どうする? ママ友との関係

すくすく子育て
2016年4月30日 放送

「ママ友を作りたい」と思っているけれど、「どう声をかけたらいい?」「ママ友同士のトラブルが気になる」などと、不安なこともありますよね。
今回は、ママ友との交流のしかたに関して考えます。

「すくすく子育て どうする?ママ友との関係」

専門家:
青木紀久代(お茶の水女子大学 准教授)
大豆生田啓友(玉川大学大学院教授 乳幼児教育学)

ママ友は作ったほうがいいの?

ママ友を作りたいと思っていますが、子ども同士の友達付き合いや、自分より年下のママが周りに多いなどの理由から、なかなか行動に移すことができません。
なるべく、息子と月齢の近い子のママと知り合って、「今困っていること」などの相談をしたいと思っていますが、やはりママ友って作ったほうがいいのでしょうか?
(1歳10か月の男の子をもつママより)

悩み相談や情報交換など子育てにとってプラス要素が多い

回答:大豆生田啓友さん

ママ友がいると、自分の悩みの相談や、幼稚園や保育園の情報を交換などができるため、ママ友を作ることは子育てにとってプラス要素がとても多いと思います。
ママにとって、子どものことが一番の共通の話題なので、子育てに関する悩みを話題に話しかけてみるといいと思いますよ。
保育園の場合は、懇談会があります。その際にたくさんのママと知り合うといいと思いますよ。あまりあせって作らなきゃと思わなくてもいいと思います。

1回のきっかけで作ろうと思わなくて大丈夫

回答:青木紀久代さん

どのママも「子どもを連れて楽しく過ごしたい」と思って、遊び場などに集まっています。そのため、1回の声かけでママ友を作らなければいけないと意識する必要はありません。
ママ友を作りたいと考えるなら、自分自身がニコニコとした笑顔でいるように心がけてください。そうすると、周りにいるママも声をかけやすくなると思いますよ。

また、自分が年上のママだということは、強みになります。子育てに不安を感じる若いママにとって、年上のママは頼もしく見えるため、友達になりたいと感じているはずです。年上の人がグループにいる方がほどよくいい関係になることもあります。


苦手なママとはどう付き合っていったらいい?

自分が少し苦手だなと思うママとは、距離を取ってしまい、苦手なママがいるママ同士の集まりは参加しづらく感じてしまいます。積極的に参加しないことで、子どもに悪影響があるのではないかと心配です。
子どものために、色々なママと付き合っていく必要があると思いますが、苦手に感じるママとはどう付き合っていくといいのでしょうか?
(2歳11か月と5か月の男の子をもつママより)

子ども同士の関係への影響は心配しすぎなくてもよい

回答:大豆生田啓友さん

同じグループの中に、自分と気の合う人、そうでない人がいるのは当たり前です。そのすべての人と同じように仲良くしようとすると、自分がストレスを感じてしまいます。
そうはいっても、ママたちとの関係を良くしたい場合もあると思います。そのようなときは、自分が笑顔で話しかけたり、挨拶をしたりしてみてください。相手に悪く思われないのではないでしょうか。笑顔で話しかけてくれる相手に対して、悪い印象を持つことは、ほぼ無いと思います。

子どもが幼稚園に行く年頃になってくると、親同士の人間関係が子ども同士の関係に影響することもあります。ただ、親は、親同士の付き合いによる子どもへの影響を、あまり心配する必要はありません。幼稚園の先生もプロです。親同士の関係だけで、子どもの人間関係が出来ないように、色々な子と遊べるように取り計らってくれます。

相手の子どもをかわいく思ったり、ほめたりすれば悪い関係にはならない

回答:青木紀久代さん

相手の子どもをかわいがってあげたり、その子がいいことをしたときには、きちんとほめてあげたりするといいと思います。
また、苦手なママに対して、「いつも子どもと遊んでいただいて、ありがとうございます」と、笑顔で話すことを忘れなければ、相手のママとも悪い関係にはならないと思いますよ。


ママ友のトラブルが気になり、仲良くなれない。どうすればいい?

インターネット上に掲載されていた、ママ友のトラブルが気になってしまい、実際に自分の身にも起こるのではないかと心配です。
仲良くなりたいなと思うママがいても、心配で行動に移すことができません。どうしたらいいのでしょうか。

インターネットの情報よりも目の前の人とどう付き合うかを考える

回答:大豆生田啓友さん

インターネットの情報を見ることも大切ですが、まずは目の前の人たちと、どのように付き合っていくかを考えるようにしましょう。

ママ友との関係について、インターネットには色々な情報が載っています。情報を見て、不安に感じるとは思いますが、あくまでも知識として留めておきましょう。トラブルについてイメージしすぎてしまうと、ママ友を作りにくくしてまったり、自分の気持ちにストレスを抱えてしまう可能性があります。
それよりも、今自分の目の前にいる人と、どうすればいい関係を築くことができるのかについて、考えるといいと思いますよ。


ママ友との交流、インターネットとどう付き合う?

