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読む72時間  「冬の東京 たい焼きエレジー」

2019年03月15日

名物TVウォッチャー・吉田潮が読み解く!『ドキュメント72時間』

 あんこは甘すぎず、皮は厚すぎず、どっしり重くて尻尾の先まであんこぎっしり。焼きたてにかぶりついたときの音!思わず4匹も描いてしまった。四谷の老舗たいやき屋の回である。

 20年来のファンという行政書士の男性は、面倒な仕事を押しつけたお詫びに買っていくという。「温かいうちに食べさせたいんで」と足早に去る。閉店間際に滑り込んで最後の2匹を購入できたのは、出版社勤務の女性。編集から営業に異動、日々怒られっぱなし。「たいやきを見るとホッとする」そうで。カメラの前で食べてくれるサービス精神は、営業の鑑!

 ウェディングプランナーの女性は2歳の子を育てるシングルマザー。会社を立ち上げ、子供を育てるためには離婚したほうがいいと決断。今は年間100件の結婚式を請け負う。「仕事をやり続けないと不安になる、やっていないと落ち着かない」。働く母に甘いご褒美は必須。

 スタッフにたいやきを差し入れてくださった女性薬剤師会の女性は、「女性がトップになるには気が利かなきゃダメ!」と豪語。ま、男性も同じよね。若い頃、外資系企業に勤めていた女性は上司とうまくいかず、「しょっちゅう丁々発止だったけど、定年まで勤めて退職金もらったわ!」。仕事の流儀は人それぞれですな。

 あんこの甘みを引き立たせるのは砂糖ではなく塩。まるで人生。娘を亡くした経験をもつ母は聴講生として死生学を学ぶ。悲しむことは大事、と素直に思えるようになったそうだ。

 逆に、哲学専攻の大学生は「自分が生きている意味は何なのか。エグイことやってるなと思われる」と自嘲。彼のひとりたいやきも絵になるが、高校生2名が並んで品よく食べる姿をどうぞ。彼らはスタッフの誘導尋問「若者にたいやきが人気?」には乗らず「普遍的なものじゃないですか」と冷静に返答。テレビが勝手に作る人気や流行では動かない若者もいるのだよ。

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ドキュメント72時間
ドキュメント72時間
人々が行き交う街角に3日間カメラをすえてみる。 同じ時代に、たまたま居あわせた私たち。 みんな、どんな事情を抱え、どこへ行く?
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