小芝風花 特別インタビューINTERVIEW

倉石美香役小芝風花さん

「家族と連絡がとれなくなってしまったらどうしよう。外で被災してしまったら、家にも帰ることができない。じゃあどうしたらいいの?何もわからなくて、、怖くて、、、泣いちゃいました。涙が出てきて」

ドラマの主人公・倉石美香キャスター役を演じた小芝風花さんの特別インタビューをお届けします。“被災者”としての役を演じていく中で、首都直下地震に対する備えや普段の生活での意識の持ち方に変化があったといいます。

自分の家族を思い浮かべた
はじめての仕事

「家族が外で、みんなバラバラのときに地震があったら、とりあえず家に集まろうねっていう話をしていました。本当に不安だし、家族が心配だから絶対すぐに家に帰ろうと思っていたのですが、それは、間違いだったんです。地震が起きた時は、街のなかには危険がたくさんあるんです。帰宅できない人たちで大混乱しているかもしれない、だから、とにかく安全な場所にいなきゃいけないんだって知りました。家族との連絡の方法も考えておかないといけないと知らされました。広域通信ダウンがおきて携帯が使えなくなるかもしれない…。そういう知識とかを家族に知ってほしくて、母親に、『すぐに読んでよ、大変!』って台本を渡しました。母もページをめくるのが怖いくらいだって」

「普段は、作品のなかで家族の話があっても、自分の母が思い浮かぶっていうよりは、作品の役としての母親を想像します。いままでは、たとえば役者さんとの親子関係を想像して、気持ちを作っていました。でも今回は、ドラマのなかで、本当に身内を想像して気持ちを作っていったんです。実際に妹に『早くかえっておいで』ってメールを送って、それが既読もつかずに連絡がとれなくなったら、めちゃくちゃ怖いなとか。本当にリアルだったんですよね」

「知らなかった私」から「知っている私」へ

「家で、台本を読んでいて、窓の外をぼうっと見たとき、『綺麗だな。でも、これが停電して灯りが一斉に消えたら真っ暗になっているかもしれないんだ。火に囲まれているかもしれないんだ。もしかしたら高い建物だって倒壊するかもしれないんだ』って想像しちゃったんです。すごい怖かったですね。これまでは 『綺麗なガラス張りの建物っておしゃれだなあ』と思ってたけど、今は、もしも地震がきたらガラスが全部落ちてくるとか、 そういう意識に変わりましたね。高い建物の下にいたら危ないなとか」

「私は東日本大震災のときは、大阪にいて、直接的な被害にはあっていません。でも母が阪神淡路大震災を経験していて、実際にどうだったのかは聞いていました。朝寝てたらベッドから本当に浮いたらしくて、どーんと下から突き上げられてて、家の前の高速道路の継ぎ目が、がっしゃんがっしゃんと凄いぶつかる音がずっと響いてたと。でも話を聞いても実感することは難しかったです。それが、今回、ドラマで演じてみて、同じ話でも全然違う話に聞こえてきました」

「どこでいつ地震が起きるかわかりません。もしかしたら海外や地方に行っているときかもしれないし、 家族が一緒にいるときかもしれないし。だれも予測できません。でも、だからこそ、どう行動できるかっていうことを考えなきゃって思うようになりました。ドラマのなかで『(災害に対して)準備できている人なんか誰もいない』っていうセリフがあるんです」
「もちろん普段毎日、そんなこと考えてるわけじゃないし、忘れている時間の方が多いけど、一瞬でも考える時間を持った人と持ってない人、知識がある人ない人では、取れる行動はいざというときには変わると思うんですよ」
「ちょっとした知識で人生が左右される。命が左右されるんだと思います」

「とにかくつらいことも悲しいことも楽しいことも嬉しいことも命があるからこそ感じられることですよね。首都直下地震が起きたら、どうするのか、そのために何ができるのか、とにかく小さなことからでも努力をしてみたいです。命のためですから」