読み込み中です...

2020年1月22日(水)

女子レスリング川井梨紗子・友香子 目指せ"姉妹で金"! 

1月5日放送のサンデースポーツ2020では、東京オリンピック、パラリンピックで活躍が期待されるアスリートたちをゲストに招き、2020年を迎えての思いを語ってもらいました。

これまでのオリンピックで数多くのメダルを獲得してきた女子レスリング。東京大会での活躍が期待される川井梨紗子選手と川井友香子姉妹が、年越し合宿で明かした2020の目標は…。

「姉妹で金!」

代表内定までの日々を支えた姉妹の絆、そして強化を進めるライバルたちにどう立ち向かうか、メダルへの青写真を二人に語ってもらいます!

正反対?の姉妹

レスリング選手だった両親の影響で、小学生でレスリングを始めた2人。

リオ大会63キロ級金メダリストの姉、梨紗子選手はその後も世界選手権3連覇。57キロ級に階級を下げて臨む東京オリンピックでは、日本のエースとして挑みます。
一方、リオ大会ではスタンドで姉を応援していた3歳年下の妹、友香子選手。その後急成長を遂げ、世界選手権2大会連続でメダルを獲得。世界トップレベルの選手へと駆け上がり、62キロ級の代表に内定しました。

まずは選手としてのお互いの印象を聞いてみました。

妹・友香子選手

姉はオンとオフをしっかり切り替えられる。集中する時は集中すると決めて、うまく時間を使っているなと思います。
オフの時は本当に「女子」って感じですが、オンの時は「怖め」です(笑)。

姉・梨紗子選手

妹は私と真逆。友香子は常にコツコツ努力を積み重ねて、常に頑張っているイメージがあります。
オンとオフの差は、あんまりないですかね。お互いの性格的に、それぞれやり方が合っているのかなと思います。

絶対女王との代表争い

去年の世界選手権で3位以内に入り、東京五輪代表内定を掴んだ川井姉妹。ふたりがオリンピックへの切符をつかむまでには、共に厳しい戦いがありました。

姉、梨紗子選手に立ちはだかったのは、オリンピック4連覇の伊調馨選手でした。梨紗子選手は前回大会、本来の階級より上の63キロ級で出場し金メダルを獲得。しかし東京大会に向けては本来の階級に戻し、「女王」との代表争いに勝つことを心に誓っていたと言います。

梨紗子選手

私はずっと伊調馨さんに勝てなくて、リオ大会では階級を上げオリンピックに出ることをアドバイスされました。その時に「じゃあリオの時だけ63キロ級に上げます。リオが終わったらすぐ戻します」と約束したんです。
馨さんに勝ちたい気持ちはずっとありました。馨さんは本当に憧れの存在であり、絶対に超えたい壁だったので。リオの時はそれを抑えましたが、次は馨さんに勝って東京を目指そうと思っていました。厳しい道ではありましたけど、自分が望んで、覚悟して決めた階級でした。

金メダリスト同士の代表争いは大きな注目を集めました。
第1ラウンドとなった一昨年12月の全日本選手権。梨紗子選手は試合終了間際までリードしながら、守りに入ったすきをつかれ、伊調選手に逆転負けを喫しました。
立ちはだかった絶対女王の「壁」。自信を失いかけたという梨紗子選手の目に映ったのは、ひたむきに練習に打ち込む妹の姿でした。

「自分だけが頑張らない訳にもいかない。」

再び自分を奮い立たせた梨紗子選手は、伊調選手との再戦に臨みました。負ければ五輪代表の可能性が遠のくプレッシャーをものともせず、終始攻め続けます。6月、7月と2度の対戦で伊調選手に連勝した梨紗子選手は、世界選手権でも優勝。絶対女王の壁を破り、オリンピックへの切符をつかんだのです。

