親子の生活リズム 整えたいけれど⋯

すくすく子育て
2018年1月6日 放送

早寝早起きで親子元気な毎日! そうしたいけど、小さな子どもとの暮らしを理想の時間通りにすすめるのは難しい⋯ パパの帰りが遅い⋯ ママの寝不足を解消できる?
生活リズムを整えるためのヒントをみんなで考えます。

専門家:
井桁容子(東京家政大学ナースリールーム 主任保育士)

パパとの時間、子どもの生活リズム、何を優先すればいい?

今は育児休暇中で、2歳の娘と8か月の息子を育てています。4月からお姉ちゃんは保育園に、私は職場復帰を目指しています。ですが、お姉ちゃん中心になってしまい、家族の生活リズムを合わせづらいことが気がかりです。
子どもの寝る時間が遅いことにも悩んでいます。夜9時ごろにパパが帰宅するのですが、パパとの時間も大切にしているので、ついつい寝る時間が遅くなってしまいます。
春からは保育園が始まるので、早寝早起きにタイムスケジュールを合わせようと思っているのですが、パパとの時間、子どもたちの生活リズム、何を優先して考えればいいのか悩んでいます。
(2歳7か月の女の子、8か月の男の子をもつママより)

子どもの体作りを優先する

回答:井桁容子さん

まず、幼い子の体作りは、親としての大事な責任です。子どもが健康でいることが、なによりも重要です。ですので、子どもは早く眠れるようにして、パパとの時間は朝につくる方が、みんなの健康のためにもなります。
子どもの体は、夕方からだんだん寝る準備がはじまって、夜になり暗くなるころ休もうとなります。そこにパパが帰ってくると、眠りが妨げられて、寝つくにも時間がかかるようになります。早く寝て、気持ちよく「おはよう」をして、いい朝をパパと過ごせるような工夫をしましょう。

パパは寝かしつけの時間に帰宅しないほうがいい?

寝るムードを壊さないようにする

回答:井桁容子さん

寝かしつけの時間に帰宅を避けるような不自然なことはしなくていいんですよ。例えば、帰ってきたら「調度よかった、僕も眠かったんだ」といって、手を洗って着替えて、一緒に布団に入ってあげる。そのように、寝るムードを壊さないように、眠りのパターンを崩さないように、協力してあげましょう。
子どもが寝た後に、改めてお風呂に入ったり、大人だけの時間をとればよいと思います。

小さい子の睡眠を優先する

回答:井桁容子さん

いちばん幼い子を中心に考えて、体調を崩させないような配慮が必要になります。
今はお姉ちゃんが中心になってしまうようですが、寝るときも赤ちゃんが眠いほうを優先して、お姉ちゃんには「ちょっと待っててね」と伝えればよいと思います。


4月からの理想の朝のスケジュールを考えてみました。職場復帰のために、今よりも2時間早く起きて、身じたくや家事をしようと思っています。

できれば家族一緒に朝ごはんを

回答:井桁容子さん

朝ごはんの時間が、ママと子どもたちだけになっていますが、できればパパも一緒に過ごせるといいですね。長い目で見れば、家族みんなで顔を合わせることが、とても大事な家族の絆になっていきます。20分全部でなく、お茶を飲むだけでもいいので、工夫をして一緒にテーブルを囲む時間を持ちましょう。

想定通りいかないときにパパがカバーできる余白を

回答:井桁容子さん

10分刻みなところもあり、細かいスケジュールになっていますが、なかなか想定通りにいかないですよね。10分ですませたい着替えも、赤ちゃんの機嫌が悪くて「やだぁ」と暴れちゃうことも。そういうとき、ママがいっぱいになりそうだったら、パパがカバーできるゆとりがあるといいですね。
例えば、大変なことは朝ではなく、夜、子どもが寝た後に済ませておくなど工夫をする。朝はできるだけ子どもの気持ちに対応できるような余白を持っておくことが、長く続けるためのコツです。
いつもきっちりスケジュール通りにいかないのが子育てですからね。


お手軽 朝ごはんアイデア

監修 管理栄養士 太田百合子さん

元気に1日を過ごすために大事な朝ごはん。バランスよく、いろいろな栄養をとることが大切です。でも、軽くすませがちで、手の込んだものはハードルが高いですよね。
そこで、忙しくても、パパっとバランスのよい朝ごはんが用意できるアイデアを紹介します。
ポイントは、主食とおかずの“合わせ技”です。

