ここからNHK高松放送局ホームページ内のリンクボタンです
読み上げブラウザ用メニューに戻ります
ここから本文です

番組タイトル

番組タイトル

いざというとき水害から命を守るには、
自分の住む地域を知っておくことが大切です。
香川県内を流れる各河川に注目して、
気を付けるべきポイントをお伝えします。

香東川

上流の高松市塩江町で県内最大級のダムの整備が進む香東川。命を守るためのキーワードは「事前放流」です。ハザードマップを見ながら、避難の際の注意点を考えます。
(高松放送局 記者 竹内一帆)

■ホタルも生息する清流、しかし過去には…

イメージ
香東川は高松市の郊外などを約33キロにわたって流れる2級河川です。

上流の塩江町はゲンジボタルが生息する清流で、 下流の鶴市町には、大正時代に香川県で最初の浄水場が建設されました。今も高松市の上水道の水源として多くの人の暮らしを支える川です。

ふだんは穏やかに流れる香東川ですが、過去には繰り返し水害が発生しています。昭和13年、塩江町で起きた大洪水では、高松市とを結ぶ鉄道の橋が流されました。昭和50年以降でみても、大雨や台風による洪水によって、7回にわたり住宅が浸水するなどの被害が出ています。
イメージ
繰り返す洪水の被害を減らそうと整備が進むのが、塩江町にある椛川ダムです。
高さは約90メートルで、貯水量は県内最大です。

川に流れる水の量を調整して農業用水や生活用水を安定的に確保し、洪水の被害から命を守るダムですが、注意してほしい情報もあります。

■ポイント① 事前放流をスイッチに

事前放流は、大雨が予想されるときに、上流からダムに流れ込む水をできるだけ多くせき止めるため、あらかじめダムの水を放流しておく操作です。

事前放流によってただちに危険が迫る状況となるわけではありませんが、県の担当者は、こうした情報をスイッチに避難の準備をしてほしいと話しています。
イメージ 香川県河川砂防課ダムグループ
谷口英司 副主幹


「事前放流は、ダムが満水になるような大雨が予想されている場合に行いますので、 県からの情報提供をスイッチに、よりいっそう身を守る行動ができるよう 情報収集等をひとりひとりが行っていただきたい」。

■ポイント② ハザードマップの確認を

水害から命を守るには、自宅の場所や家族構成などを考えた上で、避難のタイミングや避難先をあらかじめ整理することが大切です。

そのために、まず確認してほしいのがハザードマップです。
香東川の洪水ハザードマップを見てみましょう。
イメージ
想定される最大の雨が降った場合、ピンク色をした場所は3メートル、赤色の場所は5メートルまで浸水する恐れがあることを示しています。
右側の香東川と左側の本津川に挟まれた部分に注目すると、広い範囲に色が塗られていて、浸水の恐れがあることがわかります。
この中には高松市の指定避難所も含まれています。
イメージ
2本の川に挟まれたエリアにある、「弦打コミュニティセンター」です。
この場所では、想定しうる最大の大雨が降ると、3メートルまで浸水する恐れがあります。

その場合、1階部分が水につかることになり、命を守るためには浸水が始まる前に早めの避難が必要です。

ただ避難する際は、必ず避難所に行かなければいけないとは限りません。
新型コロナウイルスの感染対策も考えながら安全に避難するには、自宅周辺が3メートル以上浸水したり、自宅が流されたりする恐れがなければ▽自宅の2階以上や、▽親戚の家に身を寄せるなどの方法があり、適した避難方法は人によってさまざまです。 自分にあった安全な避難方法を考えるために、 県の担当者は、ハザードマップを確認してほしいと呼びかけています。
イメージ 香川県河川砂防課砂防・防災グループ
十河昌司 課長補佐


「その場所が、1階が浸かるのか2階まで浸かってしまうのかという情報も大変重要になります。ご自宅の位置の浸水の可能性や、どちらの方向に浸水が深いかということまで確認してください。それがまず第1歩です。」
五味アナウンサーのひとこと

イメージ 事前放流の情報は、NHKでもテレビやラジオ、インターネットでお伝えします。川沿いでもサイレンが鳴るので、こうした情報にも注意してください。いざというときに慌てずにすむよう、ハザードマップを見て、自宅だけでなく、避難経路になる道がどのくらい浸水するのかも確かめておくのが大切だと感じました。

※なお掲載している情報は放送当時のものです。
ゆう6かがわへ
NHKのサイトを離れます。
読み上げブラウザ用メニューに戻ります
▲ ページの先頭へ