大人にはちょっと不思議に思える行動でも、そこには子どもが成長するための大切なメッセージが隠されています。乳幼児の発達や行動にくわしい専門家に、子どもたちのいろんな行動について聞きました。
今回は、「泣き」に関する子どもたちの行動を見ていきます。

専門家:
岩立京子(東京家政大学 教授/子ども学)
大豆生田啓友(玉川大学 教授/乳幼児教育学)

初めて履いた音が鳴るサンダル

まずは、ほのかちゃん(1歳)。この日、踏むと音が鳴るサンダルを初めて履きましたが、サンダルの音に反応して激しく泣いてしまいました。

コメント:大豆生田啓友さん

1歳くらいになると、自分の好みがはっきり出てきます。「キュキュ」と鳴るサンダルは、音だけでなく、足の下にも感触がある。この子にとって、意外な音や感触がとても嫌だったのかもしれませんね。自分の期待しなかった事に対して、泣いて訴えていると思います。


泣きそうなのが〇〇でご機嫌に!

続いて、おうたくん(1歳)。ごはんのときに泣きそうになっていましたが、ママが歌い始めると、すぐに機嫌が直ります。ごはんも食べてくれました。

コメント:岩立京子さん

1歳半前後の子どもには、「気そらし」の方法がすごく効きます。このころの感情は、スパンが短く変化していく特徴があるのです。そのため、楽しいことを示してあげると、ガラッと機嫌がなおったりします。何か好きなことを親が見つけていくと、しつけがしやすくなりますね。この方は、いい方法を見つけたんだと思います。


コロッと変わる感情

こちらの子どもたちの感情の変化にも注目です。

あんなちゃん(8か月)は、「うちわ」が感情のきっかけになっています。泣いていても、うちわであおぐとすぐに楽しくなります。

「ドライヤーの音」が感情スイッチのひかりちゃん(7か月)。泣いているときドライヤーの音を聞かせると、すぐに寝てしまいました。でも、ドライヤーを止めるとまた泣き出してしまいます。

コメント:大豆生田啓友さん

子どもはある時期になると、自分の好きな音や感触がでてくるので、親に「もっとやってほしい」となります。うちわもドライヤーも、そんな自我の芽生えがよく見えるものでしたね。

コメント:岩立京子さん

「泣ける」ことは、発達的に大事なことです。泣くことで応答してもらえる。抱いてもらえたり、頭をなでてもらえたりすることで、信頼感や安心を生み出すための「泣き」なんです。忙しくてすぐに応答できないときでも、「待っててね、今いくよ」など声をかけて、最終的には応答してあげることが大事ですね。

※記事の内容や専門家の肩書などは放送当時のものです