大人にはちょっと不思議に思える行動でも、そこには子どもが成長するための大切なメッセージが隠されています。乳幼児の発達や行動にくわしい専門家に、子どもたちのいろんな行動について聞きました。
今回は、子どもたちのさまざまな「動き」を見ていきます。

専門家:
岩立京子(東京家政大学 教授/子ども学)
大豆生田啓友(玉川大学 教授/乳幼児教育学)

変わった体の動き

まずは、あいとくん(6か月)。背面の状態で、足を器用に使ってハイハイします。

りつちゃん(10か月)が得意なのは回転技です。手足を使って、おなかを中心にプロペラのようにぐるぐる回ります。

コメント:大豆生田啓友さん

赤ちゃんとっては、自分の力で移動できることが、ものすごい喜びなんです。仰向けのまま足に力を入れると動くことを先に発見する子もいるし、くるくると早く回れることを発見する子もいるわけです。自分の体を「こんなふうに動かすことができる」という喜びが見えますね。


口の気になる行動

続いては、口を使った行動です。

まずは、ひーちゃん(7か月)の口元に注目です。むにゃむにゃさせて、なぜか上唇を吸うような動きをします。

ありすちゃん(6か月)は、ずっと自分の足をなめ続けます。

コメント:岩立京子さん

自分を発見していくことにつながっていますね。自分の舌や舌を動かすことを発見して、上唇をなめたりして盛んに動かしています。足をなめるのは、自分の体と外界の認識をわけていくことになります。自分の体をなめれば、同時になめられた感覚があるけど、外界のものをなめてもありません。そのように自分と外界をわけて、それが自分の体の発見につながっていくんですね。
口で世界を知っていく時期なので、誤飲に注意して清潔にしておかなければいけません。


タンブリンをぶつけたら

続いて、タンブリンを頭にぶつけてしまった、ゆうかちゃん(1歳)の行動です。偶然ぶつけた後、自分でわざとぶつけては泣くことを繰り返しました。

コメント:岩立京子さん

最初痛かった。でも、なぐさめてもらえて、すごく心地よいというのがあると思います。タンブリンが当たった刺激に対して、痛いという因果関係を確認しながら、そこに「またなぐさめてもらえる、さすってもらえる」があるので強化されています。次第に、ほとんど泣かなくなりましたね。因果関係を自分で繰り返し、親を見ながら行っていることに知的な発達を感じます。

コメント:大豆生田啓友さん

子どもが「何をしているんだろう」と思ったら、「この子は何に出会ったのかな」と考えてみると、「こんな発見をしているのかも!」と思えるかもしれません。そんなふうに見ていただけるといいですね。

※記事の内容や専門家の肩書などは放送当時のものです