おむつ はずれるといいな

すくすく子育て
2018年7月28日 放送

トイレトレーニングは、いつごろから、どんなふうに始めればいいの? 子どもがトイレに行きたいときのサインがわからない!
そんなパパ・ママの悩みに答えていきます。

専門家:
池田裕一(昭和大学藤が丘病院准教授 小児科医)
井桁容子(保育士歴42年)

トイレトレーニング どうすすめればいい?

息子が2歳になるので、そろそろトイレトレーニングを始めようと思っています。私のトイレに一緒にきたり、ぬいぐるみをトイレに連れて行ったりするなど、トイレに興味が出てきています。トイレの絵本で遊んで、イメージトレーニングもできつつあると思います。トイレトレーニングを始める発達状況の目安はありますか? また、具体的にどんなことから始めればいいのか知りたいです。
(1歳11か月の男の子をもつママより)

トイレトレーニング開始の目安

回答:池田裕一さん

発達状況の目安はいくつかあります。まず、「トイレに興味を持つ」こと。自分でズボンやパンツの脱ぎ履きができたり、おしっこの準備ができたりなど、「自分のことは自分でできる」こと。おしっこをしたいときに、言葉に出したり、お腹を触ったり、何かの形で意思表示ができること。最後に、おしっこが出る間隔が2時間程度になること。これらのことができると、スムーズにトレーニングが進むといわれています。すべてがそろっていなくても、どれかできれば始めてもよいかと思います。
お子さんの場合、トイレに興味を持ってきているので、そろそろ始めてもよいでしょう。

トイレトレーニングは、どういう流れで進めればよいですか?

子どもが自分から気づくように働きかける

回答:井桁容子さん

実際に出るかどうかは別に考えて、本人がその気になったときにトイレに座ってみるなど、トイレに親しんでおくだけでも違うと思います。そして、おしっこが「出たよ」と教えてくれるところから、「出そうだよ」と教えてもらえるようになるとベストですよね。このとき、「出そうだと気づきなさい」と言うのではなく、「出そうなときにわかると、もっとすごいね、かっこいいね、大人だね」と声をかけて、子どもが自分から気づくように親が働きかけることが大事です。

補助便座やおまるは、どのようなものがよいですか?

正しい排尿姿勢が保てるように

回答:池田裕一さん

子どもには、おしっこをするときの正しい姿勢があります。

ひざを約90度曲げ、背すじを伸ばし、上半身を少し前に傾けると、下腹部に力が入っておしっこが出やすくなります。

足がぶらぶらしていると不安定になり、子どもも怖いと思うので、台などがあるといいですね。また、取っ手があると安心しておしっこができるのではないかと思います。おまるでも補助便座でも、この姿勢が保てるように工夫しましょう。

取っ手があるものに慣れてしまうと、その後、取っ手がないもので練習することになりますか?

最初に正しい姿勢を覚えることが大事

回答:池田裕一さん

最初に、おしっこをする正しい姿勢をマスターすると、その後も正しい姿勢ですることができます。ですので、姿勢を覚えることを優先するのがよいのではないかと思います。また、最初に取っ手がないタイプを使っていても、自然に座れているのであれば、そのまま使ってよいと思います。


トイレへ誘うためのよい方法は?

次女(3歳)のトイレトレーニングを始めたばかりで、トイレに行ってもらうためにいろいろ考えています。ひとつ目は「おしっこサイン」を見つけることです。今は「おしっこ行きたい」と言わないし、まだ「行きたいサイン」もわからないんです。ふたつ目は「ごほうびシール」です。子どもはシールが大好きなので、トイレに行くとシールが貼れるようにしてみました。はじめはシールにつられて「トイレ行く!」と言ってくれましたが、2日後には興味をなくして効果がなくなりました。
トイレに誘うためのよい方法があれば知りたいです。
(6歳と3歳1か月の女の子をもつママより)

