SCROLL

TECHNE ID AWARD優秀賞

ちょっとよりみちNAMAHO!(中村茉歩 新沼奈美)

技法 / ポイント・オブ・ビュー

川村真司コメント

紙飛行機視点というシンプルなアイデアと、家の中でのいろいろな「うまい」文字の見せ方を組み合わせていて好感が持てました。ただ、もっと余計な部分を削ぎ落として、シンプルな構成にすればより完成度の高い映像作品になっただろうなとも感じました。

手コネGroup D

技法 / シンクロ

川村真司コメント

アナログな手法でシンクロの気持ちよさを表現していたのが良かったです。シンクロでの応募でしたが、マルチスクリーンや時間操作なども取り入れ、最後まで飽きさせない工夫をしている点も評価が高かったです。

金魚苫米地朋哉

技法 / ロトスコープ

川村真司コメント

敢えて金魚のフンをロトスコープするところが「狙ってるな!」と思わせつつ、ちゃんとまんまと可愛らしく仕上がっていてよかったです。写実的になぞるだけがロトスコープではなく、余白をもって存在を想起させるのも一つの用法だということに気づかせてくれます。

あなたに会いたいだんな

技法 / 同ポジ

岡本美津子コメント

あえて連続したアニメーションが書かれた動画用紙を、一定のカメラ位置(同ポジ)から撮ることで、異次元の世界に起こるファンタジーとしてのアニメーション物語を演出した手法は面白かったです。更には紙の特性を生かして折りたたみと物語上のカット割りをうまく連動させたところは秀逸でした。

手くね井手脇章博

技法 / ワイプ

川村真司コメント

タッチスクリーンのワイプのインタラクションを模倣するアイデアはいくつかありましたが、これはとてもキレイで小気味よい映像に仕上がっているなと思いました。色や分割の数やペースなどとても計算しながら作っている感じが良かったです。

INTERSECTION伊藤大作 / 小島康平

技法 / ループ

岡本美津子コメント

ループの同じ動きをいくつにも重ねて、その都度違う展開をその動きの中に挿入していく、ループという一定のルールにのっとっているが、それによって変化していく、その面白さの真骨頂をまさに丁寧にビジュアル化した作品だと思います。身近な素材できちんとしたかわいらしいトーンを出しているところもgoodです。

立体三面鏡野村律子(FLAG)

技法 / 撮影機材

岡本美津子コメント

三面にカメラを建てて撮影した映像を合成することで、こんなにも表現が広がるんだということをまさに体現した作品です。カメラアングル、3台のカメラの構図、モデル選びとモチーフ選択、シンプルですが、すばらしい計算があります。

POST IT10pm POST(高梨慎太郎 伊藤塁 橋本直人 遠藤拓弥)

技法 / タイポグラフィ

川村真司コメント

Post itで文字を作るという発想はそこまで目新しいものではないですが、本をめくるにしたがって文字が出来上がっていく過程や、フィニッシュの形がとても良く考えられていてすごい素敵だと思いました。

Magic Finger後藤映則

技法 / プロジェクション

岡本美津子コメント

白手袋をはめた指がスクリーンとなる―シンプルですが、プロジェクションという魅力または本質をうまく伝えるための「メディア・デザイン」を、「指を動かす」というアナログな手法で行っているところが面白いです。

ぐるぐる平田耕一

技法 / マルチスクリーン

川村真司コメント

これはアイデアも、構成も、作品としての仕上がりも、素晴らしいなと思いました。シンプルなワンアイデアをシャープに「なるほど!」と思わせる形で表現できている素晴らしい例だと思います。

6人前のスープパノラマデザイン室+寿太郎

技法 / 時間操作

岡本美津子コメント

逆回しという単純な手法なのですが、「スープ」の持つ抒情性と、机、ランチョンマット、お湯を注ぐケトル、それに撮影のトーンという演出で、とても物語性のある内容に仕上がっています。

Father & Mother & Me三井大河

技法 / サンプリング

岡本美津子コメント

リアルタイムの実写映像の声のサンプリングはありがちなのですが、制作者本人を撮った過去のVTRの中からのサンプリングということで、意味的な深みが増しました。画質の粗さが歴史を感じさせます。

double meaning渡邉はるか

技法 / 影

川村真司コメント

身近な素材を使って、手探りしながら複雑な影を計算して形にしていった、荒削りな良さがある作品だと思いました。ワンアイデアをこうやってシンプルに仕上げてみると、意外と面白かった、ということが映像制作にはたくさんあります。

DAC:ANALOGyugenox

技法 / ストップモーション

岡本美津子コメント

ストップモーションは、高度な領域の勝負なのですが、あえて紙ならではの繊細な線と動きに特化したことが評価されました。何でもありの分野なので、素材の特性を生かしたシンプルな表現が共感を呼ぶのだと思います。