2020年07月09日 (木)スペイン風邪が生み出したもの
8月いっぱい高松市の菊池寛記念館で特別展示「菊池寛とマスク」が開かれています。
高松市出身の文豪、菊池寛が、スペイン風邪をテーマに書いた作品
「マスク」「簡単な死去」「神の如く弱し」や、
2回もスペイン風邪に感染した親友、芥川龍之介の書簡や
病床にあるときに詠んだ辞世の句などが展示されています。
3か月近くも創作活動ができなくなり、高価な解熱剤の購入のために生活が苦しくなった友人たち。
その窮状を訴えようと菊池寛はたくさんのスペイン風邪をテーマにした作品を描いています。
そして、スペイン風邪がおさまった大正10年、菊池寛は、ある団体をつくります。
今も続くその団体とは?
大正10年菊池寛が創設したのは、小説家協会、現在の日本文芸家協会です。
作家どうしの相互扶助。組合のようなものです。
お互いに会員どうしで会費を出し合って、
本人や家族が病気になった時に、みんなでお金を出し合って助け合おうというものです。
菊池寛は、会員たちのためにお墓もつくっています。
大規模なパンデミックがもたらしたものは、助け合いの精神から生まれる活動でした。
菊池寛のこうした取り組みは・・・
7月10日(金)ラジオ第1放送(四国ブロック)で放送の
「ホッと!四国(午後5時05分~5時58分)」~スペイン風邪と闘った作家たち~でお伝えします。
ぜひ お聞きください!
投稿時間:09:52 | 固定リンク |