SNSを活用したママ友関係 ~ルールの設定~

<5か月の男の子を持つママの例>

出産前に、通っていたスイミングスクールで、同じように通っていた妊娠中のママたちと知り合いました。仲良くなったことをきっかけに、9人のママで、直接会って話したり、SNSを活用してグループをつくり、子育ての情報交換をしたり、互いの悩みを相談し合ったりしています。
参加しているママの年齢は20~40代とバラバラですが、同じ世代の子どもがいるため、自分が今気になっていることについて相談しやすくなっていると思います。

しかし、9人も参加しているため、少し目を離していると、メッセージの未読が100件を超えてしまうときがあります。そのすべてに対応することは難しいため、みんなで相談し、以下の3点を、SNSを使用するときのルールとして設けました。

  • 既読スルーをしてもいい
  • 通知音はオフにすること
  • 返信は、自分ができることに対してだけすればよい

このような仲間たちとの交流が、大変な子育ての中で安心できる存在となっています。

ゆるやかな「ママ友関係」が大事

回答:大豆生田啓友さん

この例は、SNSを上手に使った典型的なパターンですね。
ママ友との関係で大事なことは、ゆるやかな関係であることです。こうなればいけないという決まりはありません。悩み相談や自分の気持ちを分かってほしいときに、話すと誰かが反応して返事をしてくれる関係はとてもいいと思います。

「リアルな仲間関係」が育っているからこそ、SNSでもうまくできる

回答:青木紀久代さん

SNSだけでのやり取りではなく、リアルな場所でも会って交流できていて、人間関係がケアされているように感じました。
だからこそ、SNSでのやり取りもうまく仲間関係ができているのだと思います。

子どもが来たらスマートフォンをやめる

回答:青木紀久代さん

SNSを使って、ママ友と情報共有したり、相談に乗ってもらったりすることはいいことだと思いますが、スマートフォンばかりになってしまわないようにしましょう。
ママがスマートフォンを見ているときは、子どもから目を離しているということでもあります。子どもが自分のもとに来たら、スマートフォンをやめるようにしましょう。

また、パパが仕事から帰ってきて、手が空いているのであれば、パパに子どもの面倒を見てもらって、ママはスマートフォンに向かう時間をもらうというのもいいかもしれません。
パパと子どもがママの時間を作ってあげることも大切だと思います。


すくすくポイント
子どもの「よりよい育ち」に繋がる親同士のいい関係

子どもの「よりよい育ち」につながる、親同士のいい関係って?
いいママ友関係を作るヒントにもなる、ある幼稚園の取り組みを紹介します。

北海道札幌市にある、札幌トモエ幼稚園。
この幼稚園は、保護者が子どもたちと一緒に登園して、園の活動に参加することができます。
園舎に教室はなく、どのクラスも体育館のような広い空間で、自分の好きな事をして過ごします。

そして、活動に参加する親たちも自由。
子どもと遊んだり、ママ友とおしゃべりしたり、なかにはパソコンを持ち込んで仕事をしているパパもいます。
このように幼稚園で親も過ごすうちに、自分の子ども以外のよその子どもの面倒を見たりすることも多いそうです。


保護者の声

  • 家族以外の大人から優しくしてもらう経験が積み重なると、自然とやさしさを使える子どもになるんだなと実感しています。
  • 少し手が空いていると、よその子の面倒を見たり、心に余裕が出来てくると子育てに悩んでいるお母さんの悩みを聞いてあげたりと、お互いに気持ちよく過ごせる空間を作りたいという感覚になってきました。

園長先生の考え

わが子にはどこかで感情が入ります。
他のお母さんがよその子どもと関わることで、自分の子どもに対して、客観的になり、感じ方を学ぶことができます。


たくさんの大人に囲まれて育つことで、成長するのは子どもだけではないようです。
他のママやパパの話をきいたり、よその子どもの様子を知ることで、視野が広がり、肩の力を抜いてわが子を見ることができるようになるとのことです。
他の親子との関わりあいは、子どもと2人だけで過ごしている時には気がつかなかった発見がたくさんあります。

みんなで子どもを育てあう、そんな親同士、ママ友の関係が作れるといいですね。

※記事の内容や専門家の肩書などは放送当時のものです