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2020年3月8日(日)

"鬼メニュー"信じてつかんだオリンピックの切符 一山麻緒

名古屋ウィメンズマラソンで東京オリンピックの最後の切符をつかんだ一山麻緒選手。事前の戦略どおりにレースの主導権を握り、大仕事をやってのけました。

一山選手は、30キロ手前で一気にペースを上げてトップに立つと、そのペースをほぼ落とすことなく、国内のレースでは日本選手の最高記録となる2時間20分29秒の日本歴代4位のタイムでフィニッシュテープを切りました。

意識していた“ギアチェンジ”

レース後、抱き合って喜んだ一山選手と永山忠幸監督は、事前の戦略どおりにレースを展開したことを強調しました。
鍵となったのは29キロ手前、そこで待っていたのは永山監督でした。
「いつでも行っていい」という永山監督の声に呼応した一山選手は、一気にギアを上げました。
その背景にあったのは、一山選手が「鬼メニュー」と表現する永山監督の練習メニュー。実業団チームでもトップクラスの量と質を誇ります。
一山選手の初マラソンは去年の東京マラソン。その時から永山監督は「2時間21分30秒」を目標タイムに設定し、厳しいトレーニングを課してきました。

今回のターゲットタイムは、松田瑞生選手の2時間21分47秒。初マラソン以来目標に設定してきたタイムより「17秒」遅いタイムで、一山選手も永山監督も力を出しきれれば行けると確信を持って「鬼メニュー」に取り組んだと言います。
その一つが大会直前の先月、アメリカの高地で行った5キロ走を8本繰り返す過酷なトレーニングです。最初の6本、つまり30キロまでは「1キロ3分20秒」という今回のレースでねらうタイムを設定。30キロを過ぎた次の2本はさらにスピードを上げる練習でした。
「30キロ付近が勝負になる」と、そこでのギアチェンジを明確に意識したトレーニングでした。

“鬼メニュー”を信じて

一山選手はレース後、「2時間21分30秒を出すために監督の“鬼メニュー”を信じてやってきた。きょうは30キロまでは“ジョグ感覚”でゆとりを持って走れればいいと思っていた」と練習どおりレースを進めていたことを明かしました。

一方の永山監督は「5キロ8本という練習は一山としかやりきれなかった。苦しいことから逃げてしまうと勝てるものも勝てない。レースの時に体と脳が自然に動くように走るペースをたたき込んだ」と胸を張りました。

4年前、福士加代子選手が所属している強豪・ワコールの門をたたいた一山選手。「マラソンでオリンピックに出たい」という熱意を聞いた永山監督は「4年後の東京は一山で行く」と約束したといいます。
一山選手は、監督の用意した「鬼メニュー」を完璧にこなしてその約束を実現させました。

「オリンピックに向けてはもう一段階、質の高い練習を積む」と宣言した22歳のニューヒロインが、新たな「鬼メニュー」をこなした先には、私たちの想像を超える結果が待っているかもしれない。
そう期待させるすばらしいレースを一山選手は見せてくれました。

                   
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