2020年04月27日 (月)菊池寛とマスク
5月4日(月・祝)午前7時40分から55分まで
ラジオ第一放送 四国ブロックで放送の「四国を読む」
今回ご紹介するのは香川県高松市出身の作家菊池寛の
大正9年の作品「マスク」です。
大正7年から9年、
1918年から1920年ごろにかけて
スペインかぜが世界的に流行します。
菊池寛は徹底的なうがいと、マスクの着用、そして、自身はもちろんですが、
家族にも外出を控えさせ、なんとか無事でした。
菊池寛は、当時、30歳。
友人も次々と感染し、芥川龍之介は、辞世の句をつくったほどでした。
多くの人がマスクの着用や外出の自粛をためらう中、菊池寛はこう書いています。
「病気を恐れないで、伝染の危険を冒すなどということは、それ野蛮人の勇気だよ。
病気を恐れて、伝染の危険を絶対に避けるという方が、文明人としての勇気だよ。」
そうして、感染者が大幅に減っても
マスクをつかい続けた菊池寛の当時の思いをまとめた作品です。
文豪が、どんな気持ちで、当時日本では、流行性感冒とよばれた
スペインかぜにたちむかったのかお伝えします。
菊池寛の作品「マスク」は菊池寛全集第二巻に収録されています。
是非 お聞きください。そして不要不急の外出をひかえましょう!
投稿時間:11:05 | 固定リンク |