緊急時にライブ配信される特設ニュースの英語字幕で日英AI翻訳システムを活用

当所ではこれまで、NHKの国際放送向け英語ニュースの制作支援を目的として、ニュースを対象とした「日英AI(人工知能)翻訳システム」の研究開発を進めています。日英AI翻訳システムは、NHKの日本語ニュースの英訳に特化しており、高品質に翻訳するために、NHKニュースの日英対訳文を100万文対構築してAIに学習させています。学習させた日英対訳文には、大雨など気象災害のニュースが多く含まれるため、気象災害ニュースの多くを正しく翻訳できます。また、英語ニュースで使われる表現に則して、風速の表現の変換(メートル毎秒からキロメートル毎時に変換)や、1週間未満の日付は曜日で表すなどの変換も合わせて行います。

NHKではこの日英AI翻訳システムを活用して、総合テレビの特設ニュースに英語字幕を付けてインターネットでライブ配信する、新たな「AI英語字幕サービス」を2022年6月から始めました。AI英語字幕サービスは在留・訪日外国人に向けたもので、震度5弱以上の地震発生時、津波注意報・津波警報・大津波警報・大雨特別警報などの発表時に原則実施されます。サービス提供時には、NHKワールド JAPANのサイトやアプリから、誘導バナーを通してアクセスできます*1

今後、ニュースの生放送でのリポートなどの口語調で翻訳が難しい日本語文なども、より高品質に翻訳できるシステムの実現を目指して研究開発を進めていきます。

日英AI翻訳システムを活用したAI英語字幕サービス画面作成の流れ
  1. ライブ配信ページには、AI翻訳を使用しているため正確な表現ではない場合もあるといった「おことわり」を掲載