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2020年2月14日(金)

女子バレー・石川真佑 鮮烈デビューの19歳が向き合う課題

東京オリンピックでのメダル獲得を目標に掲げるバレーボール女子に、新星が現れました。

アタッカーの石川真佑選手、19歳。兄は男子のエース石川祐希選手。

ジュニア時代から大きな注目を集め、去年鮮烈な代表デビューを果たしました。大きな成長が期待される石川選手。その可能性と、向き合う課題とは。

小柄なアタッカーは技術で勝負

カジュアルブランドのロゴが入ったえんじ色のパーカーと、はにかんだ笑顔。「普段着」だという服装でインタビュー場所に現れた石川真佑は、応接室風の内装と何台もの照明に若干戸惑っているようだった。

もし街ですれ違っても、言われなければ女子バレーで世界と戦うアタッカーだと気付かないだろう。バレー選手としては小柄な身長1メートル73センチ。去年デビューした日本代表で、最も小柄なアタッカーだ。

石川真佑選手

「身長がない分、ブロックを利用して点数を取る、コースに打ち分けるのがすごく大事。どうにかして点数を取るために、考えながらやっています。」


代表デビュー戦となったのが、去年9月のワールドカップ。石川は中田久美監督の抜てきに応え、大会でのアタック決定数でチーム2位を記録。目の前に立ちはだかるのは、自分より20センチ近く身長が高い選手ばかり。その壁をものともせず、石川は次々とスパイクを決めた。

そのプレーぶりを中田監督は「ちょっと小粒ですけど、ピリッと辛いプレー」と表現。そして、小柄でもスパイクが決められる石川の強みを高く評価した。

「高いブロックに対しての打ち分け方っていうのが、非常にうまい。」

中田監督も評価する、スパイクの打ち分け。

スパイクの体勢に入ってから、相手の位置を見てとっさに外側に腕をひねり、コースを変えてブロックの脇を抜く。さらに相手の高いブロックをあえて狙い、ブロックアウトをとる技術も高い。力強いスパイクをピンポイントに打つ技術で、身長のハンデを乗り越えているのだ。

兄の背中を追って

石川がバレーボールを始めたのは、小学3年生の時。
大きな影響を与えたのが5つ年上の兄、石川祐希だった。

祐希もまた、2メートル級の選手が並ぶ男子バレーの世界において、1メートル91センチと決して大きな選手ではない。それでもイタリアでプロ選手としてプレーし、日本代表として世界と戦う姿を見つめてきた。

「自分もこういうコースに打てるようにしたい」。

兄のプレーに刺激を受け、のめりこんだバレーボール。
中学・高校では全国優勝を果たし、Vリーグの強豪・東レに入団。去年7月には20歳以下の世界選手権でMVP、さらに翌月のアジア選手権でもMVPを獲得。そして9月にはワールドカップ出場と、順調に成長を遂げてきた。

Vリーグで見えた課題

ワールドカップを終えた去年10月から始まったVリーグ。デビューシーズンとなった石川は、オリンピックに向けた大きな期待を背負って挑んだ。

その期待通り、日本選手としてリーグ2位の得点を記録した一方、課題にも直面した。相手チームはアタッカーである石川の体勢を崩そうと、徹底的に石川を狙ってサーブを打ってきた。レシーブを満足に返せない、体勢を崩されてアタックにつなげられない。

チームはプレーオフに当たる「ファイナル8」で敗退、優勝を逃した。

石川選手

「自分の中で…ためこむ、そういうことが多かった」

シーズンを終えてまだ数週間。負けず嫌いで責任感の強い石川は、涙をこらえきれない。それでも、絞り出すように言葉を続けた。

石川選手

「周りに話を聞いてくれる人がいたので、そういう人たちがいて本当に自分が、楽になれた。」


石川を励ましたのは、東レの2年先輩であり、日本代表でも共にプレーする黒後愛だった。日本の「エース候補」といわれる黒後。後輩の石川のプレーを見て、「真佑から自分も学ぶ事がある」と刺激を受けてきた。黒後は石川にこう声をかけたという。

「そんなに考え過ぎなくてもいいんじゃない?」


東レの体育館には、自主練習に取り組む石川と黒後の姿があった。石川は、課題のサーブレシーブを何度も何度も繰り返す。敗戦で終わった悔しいVリーグでの1年目も、課題が見つかったことを前向きに捉えて進む。オリンピックまで残された時間は、あとわずか。

12人の代表選手に選ばれるために、まだまだ成長し続ける。

石川選手

「これからの期間、自分がどう成長出来るか。(代表には)自分より年齢が上の選手もたくさんいるけど、気持ちの面で負けないように、やっていきたいです。」


                   
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