で耐震化できるのは全体のわずか1%。避難所や病院の近くなどを優先して工事しています。

徳島市上下水道局水道整備課 渡美広 課長

「徳島市の水道管すべてを耐震化するのは非常に難しいことだと思っています。計画を立てて有効な施策を進めていきたい。」

断水に備えて動き出す住民も

水道のかわりに活用するのは「井戸」

堀江カツ子さん

小松島市の堀江カツ子さんは、自宅の井戸水を生活用水として使っています。

「うちの井戸は電気を使ってポンプで水を吸い上げるようになっています。井戸水は夏は冷たいし、冬は温かいし、お金もかからないので大変いいです。お水もおいしいです。」

堀江さんは能登半島地震をきっかけに、自宅の井戸を「災害時協力井戸」制度に登録しました。

災害で断水した時に民間の井戸水を近所の人も生活用水として利用できるようにする制度で、小松島市のほか、阿波市、藍住町、上板町の4つの自治体が制度化。あわせて216か所が登録されています。最も多い89か所が登録されている阿波市は、登録された井戸の場所を地図上で確認できるサイトも設けて利用や登録を呼びかけています。

堀江カツ子さん
「能登の震災をテレビで見てたら、お水がもう一番困っているというので、井戸水だったら電気が回復したらすぐに出るし、これはうちも井戸だから登録しとったらいいなっていうんでね、登録しました。」

飲み水を作る装置を開発したメーカーも
建設機械をレンタルする徳島市の会社が開発したのは、泥水から飲み水を作る装置です。

開発した装置

もともと、建設現場で出る泥水を浄化し吉野川に流すために開発。浄水場で使うものとまったく同質のろ材を使用することで、飲み水のレベルまで浄化できるようにしました。ここまでにしたのは、各地で頻発する災害を受け、備えるためだったと言います。特徴は、どんな地域も支援できるように移動式になっていること。4トントラック1台で運ぶことができ、8年前の熊本地震や6年前の西日本豪雨の被災地に運び込み、飲み水を提供したということです。

会社の小山剛史課長代理

「水に困っている所で使っていただくのが、一番マッチングしている機械ですので、そういったことで使っていただけることを望んでいます。」

  • 平安 大祐

    徳島局・記者

    平安 大祐

    元高校球児
    スポーツ・防災の取材を担当
    野球・サッカー・バスケの観戦が週末の楽しみ

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