センバツ高校野球 石川代表 日本航空石川を支える阿南市
- 2024年03月06日
センバツ高校野球に石川県から出場する日本航空高校石川。4日から徳島県阿南市で大会直前の合宿を行っています。能登半島地震で被災した野球部に差し伸べた「野球のまち」の支援を取材しました。
日本航空高校石川を迎える阿南市
合宿初日の4日。
朝8時半に日本航空高校石川の選手や監督ら35人がグラウンドに集まりました。
迎えたのは阿南市の職員や地元のボランティアです。
日本航空高校石川は能登半島地震で石川県輪島市にある学校が被災しました。
系列校がある山梨県で練習していた野球部に支援を申し出たのが「野球のまち」阿南市でした。
14年前から野球で町おこし
阿南市は14年前、全国で初めて野球を通じた町おこしを行う専門の部署を設置しました。
センバツ前の時期に雪で練習が難しい北陸の高校などから合宿を誘致し、これまでに15校を超える合宿を受け入れてきました。
合宿で使われるのはJAアグリあなんスタジアムです。
室内練習場やスピードガンなどの設備が充実し、阿南市出身のオリックス、杉本裕太郎選手も自主トレーニングで利用しています。
合宿を支えるのは設備だけではありません。
婦人会などのボランティアが食料品の差し入れや昼食の配膳を行っています。
この日は特産の鳴門わかめを使ったスープを提供しました。
ボランティアスタッフからは「石川県のことを聞いた。被災された方もいるみたいで、ほんとによく頑張って元気に阿南まで来てくれてうれしい。こちらもパワーをもらっているし、向こうももらってくれたら最高と思う」と話していました。
日本航空石川の選手たちは
合宿中は徳島県内の高校との練習試合も組まれています。
初日は那賀高校を相手にホームランなどで得点を積み重ね、センバツ出場校の強さを見せました。
選手たちは野球のまちで練習に打ち込める日々をかみしめながら、大会本番に向かいます。
日本航空石川 荒牧拓磨 選手
とてもいい環境でやらせていただいます。
自分たちがやってきた課題をしっかりと埋められる練習になりました。
日本航空石川 キャプテン 寳田一慧 選手
阿南の人たちがこうやって迎えてくださって本当に温かさを感じる。この感謝の気持ちをしっかり甲子園の舞台でも発揮できるように、これからの練習も頑張っていきたい。
阿南市での合宿は8日までで、練習拠点がある山梨県に戻り、大会本番に臨むということです。