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2019年8月21日(水)

楢﨑智亜 世界一へ秘策は「トモアスキップ」

東京オリンピックの新競技・スポーツクライミング。東京で行われている世界選手権は、21日水曜に複合男子の決勝が行われます。スポーツクライミングの出場枠は男女それぞれ最大ふたり。今回の世界選手権で7位以内に入った日本勢トップの選手が1人目の代表に内定します。

最大の注目は、日本のエース楢﨑智亜選手。代表内定だけでなく、「複合での世界一」を掲げて臨む今大会。世界一への足掛かりとなるのは、自ら編み出した必殺技です。

速く、高く、しなやかに、力強く

スポーツクライミング競技、オリンピックで実施されるのは3種目で争う「複合(コンバインド)」です。

世界共通のルートで速さを競う「スピード」。瞬発力で15メートルの壁を一気に駆け上がります。

登った壁の数を競う「ボルダリング」

パズルのような課題を、制限時間内にどう攻略するか。求められるのは体力に裏打ちされた想像力です。

そして登った壁の高さを競う「リード」

落ちたら終わりの一発勝負。集中力と持久力が勝敗を分けます。

この3種目それぞれの順位を掛け算して合計ポイントの少ない選手が上位になります。

日本が誇る「ニンジャ」

「ニンジャ」の異名をもつクライマー。それが日本のエース、23歳の楢﨑智亜選手です。

幼少期に体操で培った身のこなしで、空中で思い切り体を跳ね上げ、ホールドをつかむ、その姿はまさに「忍者」。今シーズン、ボルダリングのワールドカップで2回目となる総合優勝を果たしました。

今回の世界選手権を前にしたインタビューでも、その言葉からは自身が溢れます。

楢﨑智亜選手

自分が世界で一番強いと思って練習してきているので、「わくわくしている」感じです。世界選手権はクライミング界で一番大きい大会なので、そこで世界一になって、自分が一番強い事を証明したいです。

秘技「トモアスキップ」

「スピード」、「ボルダリング」、「リード」の順で行う「複合」。中でも楢﨑選手がこの1年で飛躍的に力を伸ばしたのが、「スピード」です。

そのきっかけとなったのは、去年の夏に自ら生み出した「技」でした。その名も「トモアスキップ」

写真左は国際大会の複合で優勝経験がある選手、写真右は楢﨑選手です。

左の選手はスタート直後、3つめのフットホールドに足をかけています。これが「通常」の登り方です。一方楢﨑選手は、そのホールドを飛ばし、体を縮めるようにして手でつかむホールドまで足を持っていきます。

さらにこのあと、左の選手は4つ目のホールドをつかむのに対し、楢﨑選手は4つ目を飛ばします。縮めた体を一気に伸ばし5つ目のホールドをつかんでいます。スタート直後にホールドを「飛ばす」、まさに「スキップ」して登っていくのです。

持ち前の瞬発力で、一気にスタートダッシュするこの「トモアスキップ」。この技を習得した事で、楢﨑選手はタイムをおよそ0秒6縮め、どの種目も高いレベルで戦える力を身につけました。

複合世界一への挑戦

そして迎えた世界選手権。楢﨑選手は、複合に先立って行われた種目別のボルダリングで優勝。勢いに乗って複合に臨みました。

19日に行われた複合男子の予選。種目別で好成績を残した20人が、上位8人が臨む決勝を目指します。

最初の種目の「スピード」。楢﨑選手は「トモアスキップ」で見事なスタートダッシュ。自己ベストのタイムに近い「6秒352」で4位につけます。

得意の2種目目、「ボルダリング」では4つの内3つの壁を完登し4位。この時点で全体トップにつけました。

最終種目の「リード」も7位に入り、「4」×「4」×「7」で合計112ポイント。全体3位に入り、危なげない展開で決勝進出を決めました。

オリンピック代表内定、そして世界一へ。決勝は21日夕方に始まります。

楢﨑智亜選手

体はまだまだ元気なので、決勝ではベストのパフォーマンスを発揮したいです。僕は複合で世界一になりたい気持ちが強い。そこを目指せば、オリンピック代表も勝ち取れると思います。


NHKでは複合決勝の様子を生中継でお伝えします。男子は21日午後4時10分からBS1で放送します。

                   
※NHKサイトを離れます

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