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2019年10月17日(木)

その数なんと16種目!知っておきたいカヌー競技の基礎知識

紀元前の昔から、水上の移動手段として世界各地で人々が利用してきたカヌー。現在では、渓流くだりやツーリングなど、屋外のレクリエーションとしても人気があります。
 
カヌー競技は川や湖、またそれに似せた屋外の人工コースで行われるため、大自然と一体となる爽快感が最大の魅力!
でも、一口にカヌーと言ってもいろいろな種目があるんです。今回はカヌー競技の基本情報とともに、その見どころをご紹介します。

そもそもカヌーってどんなスポーツ?

人々の移動や輸送のための道具として、昔から親しまれてきたカヌー。なんと、6千年ほど前のユーフラテス川のほとりにあるシュメール人の王墓にも、かつて使われていたカヌーが残されているんだとか。

競技としてのカヌーは、複数の艇が一斉にスタートして着順を競う「スプリント」と、1艇ずつスタートして激流を下りながらゲートを順番に通過し、タイムと技術を競う「スラローム」の2種類に分類されます。

また、競技で使われるカヌーは「カナディアンカヌー」と「カヤック」の2種類に分けられるのもポイント。

カナディアンカヌー (左)カヤック(右)

カナディアンとカヤックはそれぞれ形状が異なっており、カヤックは漕ぎ手が座るコックピット以外は甲板で覆われているのに対し、カナディアンカヌーには甲板がありません。

カナディアンカヌー(左) カヤック(右)

さらにパドルのブレード(水かき)も異なります。いずれも1本のパドルを使って漕ぎますが、カナディアンカヌーの場合はブレードが片端にしかついていないため、艇の片側だけで漕いでいくのが特徴。右側で漕ぐと艇が左方向に傾いていくので、勝負に勝つためには方向をコントロールする力など細やかな技術も必要です。

一方、カヤックはパドルの両端にブレードがついているため、艇の両側で漕いでいきます。両側で漕げるので、カナディアンカヌーよりも速度があり、よりダイナミックなスピードを感じることができます。

それぞれ見どころが異なるのもカヌー競技の魅力ですね。

迫力満点!カヌー16種目を一気に紹介!

スプリントとスラロームの2種類があり、艇の形状によっても種目が分かれるカヌー競技。さらに、艇に乗る人数やレーンの距離に応じて細かく種目が分けられています。これらを合わせると、カヌー競技はなんとオリンピックだけでも16種目もあるのです!

それでは早速、具体的にそれぞれの種目を見ていきましょう。

スプリント

カヌー競技のスプリントは、平らで静かな水面で行われます。オリンピックでは9つのレーンが張られ、選手が一斉にスタート!早くゴールした選手の勝ちとなります。「スプリント」という名前の通り、短距離を全速力で漕ぎ抜ける競技で、艇が水しぶきを上げながら突き進んでいく様は迫力満点!

2019 日本カヌースプリント選手権 男子 C-1 200メートル B決勝

実は、カヌー16種目中、12種目がスプリント。カヌーの種類、漕ぎ手の数、距離と性別によって分けられています。

・カヤックシングル(K-1)200メートル(男子/女子)
・カヤックシングル(K-1)1,000メートル(男子)
・カヤックシングル(K-1)500メートル(女子)
・カヤックペア(K-2)1,000メートル(男子)
・カヤックペア(K-2)500メートル(女子)
・カヤックフォア(K-4)500メートル(男子/女子)
・カナディアンシングル(C-1)1,000メートル(男子)
・カナディアンシングル(C-1)200メートル(女子)
・カナディアンペア(C-2)1,000メートル(男子)
・カナディアンペア(C-2)500メートル(女子)

中でも特に違いがわかる種目を、写真とともに紹介します。

まずはカヤックシングル200メートル(男子)。 30秒ほどでゴールしてしまうので一瞬たりとも目が離せません!

また、カヤックシングルの距離は、1000メートルは男子のみ、500メートルは女子のみ、200メートルは男女共通です。

続いてカヤックペア500メートル(女子)。男子の場合は倍の1000メートルになります。

このように、スプリントのカヤックには、シングル(1人乗り)以外にも、ペア(2人乗り)とフォア(4人乗り)があります。複数の漕ぎ手がいる場合、誰かが艇から落ちてしまったら失格。選手が欠けた状態でゴールをしても、順位は認められません。

こちらは、カヤックフォア500メートル(女子)の試合。4選手ともパドルの動きがしっかり合わさっているのが分かりますね。このように、ペアとフォアは選手たちの息の合った動きも見どころ!

スラローム

スラロームは、変化に富んだ流れのある川を、上流から下流へ下っていくレース。1艇ずつスタートしていきます。全長200~400メートルあるコース内には、2本のポールでできたゲートが約20カ所あり、選手はこれに触れないよう通過しなくてはいけません。

ゲートに触れると2秒、ゲートを通過できなかった場合はなんと50秒ものペナルティがタイムに加算されます。スラロームの勝敗は、タイムとペナルティの合計ポイントが少ない順に決まります。そのため、技術面も勝敗を左右する大切な要素。瞬時の判断で巧みにゲートをくぐり抜けるなど、急流の中で艇を操るテクニックがスラロームの醍醐味です。

また、スラロームにも、カナディアン部門とカヤック部門がありますが、シングルのみ。男女合わせて以下の4種目となります。

・カヤック (K-1)(男子/女子)
・カナディアンシングル(C-1)(男子/女子)

こちらはカヤック(男子)の様子。このように、急流で自由自在に船を操る技術が選手の腕の見せどころです!

続いてカナディアンシングル(女子)。カヤックに比べて片端でしか漕げないため、より高度なバランス力が必要となります。

また、両者ともに艇は丸い座席以外は閉ざされ、体を潜り込ませて乗船するクローズデッキになっているので、強い波が来た場合でも船内に水が入りにくい構造になっているのが特徴です。

カヌーってどこが強いの?

カヌーがスポーツとして普及したのは19世紀中頃。1866年にはイギリスにあるテムズ川で最初のカヌーレースが行われています。1924年にはデンマークのコペンハーゲンで、現在の「国際カヌー連盟」の前身となる競技カヌーの国際組織が設立。1930年に第1回の世界選手権大会が開かれました。1936年には、オリンピック正式種目として採用されています。

1936年ベルリンオリンピック

日本においてカヌー競技の人気が高まり始めたのは、1964年の第18回オリンピック東京大会から。同大会でフラットウォーターレーシング(改名前のカヌー スプリントの大会)が正式種目として採用されたことがきっかけとなりました。その後、国内に根づいていき、1982年の島根国民体育大会から国体正式種目として実施されています。

競技の発祥がイギリスとなっていることからも分かるように、カヌーが盛んなのはヨーロッパ。中でも強いのがドイツ。これまでにオリンピックで獲得したメダルは59個!うち21個が金メダルと、圧倒的な強さを誇ります。

ただし、日本も負けてはいません!

羽根田卓也選手(左) 2016年リオオリンピック・パラリンピック 日本代表 メダリスト合同パレード

2016年のリオデジャネイロオリンピックでは、羽根田卓也選手がスラローム男子カナディアンシングルで、日本初となる銅メダルを獲得。2020年の東京オリンピックでも、メダルが期待されています。その東京オリンピックのカヌー日本代表をかけた第42回NHK杯 国際カヌースラローム競技大会が10月18日からオリンピック会場である葛西カヌースラロームセンターで開催されます!

NHKでは10月20日(日)の午後2:00からBS1で生中継の予定です。

テレビの前で、一足先にオリンピック気分に浸ってみませんか?

                   
※NHKサイトを離れます

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