サインがわからない場合、ビデオ撮影がヒントになることも

回答:池田裕一さん

意外と、親はおしっこのサインに気づいていないこともあります。例えば、股のあたりを触ったり、少ししゃがんだり、内股になったりするなど、人によっていろいろなサインがあります。もし、わからない場合は、ホームビデオやスマホなどで子どもの様子を記録して、おしっこの直前にどんな様子でいるかを確認すると、サインに気づくヒントになるかもしれません。

おしっこをしたい感覚が未発達の場合も

回答:池田裕一さん

まだ、おしっこをしたい感覚が未発達で、理解できていないかもしれません。その場合は、もう少し時間がかかるので、様子をみて待ってあげてもよいと思います。

ごほうびは有効。目標は小さい単位で

回答:池田裕一さん

ごほうびはとても有効です。ほめて楽しく進めたほうがよいと思います。でも、例えばシール15枚でゴールだと、子どもにとっては目標が遠すぎるので、3枚集まったら大きなシールをあげるなど、小さい単位の目標を積み重ねるのがよいと思います。

全然トイレに行かないときは、どうすればいいんですか?

行かない理由を考えてみる。無理強いはしない

回答:池田裕一さん

トイレに行かない理由があるかもしれません。水が怖かったり、流れる音が気になったり、トイレ自体が嫌だったり。ですので、理由があるのかを確認して、トイレを楽しい場所にしてあげる。それでも行かない場合は、無理に誘っても余計に嫌がってしまうので、無理強いしないようにしましょう。

あなたにとってトイレが便利だと伝える

回答:井桁容子さん

子どもに、どうしてトイレに行くといいのか、もっとわかってもらうとよいかもしれません。トイレに行くことは、親が子どもにお願いすることではなく、子ども自身にとって便利なことだと伝えるんです。「おもらしすると、拭いたり着替えたり大変だよね。トイレだと、さっと流すだけだよ。応援するよ。したくなったら早めに教えてね」と声をかける。そのほうが、自覚が早くなり、トレーニングの近道になると思います。

どのタイミングで、おむつからパンツに切り替えればいいのですか?

おむつとパンツを時間で区切る

回答:池田裕一さん

おむつかパンツの2つに1つと考える必要はありません。例えば、午前中はパンツで過ごして、昼食を食べた後はおむつにするという方法もあります。時間を区切ってパンツにチャレンジするのがおすすめです。


遊びに夢中なとき、おもらししてしまう。どうすればいい?

子どもは幼稚園に入って3か月。昼間はパンツになりました。ただ、幼稚園にいるとき、お友だちとの遊びに夢中なせいか、おもらしすることがあります。家で遊んでいるときは、「トイレに行ってくる」と、ひとりで行ってくれますが、時々、おもらしすることもあります。そんな時も怒らずにふだん通りに接しています。どうすれば、おもらしをしなくなるのでしょうか。
(3歳7か月の男の子をもつママより)

未発達なところもある

回答:池田裕一さん

おしっこのたまった感覚は、膀胱が張って、背骨の神経から脳に伝わり、脳の前頭前野で認知します。それが、まだはっきりとわかっていないかもしれません。遊びなど、他のことに集中すると、頭がいっぱいになって体から信号はあるけどわかっていないわけです。
もうひとつは、小児の過活動膀胱かもしれません。おしっこを出そうと思っていないのに、膀胱が収縮して出てしまうのです。この場合は、膀胱が発達段階なこともあり、もう少し成熟が必要かと思います。
最後に水分の取り方です。急激に飲んで、急に膀胱におしっこがたまると、それだけで一気におしっこをしたくなってしまいます。水分をとる間隔には気をつけて、少しずつ摂取することが大切だと思います。

子どもがのびのびしていることが大事

回答:井桁容子さん

おもらししたことに、ママが怒らないで対応しているのは、すごく大事なことだと思います。大人の反応は、子どもの行動に影響を与えます。気持ちが萎縮してしまうと、トイレのことも、他のこともうまくいかなくなってしまいます。結果を気にせず、お子さんがのびのびしていることが、一番いい結果につながると思います。


おしっこはトイレでするのに、うんちはおむつにする。どうして?

