徳島 小松島市 小学生が日本チャンピオンに!【動画あり】
- 2023年09月20日

徳島県小松島市に「スポーツスタッキング」という競技で、ことし6月に日本チャンピオンになった小学生がいます。わずか数秒で勝負が決まる競技の魅力に迫りました。
小学生が、すべての年代の日本チャンピオンに
徳島県小松島市にある、その小学生の自宅で、卓越した技を見せてもらいました。

日本チャンピオンに輝いた、鶴田蒼介(つるた・そうすけ)選手、12歳。小学6年生です。

早速、そのスポーツスタッキングのパフォーマンスを見せてもらうと、圧巻でした。
これは、「3ー6ー3」という種目です。
カップで3個の山、6個の山、3個の山を作り、それを崩します。
2秒から3秒という、あっという間の競技時間です。
スポーツスタッキング、その魅力は
「スポーツスタッキング」は、専用のプラスチック製カップを使って、決められた形に積み上げたり崩したりして、そのスピードを競う競技です。アメリカが発祥で、世界各地で行われ、日本の競技人口はおよそ1万人と言われています。「スタッキング」は積み重ねるという意味です。
日本一を決める6月の「ジャパンカップ」で、鶴田選手は小学生ながら、すべての年代を通して「個人総合優勝」。日本一に輝きました。

日本代表として世界選手権にも出場する実力者です。
鶴田選手が最も得意な種目「サイクル」を実演してもらいました。サイクルは、12個のプラスチックカップを複雑に動かす、ミスが起こりやすい種目です。
「サイクル」では、まず3個ー6個ー3個を作って

次に6個ー6個を作り

最後に1個ー10個ー1個を作り、片づけて終了です。

ぜひ、動画でもう一度、確認してみてください!

今回のタイムは6秒964。鶴田選手の自己ベストに近いタイムでした。
このように1000分の1秒まで計測し、争います。わずかな差で勝負が決まることもあるそうです。

(Qスポーツスタッキングの面白さは?)
鶴田蒼介選手
自分の自己ベストが、どんどん、やるたびに速くなっていくことが実感できるのがすごく楽しいです。
きっかけはコロナ禍
そんな鶴田選手、競技を始めたのは3年前、2020年5月。コロナ禍が始まった頃です。
当時、小学3年生だった鶴田選手に、母親の泰代(やすよ)さんが勧めたのがきっかけでした。

母・鶴田泰代さん
学校が休みになってしまって、けん玉はしていたんですけど、それだけで1日が過ごせなくなるだろうなと思ったので、新しいものを取り入れたら気分も変わって時間を有意義に使えるかなと思って勧めてみました。日本一になるとは全く思っていませんでした。
スポーツスタッキングと出会った鶴田蒼介選手は、ぐんぐん力を伸ばします。

動画投稿サイトで、世界のトップ選手のパフォーマンスを見て、まねをしながら、みるみる上達。
多い日で1日に2時間の練習をして技を磨いてきました。
ことし6月のジャパンカップでは、鶴田選手は、個人種目以外でも、メダルをとりました。それが、なんと「親子ダブルス」。お母さんとのダブルスで、全国2位に入りました。


蒼介さんは右手、泰代さんは利き手ではない左手を使っての競技でした。2人で息を合わせて、カップを操作する、見事なパフォーマンスでした。

(Qどうして親子ダブルスに出場しようと?)
鶴田泰代さん
自分の目標として、子どもと一緒に楽しみたいというのがあるので、一緒に練習ができたら記念になるかなと思って参加しました。
世界中の選手と交流も!

鶴田選手が手にしているのは、ことし4月にシンガポールで開かれた世界選手権の競技用マット。
書かれているのは世界中の選手のサインです。鶴田選手が自分で声をかけて書いてもらいました。
この大会で、鶴田選手は、11歳男子のサイクルで種目別4位に!世界大会でも実績を残しました。
アナウンサーも挑戦
どんな年代でも気軽に始められるということで、私、下境も挑戦してみました。最も基礎的な種目「3-3-3」です。3個ー3個ー3個を作り、片づけて終了。シンプルです。しかも、鶴田選手が2回、私が1回行い、スピードを競うという勝負を申し込みましたが・・・
結果は、予想通り。素人との違いを感じてもらえましたか。
チャンピオンの技を見ていると、できそうな気になりますが、実際に体験してみると、カップ操作の難しさを実感しました。しかしながら、ついつい熱中してしまいますよ。
今後の目標は
小学6年生で日本一になった鶴田選手に、今後の目標を聞きました。

鶴田蒼介選手
タイムも狙いたいが、もっと海外にスポーツスタッキングをしに行って、そこで、世界の選手とたくさん交流をして友達を作りたいです。
コロナ禍で自宅から出られない生活を余儀なくされる中で、夢中になって磨いたスポーツスタッキングの技。それが3年後には、日本一になり、海外で世界中の選手と交流するまでになりました。鶴田選手のたゆまぬ努力に敬意を表するとともに、小学生の可能性の限りなさを実感しました。
鶴田選手、本当にすごい!お母さまをはじめ、ご家族のサポートにも、頭が下がる思いでした。
これからも、夢をふくらませてください!