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2019年9月11日(水)

カギは ○○の坂! 増田明美さんの MGC勝負のポイント

いよいよ9月15日に迫ったMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)。男女の上位2人がそれぞれ東京オリンピック代表に内定する一発勝負!

NHKのMGCナビゲーター、増田明美さんが女子のレースを展望。有力選手の仕掛けどころ、勝負のポイントはここです!

基準が明確な一発勝負!

まずは、MGCとはどんなレースなのか確認しましょう。

エントリーするのは基準をクリアした男子31人、女子12人。(9月13日、男子1人・女子2人の欠場が発表された)開催日はまだ暑さが残る9月15日。コースはスタートとフィニッシュ地点が明治神宮外苑であること以外は東京オリンピックとほぼ同じです。ペースメーカーもオリンピック同様いません。そして、上位2人が自動的に東京オリンピックの代表に内定する一発勝負。

まさに「東京オリンピックで本当に勝てる強い選手」を選ぶためのレースです。

これまでは複数のレースの結果を総合して代表選考をしていましたが、今回は非常にわかりやすい形に。増田さんもこの点はポジティブな変更だと考えています。

増田明美さん

これまでは人の目で採点されるような形だったのが、今回は一発勝負で決まるので、選手たちの中からも『目標が明確だ』って評判がいいんですよ。自分の調子をレース本番に合わせる「ピーキング」も大事になりますから、まさにオリンピックのリハーサルみたいなものですね。

大本命の2人!

今回はNHKが中継する女子のレースに注目して、増田さんにレースを展望してもらいました。10人の精鋭が集まった女子選手の中で、増田さんが「本命」として挙げるのはこの2人です。

増田明美さん

私が本命だと思うのは、鈴木亜由子さんと、松田瑞生さん!『優等生』の鈴木さんと『おてんば』な松田さん、2人のタイプが違うからおもしろいんです!

鈴木亜由子選手は27歳。「優等生」という言葉どおり、国立の名古屋大学を卒業した秀才ランナーで、性格はまじめそのもの。地道な練習をこつこつと積み上げてきました。

対して「おてんば」の松田瑞生選手は大阪生まれ大阪育ちの24歳。トレードマークは「シックスパック」に割れた腹筋!レースの優勝インタビューではカメラに向かって「イエーイ!」とピースサイン。底抜けに明るい性格です。

性格はタイプが違う二人ですが、実は走りには共通の特徴があります。それは、レース前半より後半の方がタイムが速い「ネガティブスプリット」と呼ばれる強さを持っていること。

鈴木選手は去年8月、真夏の北海道マラソンに出場。気温およそ30度の暑さのなか、後半にペースアップ。33キロでトップに立ち優勝しました。タイムを前後半に分けると、前半1時間14分44秒に対し後半は1時間13分48秒。

一方の松田選手。去年1月に挑んだ大阪国際女子マラソン、鍛えあげた腹筋を生かした安定したフォームで後半ぐんぐん加速。前半を1時間11分59秒。後半を1時間10分45秒で走り、日本女子歴代9位の好タイムで優勝しました。

勝負の「自分超えの坂」

後半に強いふたりが共にMGCの勝負のポイントに挙げるのが…。

松田瑞生選手

最後の上りで勝負かなって思ってます。

鈴木亜由子選手

最後の上り、自分は筋力もあるしたんたんと上れる方なので、自分に有利なコースなんじゃないかなと考えてます。

ふたりが口をそろえたポイントは、レース後半36キロから40キロあたりまで続く上り坂。

この長い上りを増田さんはこう名付けます!

増田明美さん

『自分超えをする坂』ですね! 35キロ過ぎって、ただでさえ苦しいのにダラダラ、ダラダラと坂が続いている。
そうすると自分の限界を超えるような、底力が試されます。私は現役の時ね、石川さゆりさんの『天城越え』を頭にイメージして女の情念で走っていましたが、まさにそんな『自分超え』が必要な坂ですね!

この「自分超えの坂」の先、40キロ地点にはさらに急な坂が待ち構えています。ビル3階分に相当する高さを一気に駆け上がる、富久町の140mの上り坂です。

増田明美さん

ここはですね、『歓喜の28秒坂』ですね。というのは、優勝にからむ選手はこの140メートルを28秒ぐらいで上るんです。そうするとその先に待っているのは歓喜、オリンピックの切符が待っていますからね。

「ネガティブスプリット」の走りができる鈴木選手と松田選手が、この最終盤の上り坂をどう攻略するのか。まさに勝負所です!

本命に対抗するのは「チーム」の力

「本命」が鈴木選手と松田選手だとするならば、「対抗」となる選手は誰か。増田さんの見立てではカギを握るのは「チームの力」だと言います。

増田明美さん

普段から練習でも切磋琢磨している選手が一緒に走るのは大きいですよ。そして、もしチームの中に調子が悪い人がいたら、その人をペースメーカーにしてしまって、調子のいい人が有利になるようなレースを作るという作戦にも出られます。そこは、あうんの呼吸ですね。

そこで増田さんは二つのチームに注目。そこにはチームの選手をオリンピック代表に送り込むために戦略を立てる「名将」の存在があります。

天満屋の小原選手(左)と前田選手(右)

増田明美さん

まず天満屋チーム、小原怜さんと前田穂南さん。ここの監督の武冨豊さんは、4大会連続で選手をオリンピックに送り込んでいるんですね。

左から安藤選手、福士選手、一山選手。

増田明美さん

もうひとつはワコールチーム。ベテランの福士加代子さんをはじめ、安藤友香さん、一山麻緒さんがいます。ここも永山忠幸さんという名将が率いています。彼女たちがどんな作戦で行くのか。強いですよ、両チームとも。

そこで、天満屋とワコール両チームの監督に勝負のポイントを取材。本命にあげられる鈴木選手と松田選手は後半の坂がポイントになりそうだと言っていましたが…。

ワコール 永山監督

『勝負の坂』と言われてますが、まったく気にしていません。そこまで勝負がもつれるかなと。勝ちたいならば、もっと早め早めに仕掛けていきますからね。

天満屋 武冨監督

最後の上りで勝負だと思ってる人が多いと思うんですけど、その時点で勝負は決まってるんじゃないかなと見ていますね。

この二人のインタビューに対して増田さんは。

「言っちゃっていいんですかね、こんなに手の内を明かして!」

と驚きつつも…。

「つまり、坂で勝負をしたい鈴木さんや松田さんたちに対して、天満屋とワコールはあの坂の前で勝負を決めたいと言うこと、そこは見所ですね!」

MGC中継、副音声も注目です

NHKでは9月15日午前8時から総合テレビでMGC女子のレースを生中継

増田さんは、嵐の相葉雅紀さん歌舞伎役者の中村勘九郎さんとともに副音声を担当していただきます。

増田明美さん

初めてマラソンを見る人でも楽しめるように、相葉さんと勘九郎さんとやっていきたいと思います。


女子のスタートの号砲は午前9時10分!
オリンピック代表の行方、そして増田さんの膨大な取材をもとにした副音声放送もお楽しみに。

そして、15日夜9時50分からのサンデースポーツ2020には、男女のそれぞれ上位2名に入りオリンピック代表に内定した選手たちが生出演の予定です。こちらもお見逃しなく!

                   
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