息子は、おしっこはトイレでできるけど、うんちはおむつにします。出る前も、出した後も何も言いません。例えば、遊んでいるときに、いつのまにかにおいがしてきて、見てみるとうんちをしている。そんなことの繰り返しです。子どもにとって、トイレでうんちをすることはハードルが高いのでしょうか。
(3歳5か月の男の子をもつママ・パパより)

うんちがトイレに移行するのは、おしっこより難しい

回答:池田裕一さん

大人でも、時間がなかったり、トイレが汚れていたり、環境が整っていないと排便が難しいですよね。当然、発達の過程にある子どもにとっても、うんちはおしっこよりも集中力が必要で、難しいことなんです。
おむつやパンツを履いた状態で、補助便座やおまるに座り、座った姿勢でうんちをしてみることも、練習のひとつになると思います。

うんちのおむつはずれが、なかなか進まないときは、どういう声かけをすればよいですか?

気持ちに共感して、緊張させないように

回答:井桁容子さん

まずは、子どもの気持ちに共感してあげることです。これまでおむつの中にしていたのに、突然「トイレでするように」と言われるのは、とても緊張するし「どういうことだろう?」と感じます。ですので、まずは急がずに、安心させることです。その中で「うんちをおしりにつけたままより、トイレに流してさよならしたほうが気持ちいいね」と声をかけていきます。
親が何とか自立させたいと思い過ぎると緊張してしまいます。かえって、トレーニングが遠回りになってしまいます。できるだけ緊張しないようにしてあげて、「トイレのほうが気持ちいいよ」と伝えられるのがよいと思います。


すくすくポイント
おもらし汚れを楽に落とすテクニック

子どもがおもらししちゃったとき、洗濯や掃除でイライラしてしまうこともありますよね。
そこで、中村祐一さん(洗濯アドバイザー)に、少しでも楽になるテクニックを教えてもらいました。

衣服の汚れ

おもらしで汚れた服には、刺激が少なく除菌もできる「酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)」がおすすめ。粉末と液体がありますが、粉末のほうが洗浄力が高いです。ドラッグストアなどで購入できます。

<つけおきが基本>

においや汚れを残さずに洗う基本は「つけおき」です。

お湯(40℃程度)1リットルに対して、小さじ1杯の酸素系漂白剤を溶かします。

ここに、うんちなどを取り除いたパンツを 20~30分 つけおきします。ゴシゴシしなくても大丈夫です。つけおきした後は、除菌ができているので他の洗濯物と一緒に洗えます。

<こびりついた汚れは?>


こびりついて落ちないうんちの汚れは、熱いお湯と粉のままの酸素系漂白剤で洗います。
ブラシなどで落としましょう。

<洗濯ものを干すとき>

しつこいうんちの染みは、紫外線に当てると落ちやすくなるので、ひなた干しがおすすめです。

じゅうたんの汚れ

洗濯しづらい「じゅうたん」などにおもらししたときは、手早く汚れを吸い取ることが大事。
そんなときに便利なのが「ペット用のシート」です。

ペット用のシートは、大量の水分を一気に吸い取ってくれる優れものです。ぬれた汚れは、すぐにシートやタオルで吸い取って、アルコールのスプレーを吹いて拭き取りましょう。
スプレーは、消毒用エタノール100mlに、抗菌作用がある柔軟剤を2~3滴入れたものを使います。

ペット用のシートとスプレーを、合わせて常備しておくと便利ですよ。

嫌なにおいや汚れが残らないように、用途に合った洗濯の方法を覚えて、少しでもイライラを減らせるといいですね。

※記事の内容や専門家の肩書などは放送当時のものです