記事投稿:伊丹 新

2020年07月21日 (火)菊池寛は、どんなときに乗り物で席をゆずったのか?

今からおよそ100年前、菊池寛30歳のころ「我鬼」という作品を書きました。

作者には、電車にのりはじめたころ、座席をゆずる相手について、自分なりの決まり「内規」がありました。

60歳前後のお年寄り。子供を背負っている人。外国婦人。荷物を背負っている人などです。

しかし、だんだんそれがおっくうになってきます。

ある日、老婆が近くにつり革につかまって立っていることに気づきます。

自分も立っているので席はゆずれません。

どうしたものかと思っていると老婆の前の席が突然3人分空きます。

すると思いがけない行動に作者は出ます。

その行動とは。


どんなに老婆のために尽くそうと思っていたまじめな男でも、疲れがたまり、思わぬ幸運が訪れると意外な行動をとる。

人間の持つ無意識のエゴイズムに驚くという作品です。

この作品には「我鬼」という俳号を持つ、友人Aが登場しますが、

学生時代からの友人、芥川龍之介のことだと思われます。

菊池寛作「我鬼」の朗読は、2020年7月24日(金祝)午前7時40分から55分まで

ラジオ第1で四国ブロック「特集・四国を読む」で放送されます。

ちなみにこの日は芥川龍之介の命日で「我鬼忌」ともいわれます。

是非お聞きください。

 

 


投稿時間:12:58 | 固定リンク | 

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