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いま旬 「伊吹いりこ」

( 高松放送局キャスター 野口 春香 )

画像 2023年4月25日放送

観音寺市の伊吹島特産の「伊吹いりこ」
原料となるカタクチイワシの中には、「伊吹いりこ」には向かず、加工されないイワシもあります。
発想の転換で、伊吹島の漁業者たちが新たに生み出したユニークな製品をご紹介します。

カタクチイワシの新製品

4月から販売された、板チョコのような製品。
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実はこれ、さぬきうどんの出汁に欠かせない「イリコ」
原料は「カタクチイワシ」です。
ペーストにしたイワシのうま味と栄養を、カレーのルーのように小さくまとめたものです。
この製品。「いりこ漁」が抱える、ある問題から生み出されました。

いりこの現状

伊吹島で30年間にわたって、イリコ漁に携わっている伊吹漁協の三好光一(みよし・こういち)さんにを聞きました。
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三好さん
三好さん

平成に入って海の栄養が豊富になりすぎた。
太ったイワシがとれるようになったが、太ったイワシはイリコにはならない。

太ったイワシは、漁師の間では「脂イワシ」と言われています。
イリコにならない「脂イワシ」が増え始めると、肉質が変わるまで漁に出られないことも。
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「脂イワシ」を乾燥させと、「脂の少ないイワシ」と比べて、黄色く変色しています。
乾燥の工程で、脂が酸化してしまうからです。
こうしたイリコは、出汁をとっても雑味や魚の臭みが強く出てしまい、売り物にはならず…
そのため、イリコにはせず、飼料に使ったり、廃棄したりしているそうです。

「脂イワシ」のおいしさを活かせ!

「伊吹いりこ」漁にとって厄介者の「脂イリコ」を、何とか活用することはできないか。
方法を考え出したのが、3年前に立ち上がった「伊吹島プロジェクト」。
伊吹島の15の網元が中心となって、試行錯誤して開発したのが「脂イワシ」の冷凍製品です。
実は、乾燥させずに食べると、脂の部分がおいしい「脂イリコ」。
塩ゆでしたイワシを、冷凍させて「脂のうま味を楽しむ」という、いわば逆転の発想です。
プロジェクトメンバーの加地正人(かじ・まさと)さん
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さらに、シェフやデザイナーの協力を得て工夫を重ねた結果、現代の食生活にも取り入れやすくなりました。
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・「魚の目や頭が怖い」という子どもたちにも好評
・カレーのルーのように、計量せずに調理できる
・味付けがないものと、味付けあり(にんにく・魚しょう味)の2種類

販路拡大に向けて…

この取り組みは、香川県漁連や県も後押ししています。
水産振興協会の岡谷壌二(おかたに・じょうじ)さん
岡谷さんにパスタを作ってもらいました。
パスタ100グラムに対して、40グラムのペーストを使います。
魚の臭みもなく、脂のうま味もしっかり感じられておいしかったです。
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色々な場所で料理教室を開催しながら、消費者の声を聴いて、販路拡大にも動き始めています!
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漁師たちが見出した「脂イワシ」の新たな可能性。
伊吹島の未来を広げていきます。
※なお掲載している情報は放送当時のものです。
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