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後藤田知事 就任1年 地域医療拡充への取り組み 医師の偏在で対策は?

  • 2024年05月21日

後藤田知事が就任してから5月18日で1年。
記事では県政の課題「地域医療」について、地域によって偏りがある医療体制についてみていきます。

地域による偏りと医師の高齢化

徳島県の人口10万人あたりの医師の数は335.7人で、全国平均を大きく上回り、全国で1位となっています。
こうしてみると徳島県の医療は充実しているように見えますが、地域によって偏りがあります。

県内の医師の数を地域別でみると、徳島市や鳴門市などの県東部は全体の4分の3以上にあたる1803人、これに対して県南部は400人、県西部は160人となっていて山間部や県南部では医師不足が深刻です。

また、医師の平均年齢は54.2歳と全国平均50.3歳を4歳近く上回り、全国で最も高く、医師の高齢化も課題となっています。

後藤田知事も過疎地域の医師が不足している現状に危機感を持っています。

後藤田知事
「人口あたりの医師数が多いといえども、地域の偏在、そして高齢化が進んでいるのが実態。同時に中山間地域、過疎地域で医者がなかなか行けない。西の方では三好病院、県南部では海部病院が最後の「とりで」として今後も機能していくように医師確保が急務と思っている。」

期待される「地域特別枠」

過疎地域の医師不足に対し、県の対策の1つが、県と徳島大学が平成21年から設けている「地域特別枠」という取り組みです。

これは、県内の高校を卒業した生徒が徳島大学医学部に進んだ場合、在学中の6年間の授業料や生活費など、1000万円余りが貸与され、医師免許を取得して卒業後9年間、県内の医療機関で働けば貸与されたお金が免除される制度です。
県立海部病院で勤務する堀太貴医師は、この「地域特別枠」を利用して7年前に医師となり、おととしから海部病院で勤務しています。

堀医師は内科を担当しており、年間延べおよそ6万人の来院のうち半数が内科を受診しています。
しかし、海部病院では医師の数が限られることで診療科の数が少ないことが課題となっています。
診療科は県立中央病院の26、県立三好病院の19と比べ海部病院は8つしかありません。

県立海部病院 堀医師
「医師の数の確保ももちろん大事だと思うが、診療科の偏在がすごく問題になっている。まれな疾患であるほど専門の医師がいないので徳島市内まで2~3時間かけて通院している方もかなりの数います。ある程度は私たち地域の医師が関わってみながら専門の先生と相談するみたいな協力体制が築けるようなシステムがあればいいかなとは常々思ってます。」

「地域特別枠」を利用して医師となった堀医師は、地域医療が抱える課題を知った上でこれからも徳島県の医療を支えていきたいと考えています。

県立海部病院 堀医師
「地域の事情を知って地域で活躍できる医者として力がついてきたのかなと思っていて、それはいいところかなと思います。県南の事情には誰よりも詳しくなってると思うので医師同士のつながりとか事情とか理解して患者さんには寄り添えるのかなと思う。」

海部病院では、地域の医師不足や医師の高齢化が進む中、地域特別枠を拡大して若手の医師が増えることを望んでいます。

県立海部病院 浦岡秀行院長
「徳島県出身で徳島に残ってくれるドクターが非常に少ない。その中で堀先生のように地域枠で徳島県のために働いているドクターが非常に貴重です。地域枠を拡大して県内の若者が県内で働けるような体制を作りたい。将来は自分の専門の力をつけた上で地域で働く医師が出てきてくれると非常にうれしいです。」

地域医療の充実へ 後藤田知事の考えは

「地域特別枠」は今年度までに190人が利用していて、このうち4月1日時点で105人が県内で医師として働いています。
後藤田知事は、地域医療を充実させるために「地域特別枠」で受け入れる人数を来年度から増やすほか、都市部と過疎地域の病院を結ぶ遠隔診療にも力を入れていきたい考えです。

後藤田知事
「中期的な話ではあるが、徳島大学と一緒に地域特別枠を新たに強化していく。加えて例えば5Gという技術を利用していわゆる遠隔診療。最先端技術を使った診療も非常に大事になっていく。人口減少というものを本当の有事と考えた時に、新次元の規制改革を含めた態勢整備を一歩先の日本の姿として徳島から取り組んでいきたい。」

今後、地域医療を担う医師が減り続れば、人口減少をさらに加速化させることにもなりかねません。
後藤田知事には、地域医療を支える施策を積極的に打ち出してほしいと思います。

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