姉妹の絆を支えに

一方、妹の友香子選手の正念場は、世界選手権で訪れました。

3回戦でまさかのフォール負け。この大会でオリンピック代表を勝ち取るには、敗者復活戦を勝ち進み、銅メダルを取るしか道がなくなりました。そんな友香子選手を、今度は梨紗子選手が勇気づけます。友香子選手が敗れた試合の直後に行われた、57キロ級の決勝で圧倒的な強さで優勝したのです。

「梨紗子の決勝戦を見て、覚悟を持って戦っていることがわかった。その覚悟を持って私も戦う。」

友香子選手は攻めの姿勢を貫いて3位決定戦に進み、見事勝利。オリンピック代表内定を決めました。

お互いを支えた姉妹の絆。代表内定をつかんだ今、喜びと共に金メダルへの決意も強まっていると語りました。

友香子選手

私が高校生の時から、2人で口にしてきた目標が叶った。ここまで来たら「絶対に金メダルを取りたい」という気持ちに変わっています。

梨紗子選手

リオの時とは違い、自分の結果だけでは満足できない。友香子の結果も大事だし私の結果も大事。とても重みのある大会になるんじゃないかなと思っています。

海外勢の日本対策

これまで吉田沙保里、伊調馨を中心に、オリンピックで多くのメダルを獲得してきた日本の女子レスリング。しかし東京オリンピックでは厳しい戦いも予想されています。去年の世界選手権では、優勝したのは梨紗子選手ひとり。金メダル1つはここ15年で過去最少の数字でした。

海外勢は日本選手の戦いを徹底的に分析し、対策を講じています。

去年の世界選手権でも日本選手を苦しめたのが、「タックル対策」。日本選手が武器としている「タックル」を巧みにかわし背後をとる。更にタックルを受けとめ、パワーをいかした投げ技でポイントを奪う。こうした戦い方を前に、金メダルを期待された日本選手は次々と敗れました。

東京オリンピックが近づく中、川井姉妹も危機感を強めています。

友香子選手

私が初めて世界選手権でメダルを取った2018年の大会と比べても、去年の大会では「やりにくさ」を感じる場面は増えました。

梨紗子選手

やっぱり「日本人は速いタックルが武器」という印象が海外勢にもあって、対策はされていると思います。
逆に日本選手もそこに対応して、返されないタックルをやらなきゃいけないですね。日本にも世界の選手の映像を集めて下さるスタッフがいて、選手の特徴や基本的な戦い方など細かい情報をもらえるので、オリンピック本番まで対策を続けたいと思います。

自分たちの背中を見て

そして女子レスリングにとって、この東京オリンピックは、成績だけではなくて競技としての未来を考える上でも、非常に大きな意味を持ちます。

過去にオリンピック種目から外す議論もされたレスリング。特に女子は、日本国内においても他競技に比べて若い世代の競技人口は少なく、高校でレスリング部に所属する女子選手の数は全国で276人。未来を担う若い世代の競技人口を増やすことは、女子レスリング界の大きな課題といわれています。

梨紗子選手

女子レスリングをやっている選手は、親もレスリングをやっていたから始めた選手がすごく多いんです。家族がやっていない状況から競技を始める選手は少ない。だから東京オリンピックでは私たちの試合を見て、「レスリングって面白そうだな」と思ってもらえたらうれしいなと思います。

アテネ大会で正式種目に採用されて以降、4大会連続出場の吉田沙保里さん、伊調馨選手を中心に輝かしい成績を残してきた日本の女子レスリング。東京大会はこの2人がいない初めてのオリンピック、川井姉妹には日本を引っ張る活躍が期待されます。

その2人が、今年にかける一文字に選んだのは…「叶」。

川井梨紗子選手・友香子選手

東京は、一人ではなく二人の目標を叶える大会。その夢を絶対叶えたいです!


                   
※NHKサイトを離れます

関連記事

    人気の記事ランキング

      記事ランキングをもっと見る

      最新の記事