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2020年2月27日(木)

中日・大野雄大投手「思考を変えたらピッチングが変わった」

プロ野球の担当記者が東京オリンピックの代表候補に注目するシリーズ。9回目は、中日の左腕、大野雄大投手です。昨シーズンは最優秀防御率のタイトルに輝くなど未勝利に終わったおととしのシーズンから「復活」を果たしました。今シーズンは、すでに開幕投手に指名されていて、2020年を「人生がかかる年」と並々ならぬ決意で臨もうとしています。

復活へ“人生を変えた”ひと言

大野雄大投手

プロ野球選手は夢を叶えてきた人たちだから考えていることの実現性が高い。ポジティブにいこう。

これが大野投手を大きく変えた、ひと言でした。

大野投手が未勝利に終わったおととしのシーズン後、塚本洋コンディショニングコーチからかけられた言葉です。

大野雄大投手

自分はメンタルがピッチングに大きく影響する投手なのに、もともとすごくネガティブな考え方をしてしまう。2018年のシーズンは、マウンドに上がる前から『きょうもやられるか』とか思っていた。あのひと言でネガティブ思考からポジティブ思考に変わった。

与田監督の就任も影響

さらに、おととしのオフに就任した与田剛監督からの言葉も、自身を奮い立たせました。

与田剛監督

大野雄大投手

全く勝っていない自分に対して、『お前は大丈夫だ。信頼して使うよ』と言ってもらって、シーズン最後まで投げきることができた。

阪神戦でノーヒットノーランを達成し、ガッツポーズで喜ぶ大野投手(2019年9月14日)


『ポジティブ思考で行く』。

大きく考え方を転換した大野投手は、昨シーズン、開幕から先発の柱となり9月の阪神戦ではプロ野球史上81人目のノーヒットノーランを達成しました。終わってみれば、リーグ最多のイニング数を投げ、最優秀防御率のタイトルを獲得するなど、「復活」を遂げたシーズンとなりました。

課題は被本塁打減

今シーズン、さらなる飛躍を目指す大野投手。そのために目標の1つとして掲げるのが、『打たれるホームランの数を減らす』ことです。
大野投手は昨シーズン、自己ワーストの18本のホームランを打たれました。完封ペースだった試合の9回にホームランを打たれ交代を余儀なくされるなど、チームを勢いづけられそうな状況で打たれることもありました。実は、ここにもメンタル面が大きく関わっていたと言います。

大野雄大投手

自分の中では試合を作ればいいと思っていた。ホームラン3本打たれても『試合を作ればいいんでしょ』というくらいのつもりで、無理に勝負しないでもいい場面で打たれた場面もあった。ホームランはチームの士気にも影響するので、少なくとも半分に減らしたい。

課題は右打者への攻め方

一方で、技術的には右打者への攻め方を模索しています。昨シーズン打たれたホームラン18本のうち、17本が右打者からだったためです。

その模索している攻め方を試す場がやってきました。2月23日、DeNAとのオープン戦。相手打線には2年連続でホームラン王のソト選手のほか、ロペス選手、宮崎敏郎選手など、強力な右打者が並びます。先発した大野投手は、この日も右打者のインコースを厳しく攻めることをテーマとしました。結果は3回3失点も、ソト選手からはインコースの速球で空振り三振を奪うなど手応えも感じました。

大野雄大投手

長打のある右打者が多い中で、ホームランを打たれなかったことを前向きにとらえたい。

目指すは東京五輪代表!

すでに今シーズンの開幕投手に指名された大野投手。今シーズンの目標は、チームの優勝に向け投手陣の中心として年間を通した活躍をすること、さらにもう1つ。東京オリンピックの日本代表に選ばれることです。
去年11月に行われた野球の国際大会、「プレミア12」で日本代表に選ばれ、3試合に登板した経験が、東京オリンピックへの思いをより強くさせたといいます。

稲葉監督を待ってブルペンに

その思いは自然と行動にも表れています。キャンプ3日目に日本代表の稲葉篤紀監督が視察に訪れた日のことでした。大野投手は視察の時間を知った上で、到着を待つかのように1時間近く、ピッチング練習を続けました。指揮官に自分をアピールするためです。

大野雄大投手

プレミア12でもめちゃくちゃ緊張しましたし、オリンピックはこんなもんじゃないと思うけど、東京オリンピックは夢の1つでもありますし、選ばれて、そこで投げたいという気持ちが強い。

全部で“1番に”

2020年を、「人生がかかる年」と言う大野投手。今シーズン掲げるのは、「全部で1番になること」です。

大野雄大投手

チームとしては、もちろん優勝というところを目指して、個人的にも、再び最優秀防御率のタイトルがとれるようにしたい。そして日本代表としても東京オリンピックで1番を目指す。ことしは全部で1番になりたい。

大きな野望を胸に2020年に臨む大野投手。“ポジティブ思考”でその実現に挑みます。

福島康児

平成27年入局。広島県福山市出身。中日担当1年目。元高校球児としてプロ野球の奥深さを感じながら取材に奮闘中。

                   
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