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読む72時間  「北の大地 献血バスが行く」

2019年11月08日

名物TVウォッチャー・吉田潮が読み解く!『ドキュメント72時間』

 北海道は献血率が全国1位。その背景を探るべく、北部の遠別町・豊富町・幌延町・天塩町を回る献血バスに密着。「出血大サービス」と同じテンションで「400ml献血」と書かれた幟が立つと、町民が自然と集まってくる。常連さんも多く、数十~数百回の献血経験者もちらほら。献血75回目の男性は「古い血が抜かれて新しい血ができるから」と前向き。22歳の保育士女性も休憩時間に駆けつけるほど、「血を抜かれるのが好き」。献血10回目の景品をもらった男性は「血の気多いんで」と話す。「針を刺される感じが好き」と話す女性は、残念ながら鉄分不足で献血できず。事前の診察と検査でOKが出ないと献血できない仕組みだ。それにしても、予想以上に献血大好き人口多し。逆に注射が苦手な町長も、苦悶の表情で協力する。役場に勤める19歳男性は町おこしのお祭り担当。若者が皆都会に行きたがると思ったら大間違いだ。女手一つで育ててくれた母を思ってか、「(地元を離れるなんて)考えたことがない」という。「世のため人のため」という男性は83回目の献血。趣味は狩猟。農家を悩ます鹿の駆除ボランティアをやっている。献血は葉書が来るから協力するだけと話すが、善行というより「当たり前」の感覚。地元と、地元の人のために尽くす。高い献血率の背景が尊い!

 豊富町の温泉に湯治で来た調理師の女性は、何十年も苦しんだ乾癬の症状が軽減した。「やりたいことをできるようになった恩返しに」と期間限定のカフェを運営。63歳の男性はなんと290回目の献血。きっかけは、おばさんが輸血が必要な病気で亡くなったから。以来、40年間献血を欠かさず、借りたから返しているという。「もう十分では?」と問うと、「そういう性分なんだべな」と笑って去っていった。恩返し。その温かさは「おかげさま」の精神だ。文字通り、血の通った助け合いに感服した。

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ドキュメント72時間
ドキュメント72時間
人々が行き交う街角に3日間カメラをすえてみる。 同じ時代に、たまたま居あわせた私たち。 みんな、どんな事情を抱え、どこへ行く?
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