制作現場での放送技術

公共メディアの進化に向けたNHK技術者の取り組み

IP番組制作に対応した8K JPEG XSコーデック

JPEG XSコーデックは、原画像のデータ量を10%程度に圧縮しても映像劣化がほとんどないこと、圧縮処理の遅延が1msec以下と少ないことを特長とする符号化技術です。
これまでの8K番組制作では、映像1系統を伝送するために同軸ケーブルを4本使っていました(映像2系統の場合、8本の同軸ケーブルが必要)。今回、JPEG XSコーデック装置を開発したことで、10ギガビットイーサネット1本で2系統の8K映像を同時に送ることができるようになり、設備コストの大幅な低減につながります。
また、IP伝送用誤り訂正符号化装置と組み合わせることで、より安定した長距離伝送が可能となり、映像データ量が多い8K番組制作における回線コストの低減にも寄与します。

※ISO/IEC 21122規格

8K映像対応JPEG XSコーデック装置
(符号化/復号のモードを切り替え可)
IP伝送用誤り訂正符号化装置
(IP伝送のバースト誤りを強力に訂正)
協力:
(株)ヴィレッジアイランド
アストロデザイン(株)