2020年05月05日(火) 肉汁たっぷり【赤身肉ステーキ】の焼き方
お店みたいに
やわらかくて肉汁たっぷりのステーキ
おうちで焼いちゃおう!
使うお肉は、スーパーでも手軽に買える「赤身肉」!
めざす焼き加減は、中身がほんのり赤いミディアムレア!
ポイントは焼く前に湯せんすること!
Let`s cook!
*すイエんサー流ステーキの材料*
- 牛肩ロース(脂身の少ない赤身ステーキ用の肉):厚さは2〜3cm
※番組では400gのお肉を使いましたが、重さよりも厚さを目安にしてください。 - バター:一枚焼くのにおよそ30〜40g
※バターは有塩でも無塩でもどちらでも大丈夫です。(マーガリンを使うとバターよりもあっさりした味になります。マーガリンを使う際は、必ず料理に使えると記載のあるものを選んでくださいい) - オリーブオイル:適量
- 塩:少々
!注意!
★今回は「赤身肉」の焼き方です。霜降り肉、サーロインなど、脂が多い肉は、脂が多くやわらかいので、そのまま焼いてもおいしく食べられます。
★今回の方法は、豚肉や鶏肉、そして牛肉であってもひき肉や形成肉では衛生的観点から行えません。これらの肉は、肉の中心部まで必ずしっかり加熱するようにしてください。
*特別に用意する道具*
- 調理用で耐熱の密閉できるポリ袋やビニール袋など(ジッパーで閉められるものがオススメ)
- 耐熱皿
- 調理用温度計(お湯の温度を測ります)
- トング(お肉が大きいときはあると便利です)
*作り方*
- ステーキ肉を【耐熱の密封できる袋】に入れ、オリーブオイルを入れてなじませる。
※オリーブオイルは、肉と袋が密着すればOKなのでたくさん入れすぎないようにしてください。
袋の空気を抜きながら、ジッパーを閉じる。このとき、肉と袋ができる限り密着するように。
※袋に空気が残ってしまうと、お湯の熱がお肉に伝わりにくくなってしまいます。 - なべにたっぷりの水を入れ、火を付け60~65℃くらいまで加熱する。
※65℃を超えると肉がかたくなるので、しっかりとした温度管理が大事です。必ず温度計で測るようにしてください。(なぜ65℃が重要なのか?解説はブログの最後で!) - なべの底に耐熱皿を敷き、袋に入れたお肉をお湯の中に入れて、そのまま10分つけておく。
※コンロの火は消すかとろ火で。お湯が65℃以上にならず、55℃よりも低くならないくらいが理想。温度計をよく見て調整してください。 - 取り出したお肉に、下味として塩を振りかける。
※肉100gあたり1gの塩が適量。 - フライパンを強火で熱して、バター30~40gをいれてとかす。
とけたバターの泡は最初は大きいのですが、それが小さくなってきたときが、お肉の入れどき。 - バターの泡が小さくなったらお肉を入れる。まずは片面を1分焼く。
- 1分たったら、裏返して、反対の面も焼く。その時にとけたバターをスプーンですくって、お肉全体にかけていく。
※フライパンに直接当たらない側面にもバターがかかるように。
とけたバターをかけながら焼くこのカッコいいワザは、フランス料理の技法「アロゼ」と言うよ! - アロゼをしながら1分焼いたら完成。
中身はほんのり赤いミディアムレアステーキ!
!注意!
一度で使ったとけたバターは、2枚目を焼く時には使わないようにしましょう。一枚のステーキごとに新しいバターで焼くことが風味をよくするために必要です。
★お肉を65℃で湯せんするのはナゼ?★
お肉は加熱にすることによってかたさが変わります。
低い温度だと、繊維がつながったままなので肉はかたく感じます。加熱をしていくと、肉の中のたんぱく質から水分がはなれていき、脂肪とともにお肉の中にとけだします。すると中は肉汁でいっぱいになってやわらかくなります。しかし、「ある温度」を超えてさらに熱を加えてしまうと、たんぱく質が急激に縮み始めて肉汁がたくさん外に出てしまいます。するとお肉はパサパサでかたくなってしまうのです。
肉のかたさのカギをにぎる「温度」こそが65℃。65℃を超えないようにして加熱することが、肉汁をたっぷりのステーキをおうちで作るポイントだったんです。
※65℃10分の加熱がオススメなのは、脂肪の少ない「赤身肉」です。脂肪の多いサーロインや霜降り肉の場合は、脂肪は65℃よりも早くとけてしまうため、今回の調理法はオススメできません。もし今回の方法を使いたい場合は、湯せんの時間、フライパンで焼く時間は短くしていただき、バターも香り付け程度に使ってください。(番組で試したところ、200グラムの和牛霜降り肉の場合、湯せんでの温め時間は5分、フライパンで焼くときは強火で片面30秒ずつ、バター少なめでおいしく焼けました)
★香ばしさアップにバターを使うワケ★
もともとお肉の中には「糖」と「アミノ酸」があり、熱を加えることでこの2つがくっついて茶色くなります。そのときおいしい香りが生まれます。
ここにバターを加えると、「バターのアミノ酸」が「お肉の糖」と結びつき、もっともっとおいしい香りが生まれちゃうんです!
※バターも「赤身肉」の調理にオススメです。脂肪の多い肉では、バターを入れると脂分が多くなりすぎてしまいます。
作ってみてね~!