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2020年4月6日(月)

パラ競泳 宮崎哲選手 "苦境乗り越え目標の舞台へ"

1年の延期が決まった東京パラリンピック。競泳の知的障害のクラスで出場を目指している宮崎哲選手は、新型コロナウイルスの影響と4年前のリオデジャネイロ大会の悔しさを乗り越えようとしています。

パラスイマー宮崎哲選手

宮崎選手は、札幌市出身の27歳。保険会社に勤務しながらトレーニングを続けています。
4歳のときに自閉症の診断を受けました。水泳を始めたのは、生後まもない6か月の時、母の義恵さんと一緒に自宅近くのプールに通い始めたことがきっかけでした。

幼少期に周りとうまく、コミュニケーションできないもどかしさを水泳に打ち込むことで解消していたと言います。

リオ・パラリンピック競泳男子200㍍自由形 宮崎哲選手

パラリンピックに初めて出場したのは4年前のリオ大会。200メートル自由形に出場しましたが、予選敗退で10位。わずか0秒28の差で決勝進出を逃しました。

リオパラリンピックでは水の感覚がつかめなかったということだけは、今でも覚えている。

決勝には届かず悔しかった。東京大会に出場できたら、決勝進出という言葉しかない。

この4年間は、東京パラリンピックで雪辱を果たすことだけを考えて練習に励んできました。

新型コロナウイルス 消えかけた心の炎

去年は自己ベストも更新し、東京パラリンピックへ順調な調整を重ねていた宮崎選手。
しかし、そこに大きな影響を及ぼしたのが感染が拡大する新型コロナウイルスです。

練習場所のプールは一時閉鎖。練習ができなくなっただけでなく、4年間、目標にしてきた東京パラリンピックも延期されました。

自閉症の宮崎選手は環境やスケジュールの変化に対応するのが、とても苦手。残していたメモには、苦しい胸の内が記されていました。

新型ウイルスによる影響で、虚無感が頭から離れず心の炎が消えかかっていくような感じ。
 
時間はかかると思うが、なんとか燃え続けるように努力していきたい。諦めて炎が消えたら、ここで終わりになってしまう。

宮崎選手は今の心境をこんな風に語ってくれました。
さらに趣味で書いているイラスト。宮崎選手の手元で心の炎が強く燃えている様子が描かれていました。

東京大会へ再スタート 柔らかな泳ぎを追求

消えかかった心の炎再び強く燃やしたい。

宮崎選手は、これまで通り練習に取り組みはじめています。

東京パラリンピックに向けて、磨きをかけているのは、柔らかな泳ぎ。緊張で堅くなってしまう動きを、リラックスすることで改善したいと考えています。

ジムでのトレーニングでは、全身を柔らかく使えるようにしようとトレーナーのアドバイスで苦手なエアロビクスにも前向きに取り組んでいます。

小野正之コーチ

宮崎選手を10年間指導する小野正之コーチは次のように話して、今後の成長に期待していました。

小野正之コーチ

まだまだ伸びしろのある選手。

大会が延期されたことをポジティブに捉えて練習に励むことができれば、より良い状態で東京大会を迎えられる。

先行きは不透明でも 精いっぱい泳ぐ

結果はどうなるかわかりませんが、期待を裏切らないように精いっぱい泳ぎたい。

前を見据えて語ってくれた宮崎選手。本当に心から応援したくなる彼の今後の成長が楽しみです。

細井 拓

平成24年入局 北見、釧路放送局を経て、平成29年から札幌局。プロ野球からサッカー、ウィンタースポーツまで幅広くスポーツ取材を担当。趣味は体を鍛えること。座った姿勢から倒立できます。

                   
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