おむすびは、さけやしらすを入れれば、作るのも食べるのも手軽ですね。

お好み焼きもおすすめです。具をたっぷり入れて焼きましょう。冷凍しておけば、朝は電子レンジで温めるだけで、すぐに食べられます。

そして、具だくさんの汁物です。野菜や肉が入った味噌汁やスープは、栄養たっぷりです。夕食の汁物を多めに作っておくといいですね。

そこに果物を添えれば、完璧です。

朝ごはんの習慣がないときは、まずは何かを食べることからはじめましょう。
最初はバナナと牛乳だけでも、はじめることが大切です。

※起きてすぐ食欲が出ない子は、早めに起こして時間に余裕を持ちましょう。少し水分をあげて様子を見ると、食欲が出てくることもありますよ。


昼寝が不規則⋯ 生活リズムを整えるためには起こすほうがよい?

お昼寝を始める時間や長さが、日によってまちまちです。そのため、夜、寝る時間がずれてしまって、生活リズムがなかなか安定しません。お昼寝の途中で無理やり起こしてしまうと、その後ご飯を食べてくれなかったり、ずっと機嫌が悪かったりします。それでも、リズムを整えるためには、無理やり起こしてでも、きちんと時間を守ったほうがいいのでしょうか?

眠りが浅いときに起こすと機嫌が悪くならない

回答:井桁容子さん

寝ているとき、眠りは深くなったり浅くなったりしています。体が動いているようなときは眠りが浅いときで、じっと動かないようなときは深いときです。起こすなら、眠りが浅いときに「おはよう」といって起こしてあげると機嫌が悪くならないと思います。


仕事や家事をこなしつつ、ママの生活リズムを整えるには?

家族で専業農家を営んでいて、私は自宅で事務を担当しています。年子の姉妹を育てていますが、いつも時間がなく、十分に子どもに向き合えないことが悩みです。
朝は、とにかくばたばたです。子どもたちを起こして、幼稚園の支度をして、長女の幼稚園の見送りをして、2度の洗濯と掃除、その後は事務の仕事が山積みです。特に午前中は大変で、仕事のメールチェックや電話連絡があり、子どもに「ちょっと待ってて」と言うことが口癖になって、ついついないがしろにしてしまいます。
仕事や家事に追われて、気がついたらお昼。午後には長女が幼稚園から帰ってきて、子どもたちと一緒に過ごす時間を持ちます。時間をとるためにたまった仕事で徹夜をすることもあります。睡眠時間が少ないと、イライラしやすいし、疲れてしまいます。子どもたちが騒ぐと、いけないと思いつつ怒ってしまうこともあります。
忙しすぎて、子どもにしっかり向き合えません。仕事や家事をこなしつつ、自分の生活リズムを整えるにはどうすればよいのでしょうか。
(3歳6か月と1歳11か月の女の子をもつママより)

子どもが小さい時期は今だけ 夫婦で話し合いを

回答:井桁容子さん

家で仕事をする場合、子育てや家事と仕事の区分けがつかなくなり、ひとりで全てを抱え込む状態になってしまいます。ですので、ひとりで時間を融通するのではなく、どうすれば自分にゆとりが持てるかを考えてください。例えば、誰かに助けてほしい時間帯があれば、地域のサービスを利用しましょう。
パパは自営業ですので、会社勤めの方より、自分のために育児時間を組めるかもしれません。一方で、自分が頑張らないといけないというプレッシャーがあって、バランスをとるのが難しいかもしれません。でも、子どもが小さい時期はずっとではありませんし、ひとりに任せてしまうことでもありません。今、ママが疲れていると思えるとき、どのようにサポートできるか、時間をとれるかを、夫婦で話し合うことは大事なことです。
ママの「私がなんとかしたい」という心構えはすてきですが、だからこそ頑張り過ぎてしまいます。頑張り過ぎたところを、パパや地域のいろいろな人に助けを求めてもダメなお母さんにはなりません。当たり前のことなんです。お子さんが健康に育つために、いろいろな人の力を借りてやるのが子育てです。ひとりで頑張ることではありませんよ。

