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2020年10月3日(土)

優勝の桐生祥秀選手「サーロイン食べたい」

2020年の日本選手権、男子100メートル。ことしの日本最速を決めるレースは桐生祥秀選手が6年ぶりに制しました。

優勝後の意外な言葉

日本選手権では6年ぶりとなる優勝を決めた桐生選手。レースのおよそ30分後、NHKの単独インタビューに応じ、「勝ちきれたことは大きな収穫でうれしい」と笑顔で話してくれました。

一方、今後の意気込みを聞くと驚きの答えが返ってきました。

桐生祥秀選手

「このあと、あしたから完全にオフなのでオフのことばっかり考えたいです。シーズン中はヒレ肉を基本的に食べているんですけど、たまにはサーロインとかちょっと脂質があるやつも良いかなあって。おいしいご飯食べたいです(笑)」

今シーズン最後となるレースを終えた開放感から出た言葉でしたが、私は、それだけ、この大会にかける意気込みが強かったのだと感じました。

半端ではない意気込み

決勝でのスタート

新型コロナウイルスの影響で異例の3か月遅れで行われた、ことしの日本選手権。国際大会が軒並み中止となる中、トップ選手たちにとってことし最大の目標となる大会でした。桐生選手もその1人。大会を前にした会見では「優勝以外は満足できない」と強気な発言をしたほか、この1か月、あえて大会を回避してスタートの足を置く位置を変えるなど、プロフェッショナルとして100分の1秒でも速くなるための準備を怠りませんでした。

試合前 桐生だけの5分間


さらに今大会、桐生選手を近くで見ながら最も印象に残ったシーンがあります。それはレースからちょうど1時間前の午後7時半。室内練習場で他の選手がアップするなか、桐生選手は1人、外の練習場に向かいました。そしてスタート練習を2本行った後、レーンの外にあぐらをかいて目をつむりました。
誰も近づくことができない桐生選手だけのイメージトレーニングが、およそ5分間にわたって行われたのです。

決勝前のイメージトレーニング

桐生祥秀選手

「絶対に1番になると自分に言い聞かせたり、足の運びを考えたり、いろいろ考えていました」

これまでの練習に裏付けされた鮮明なイメージとレースにかける強い意気込みが桐生選手の勝ちきる強さにつながっているのだと感じました。

桐生選手は10秒27で優勝

一番近くで桐生選手を指導してきた土江寛裕コーチは「これまでやってきたことを信じることができている。精神的に成長している」と桐生選手の強さを語りました。
今後の意気込みについて「サーロインを食べたい」と話していた桐生選手ですが、最後は真剣なまなざしで、こう話しました。

桐生祥秀選手

「きょうの走りではこれからのレースで優勝することはできない。トップスピードに磨きをかけられるよう、しっかり練習していきたい。桐生祥秀の価値を高めるような走りをしたいと思っている」

インタビューを終えた桐生選手の目は東京オリンピックの決勝を確かに見据えていました。

小林達記

平成26年NHK入局。神戸局、大阪局を経て、スポーツニュース部。陸上担当。大学では野球部に所属。中学時代は陸上も経験。

                   
※NHKサイトを離れます

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