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読む72時間  「沖縄・自動車学校 免許の先に見る夢は」

2019年09月13日

名物TVウォッチャー・吉田潮が読み解く!『ドキュメント72時間』

 建設ラッシュでにわか景気に沸く沖縄。普通車だけでなく、大型二種や特殊自動車の免許も取れる自動車学校に密着した3日間。いつもならやや偏った含蓄のあるシニア世代を描きがちなのだが、今回は想像以上に若者の心根がまぶしかったので、10~20代に焦点を絞る。

 看護助手を辞めて、長距離トラックドライバーを目指す女性。教習時、縁石に乗り上げちゃったがご愛敬。生まれ育った沖縄を飛び出して、がっつり稼げますように。免許取得費用は自腹、親は1円も出してくれないという大学1年生。「内地だったら稼げるんすか?」と逆質問。「今は厳しい」のつれない回答に諦観の表情を見せ、「公務員になれたらいいな」と殊勝な発言。若者に決して夢を見せないスタッフ、グッジョブ。

 「みんながワクワクする空港で働きたい」と話す18歳女性。沖縄から出るには飛行機が必須、憧れの入口は空港からという動機だ。細腕の運転は覚束なかったが、車通勤のために頑張って。

 20歳の建設作業員は免許を取ったら、彼女にプロポーズするという。「昔から彼女に乗せてもらっていたから、これからは自分が運転します」と照れながらもこっそり男の意志表明。

 黙々と勉強するのは自衛隊員の22歳。なんでも学生の頃は北九州ではっちゃけていたらしく、償いの気持ちで、人の役に立つ航空救難員を目指す。「自己満(足)ですけど」と目を伏せる。君死にたもうことなかれ。なぜか与謝野晶子の気分に。高校受験に失敗し、15歳から食堂で働いているという20歳の女性。定時制も無事卒業し、免許を取りに来た。親には一切頼らず、学費は全部自分で支払ってきたという。

 無事合格した彼女に「どこへ行きたい?」と質問したら「どこ行きたいじゃなくて仕事を頑張ります」と即答。清々しいやら頼もしいやら、自立した若者の姿は、中年引きこもりニートとそれを甘やかす親の皆さんにぜひ観てほしい。

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ドキュメント72時間
ドキュメント72時間
人々が行き交う街角に3日間カメラをすえてみる。 同じ時代に、たまたま居あわせた私たち。 みんな、どんな事情を抱え、どこへ行く?
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