忙しいときなどに一時保育を利用するのですが、慣れないせいか子どもがすごく泣きます。それで、罪悪感を持ってしまいます。

家族以外の人と楽しくふれあうことは子どもにもよい

回答:井桁容子さん

子どもにとって、定期的に家族以外の人と楽しく遊べる場所があるのは幸せなことです。自分の都合で預けると思うと罪悪感につながるのかもしれませんが、ママが大変だからではなくて、子どもが地域の人やいろいろな人にふれあう大事な時間だと積極的に考えてください。

仕事の時間と子どもの時間のメリハリをつける

回答:井桁容子さん

ママが「ちょっと待っててね」と言って、子どもに負担をかけているかもしれないと気づけるのは、立派だと思います。「ちょっと待って」の前に、お子さんと本気で遊ぶ時間を10分でも持ちましょう。子どもたちは意外と充電がきくんですよ。全てが中途半端にならないように、子どもたちと遊ぶときは思い切り遊んで、仕事をするときは「待っててね」と伝えましょう。
お姉ちゃんには「時計の針がここにくるまで、お仕事をするから、それまで待ってね」と話せばわかると思います。そんなメリハリをつけることが大事だと思います。

パパはママの心をしっかり支えてあげる

回答:井桁容子さん

ママの心の安定は、家族全体にとって大事なことです。ですから、ママが疲れているときは、パパはどうやったら気持ちを楽にしてあげられるか考えてくださいね。


どうして保育園では、みんなスムーズにお昼寝ができるの?

子どもがなかなかお昼寝をしないし、時間もまちまちです。保育園ではどうしてみんな一斉にスムーズに寝ることができるのでしょうか。工夫していることがあったら、取り入れたいです。
(1歳6か月の男の子をもつママより)

子どもがリラックスする特性を知る

回答:井桁容子さん

保育園でも、なかなか寝つけない子もいます。ですが、みんなが寝ているムードが伝わって眠くなることもあります。
また、保育士は、子どもたちが起きている興奮状態から、どうすればリラックスするのかを知っています。例えば、この子には歌を歌ってあげる、この子は手をさすってあげるなどです。そのような、子どもごとの特性を知って、リラックスさせるのです。

眠らなくてもリラックスできればいい

回答:井桁容子さん

お昼寝の時間は、眠れなくても、ゴロゴロしてリラックスする時間にしましょう。ママも一緒にゴロゴロするといいですね。寝かしつけようと気合が入りすぎるとダメなんです。「リラックスすればいいんだ」と考えればママも楽になります。眠ければ寝ますから大丈夫ですよ。


すくすくポイント
生活リズム いつから どんなふうに?

子どもの生活リズムは、いつから、どんなふうに整えていけばいいのでしょう。
小児科医の草川功さん(聖路加国際病院小児科院長)に、そのコツを聞いてみました。

生活リズムを整えはじめる時期

子どもは1歳半~2歳ごろになると、ひとり歩きができたり、少ししゃべるようになり、ひとりで遊べるようになります。この時期になったら、生活リズムをしっかり作っていきましょう。
(草川功さん)

歩きはじめるようになったら、生活リズムを整えるチャンスです。
運動量もぐんと増えて、リズムを作りやすくなります。

生活リズムを整えるコツ

2歳近くになり、夜の授乳がなくなると、長時間眠れるようになります。
本格的に生活リズムを整えていく時期に入るんです。

例えば、朝はカーテンを開けて、光を浴びて目覚めるようにします。子どもが「朝だ」とわかる状況をつくってあげるんです。朝ごはんは、簡単でもいいので食べましょう。できれば家族一緒に食べるといいですね。排便のリズムがしっかりしていると食欲も安定します。そして、午前中に思いっきり体を動かすこと。
これで生活リズムが整えやすくなるんです。
(草川功さん)
「午前中は〇〇に出かける」と決めるのもひとつの方法です。公園で遊ぶ、買い物、犬の散歩など、何か目標があるとよいかもしれません。
(草川功さん)

子どもの生活リズムを整えはじめるのは、ひとり歩きができるようになったら。
スムーズに整えるポイントは、午前中の運動です。食べることと遊ぶことは、つながっているんです。
まずは、朝ごはんと午前中のお出かけからはじめてみましょう。

※記事の内容や専門家の肩書などは放送当時のものです